こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。最近ミニPCジャンルの製品に関心を持っていて、新製品情報もこまめにチェックしています。また、ミニPCの実機レビューもこれから増えていくと思います。ということで、中国メーカーVOYOの新しいミニPC「V1」を紹介します。一番注目したいのはCPUに新世代の「Apollo Lake」を搭載している、ということなのですが、構成の拡張もできますし、よりデスクトップPCに近い内容になってます。
1.スペック
OS: Windows 10 64ビット
CPU: Intel Pentium N4200 / Celeron N3450
RAM: 4GB
ストレージ: 32GB eMMC + 128GB SSD
ディスプレイ: なし
ネットワーク: 802.11(5GHz帯対応)、Bluetooth4.0
入出力: USB3.0 × 3、オーディオ、MiniHDMI、microSDスロット、LAN(RJ45)
サイズ: 120 x 120 x 28 mm / 重量 400 g
この製品のCPUはCeleron N3450もしくはPentium N4200で、ともに開発コードネームは「ApolloLake」です。ご存知の通り、我らがAtomは新規の開発が中止され、現行の開発コードネーム「CherryTrail」が最後の世代となります。この先、CherryTrailにかわり低価格帯のPCやタブレットの心臓部を担うのがApolloLakeとなります。ApolloLakeにつけられるCPUの製品ブランドはPentiumとCeleronで、Pentiumのほうが相対的に高性能(クワッドコアでもあります)ということになります。Apollolakeについては北森瓦版(読者からもおすすめいただいているサイトです)の記事をご覧ください。
“Apollo Lake”がひっそりとローンチされる:北森瓦版
ということで、ApolloLakeがこの先どのような展開を見せてくれるのか、タブレットへの搭載はあるのか、そしてパフォーマンスはどの程度なのか、ということは気になるのですが、私はまだApolloLake機に触れたことがなく、現時点では何も言えません。一応Pentium N4200のみPassmarkでベンチマークスコアが公開されていたので、参考までに掲載します。
Pentium N4200: 2,213
Atom X7-Z8700: 1,937
Atom X5-Z8300: 1,197
Celeron N3060: 945
Celeron N3160: 1,475
Pentium N3700: 1,892
Core m3-6Y30: 3,056
これで見ると、Core m機には及ばないものの、AtomやCeleronよりも顕著に高性能ですね。Atom Z8700とのスコア差を信用すれば、ドラクエベンチ(標準品質、1,280 × 720)で普通(スコア3,000以上)は余裕で出そうです。
また、この製品はCPUだけでなく、RAM、ストレージに関しても従来の中国ミニPCとはちょっと違っています。まず、ストレージについては標準で32GBのeMMCと128GBのM.2 SSDが搭載されます。また、SSDは最大512GBまで、HDDなら2TBまで増設可能のようです。RAMについても空きスロットがあるのか、8GBまで増設可能という説明があります。ただし、GearbestやBanggoodの製品ページを確認しても筺体内部の説明はなく、特にHDDは外付けになるんじゃないか、とちょっと心配ではあります。でも説明どおりであれば、この製品はもはやデスクトップPCとしても十分に使えそうなスペックを手に入れることができますね。
次に入出力ポートを見てみます。USB 3.0ポートが3つあるのがありがたいですね。また、HDMIはMini規格ですが、4K出力が可能です。もちろん中国のミニPCらしく、有線LANポートもしっかりついています。おそらく実用上はこれで不足感はないと思います。
2.筺体
VOYOは「V2」「V3」といったミニPCを過去にもリリースしており、特に「V3」は比較的スペックが高い上に価格も手頃なため、日本でも多くの人が購入していると思われます。「V1」の筺体は「V2」「V3」とよく似たクリーンなデザインです。
カラバリがあり、全4色くらいあるはずですが、中国の通販サイトで取り扱っているのはいまのところ「ロイヤルブルー」と「タイラントゴールド」の2色です。また、V3では「金属筺体に強化ガラス張り」という素材説明がありましたが、この製品では素材についての説明はありません。画像を見た感じだと金属筺体のようですが、強化ガラス張りではなさそうです。
展開図です。形状は1辺12センチの正方形、厚さは2.8センチなので、かなり小さいです。おそらくマウンタを使えばディスプレイの背面にセットできるくらいでしょう。入出力ポートは1側面にまとめられており、デザイン面では優れていますが、おそらくこの面が背面になるはずなので、USBデバイスの脱着は少ししにくいかもしれませんね。
また、この製品はファンつきです。ApolloLakeのCPUと合わせ、快適に長時間の利用ができそうですね。もちろん故障が心配ではありますけど。
3.価格など
VOYO V1は中国の通販サイト「Gearbest」でプレセール中、「Banggood」では「Arrival Notice」というステイタスになっていて、仮に今すぐ注文するとしたらGearbestのみで購入可能です。Gearbestでのプレセール終了は12月5日の予定なので、配送されるのはそれ以降です。11月16日現在の価格は下記のとおりです。
Pentium N4200版: 269.75ドル(28,023円)
Celeron N3450版: 236.31ドル(24,549円)
※Gearbestでの価格
VOYOのミニPCはV3がいい出来だったようなので、この製品についても期待できそうです。また、ApolloLakeの性能とやらを早く見せてもらいたいところ。Passmarkのベンチマークスコアを見る限り、デスクトップPCとしてもそこそこの性能になりそうですし、RAMやストレージの拡張も可能みたいなので、デスクトップPCとしてもある程度本格的に使えそうですよね!
4.関連リンク
VOYO V1 Mini PC Intel Celeron N3450:Gearbest
VOYO V1 Mini PC Intel Pentium N4200:Gearbest
VOYO V1 Quad Core Apollo Lake N3450:Banggood
VOYO V1 Quad Core Apollo Pentium N4200:Banggood
コメント
Gearbestさんの写真を見る限り、SO-DIMMスロットは1個で、標準の4GBもオンボードではなく、そこに刺さってるっぽいですね。ひょっとしたら、DDR3Lの16GBまで認識するかもしれませんが、実売¥18,000の部品買っての人柱はちょっとなあ……。
とはいえ、NUCベアボーンの下位製品に手を出すよりは余程マシな選択肢なんで、かなり物欲が刺激されました。たぶん、買います。
メモリはオンボ4GBとスロット4GBで8GBって感じじゃないかな
CPUが8GBまでしか対応してないから16GBは無理でしょうね
banggoodのサイト内で「DIY Extended Memory」(gearbestのサイトではこの記述抜けてる)として
「8GB Notebook DDR3L memory, 512GB Solid state disk, 2TB Laptop hard drive」
と記載された画像があるので、スロットに標準4GB、差し替えで8GBまで、ってようですね。
最近込み入った発言無かったのが突然に出てきたのは当然、「コレ欲しい! すっごく気に入った性能とサイズと色(タイラントゴールド)!!」って感じです。
(※iPhone は 7 Plus ローズゴールドに機種変更しました。)
最近は部屋にある少しスリムなミニタワー2機ってのも邪魔に感じてきて、1機はi3以上の演算も高パフォーマンスグラフィックボードもなくて良いかなー、と思うようになって来ました。
記述抜けはサイトではなくCeleron版(有り)かPentium版(無し)かで変わる模様
「4GB DDR3L dual channel memory」と言う記述があるから
オンボ4GBとスロット4GBで増設時デュアルチャネルかなって思うわけです
関係無いけどVOYOサイトでの名称は「VOYO VMac miniPC」の様ですね
トシさん、こんにちは、コメントありがとうございます。私もVOYOの公式サイト見て、おっしゃる通りの製品名だと思いましたが、画像がリンク切れしてるんですよね。Banggoodでもまだ製品がないみたいなんで、RAMの増設方式はわかりませんが、一応質問投げておきます。
どこまで安くなるかなあ
現状、ZOTAC ZBOX PI330 の方が遥かによさげです。
製品の好みは人それぞれなんで、PI330を高評価されるのは構いませんが、
PI330はRAM2GBですよ。
Atom x5-Z8500とApollo LakeのPentium N4200の性能差も考えると、
私はVOYO V1に期待しちゃうな。
kinji sumimoriさん、こんにちは、コメントありがとうございます。一つ前の「18,000円払って人柱」というのはツボに入りました…。特にPentiumのほうはかなり性能にも期待できるし、私も欲しいです。
実は、私、こちらのレビューに触発されてJumper EZPad 5SEを衝動的にポチったクチなんですが、初期導入時の手間がかかるものの、一通り環境周りを整えてやれば期待以上に使える筐体だったので、俄然中華PC・Tablet贔屓になっています。
VOYO V1に注目している理由としては、私が足掛け7年に及ぶMac mini (mid2010)のユーザというのが大きいでしょうね。愛着があるんですよ、あの小ぶりのアルミダイキャスト削り出しって風情に。V1の筐体の味わいは、かなりそれに近い気がします。
近年のMac miniは、RAMはオンボードでCPUはデュアルコアのみ、なのにやたらと高価格になるしで、単なる高級家電製品に成り果てていますが、V1には、かつてのMac mini同様「安いモデルを買って、コツコツ手をかけて育てる楽しみ」が残っています。
いくらN4200が廉価版CPUといっても、さすがに6世代前のCore2 Duoよりは高性能でしょうし、RAMを8GBに拡張すれば、4K動画の編集等のくそ重い作業をさせない限り、CPU使用率100%で張り付く、なんてこともないでしょう。
Boot Campのサポートが切られ、Windows 7にまでしか対応できない我が愛機のリプレース用には、VOYO V1はうってつけなんですよ。
kinji sumimoriさん、こんにちは、コメントありがとうございます。この製品は私の想像以上に読者の方々の関心が高くて驚いています。結局ミニPCといえども中を開けていじれるのが魅力なんでしょうね。
こんにちは、コメントありがとうございます。ZOTACは多分正規輸入品だと思うので信頼性は高そうですね。ただ、スペックという点だとV1のほうが高いと思います。
VOYO V1で検索するとVOYO VBOOK V1がいっぱいひっかかって紛らわしい。何でこの名前なんだろう?
ミニPCは用途が不明確なんですよね。ポートは豊富だけどそれほど安くも無いし。
ディスクトップ、ノートPC、タブレット、スマートフォン、HDMIスティック、TVBOX、後は時々出て来るGPD WINのような変態デバイス(ほめ言葉)と多種多様なモノがある中で汎用性だけのミニPCの存在は凄く地味に感じます。
こんにちは、コメントありがとうございます。確かに地味ですね。でもデスクトップPCをなんとなく持っている人の買い替えにはかなりいいんじゃないか、と思っています。中を開けて増設とか換装をするような人には物足りないと思いますけどね。
11月22日にポチったのですが、納期が3回ぐらい変更され、ようやく発送されました。(1か月以上待たされました。)年内に到着してほしいところです。このサイトでも掲載されているようにgearbestの納期はあてになりませんね、2回購入しましたが2回とも1か月以上は、待たされました。(ちなみに、1回目はTeclast Tbook 16 Pro 2 in 1 Tablet PCです
こば爺さん、こんにちは、コメントありがとうございます。最近彼らの配送品質はかなり良くなってるとは思うんですが、やはりまだ日本の通販サイトには負けますね。
どうもこのPC、ネットで色々検索すると、Wifi, Bluetoothは、付いていないようで、Wifiは、USBのドングルが付いてくるだけのようです。
私は、4K出力出来て、ローソク足チャートが表示出来れば良いので、十分の性能です。
静音でないところだけが引っかかりますが…。
こんにちは、コメントありがとうございます。情報助かります。なんか珍しいスタイルっすね。実用上は問題なさそうだけど…
LUV MACHINES nano Limited Edition のついでに Gearbest さんの N3450 の価格見たら $199.99-にっ!(@@;)
まーずーいーまーよーうーーーーーーーっ!!!