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Onda OBook 20 Plus - 相変わらず筐体品質は抜群!Remixも搭載したバランスのよいデュアルブートタブレット(実機レビュー)

Onda oBook 20 Plus
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今月は中国製品の実機レビューが多くなっていますが、今回もまた中国タブレットの実機レビューとなります。Ondaの新製品「OBook 20 Plus」で、WindowsとRemix OS(Android 5.1ベース)のデュアルブート機です。製品を提供してくれたのは中国の通販サイト「Gearbest」です。Gearbestにはこの場にて御礼申し上げます。ありがとうございました。

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OBookには専用のキーボードがオプションで用意されていますが、今回のレビューではキーボードもセットでご提供いただきましたので、キーボードの使用感もあわせて書きたいと思います。

1.スペック

OS: Windows 10 + Remix 2.0(Android 5.1選択可)
CPU: Intel Atom X5-Z8300
RAM: 4GB
ストレージ: 64GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 × 1,200)
ネットワーク:  802.11b/g/n、Bluetooth 4.0
カメラ: インのみ2MP
入出力: microUSB、microHDMI、DC電源アダプタ、オーディオ、microSD
サイズ: 254 x 168 x 8 mm / 重量 560 g
バッテリー: 6000mAh、最大稼働時間6時間
※キーボードは別売り

最初にスペック表を確認してみます。この製品は最新の10インチクラスのWindowsタブレットとしては典型的と言えるスペックになっており、CPUはAtom Z8300、RAMは4GB、ストレージは64GBです。また、ディスプレイ解像度はFHD(1,920 × 1,200)と、前身機OBook 10のHD(1,280 × 800)よりもレベルアップしていますが、一般的な中国製品としては「これで普通」です。

OSも中国タブレットらしくデュアルブートですが、Android側が「素のAndroid 5.1」と「Remix OS 2.0」を注文時に選択できるようになっている、というのが珍しいところです。タブレットとしてタッチ操作をメインに使うのであればAndroid 5.1が、キーボードを接続して使うことが多いのであればRemixがいいと思います。

前身機OBook 10との相違点はOS(ウインタブが実機レビューした際のOBook 10はWindowsのみのシングルブート機でした)とディスプレイ解像度くらいで、あとは筐体のデザインが異なるだけです。

Onda OBook 20 Plus システム構成
試用機はWindows 10とRemix 2.0のデュアルブート構成となっていました。Windows側はAnniversary Update適用後の「バージョン1607」だったので、面倒な大型アップデートもありません。

Onda OBook 20 Plus Windowsストレージ
Onda OBook 20 Plus Remixストレージ
ストレージの空きはWindows側で約29GB、Remix側で約7.5GBとなっています。ややWindowsのほうを優先した分割がなされていますが、個人的にはこんなもんだろうと思います。Remixメインで使う場合はちょっと困るかもしれませんね。

2.筐体

Onda oBook 20 Plus 同梱物
同梱物です。キーボードは別売り品なのでこの画像には含みません。タブレット本体のほか、取扱説明書(カラー印刷されているほうが英語、白黒のものが中国語)、保証書、検査合格証、電源用が主目的のUSB(オス)- microUSB(オス)のケーブル、microUSB(オス)- USB(メス)の変換アダプター、そしてACアダプターが入っていました。中国製品としては充実しているほうで、これだけあればすぐに使い始めることができます。

Onda oBook 20 Plus 背面
筐体は金属製(おそらくアルミ合金)です。前身機OBook 10の時も感じましたが、筐体の質感は非常に素晴らしいです。Onda製品は何度か試用したことがありますが、例外なく筐体の品質が非常に高く、この製品も例外ではありません。

Onda oBook 20 Plus 右側面
右側面に入出力ポート類が集中しています。画像左からオーディオジャック、microUSB、microHDMI、DC-INです。その横にある通気口みたいなのがスピーカーです。この製品はケチの付け所が少ないですが、数少ない不満な点はスピーカーがモノラルである、ということです。

Onda oBook 20 Plus 左側面
左側面です。こちらにはなんにもついていません。

Onda oBook 20 Plus 上面
上面です。電源ボタンと音量上下ボタンがついていて、Windowsタブレットとしてはオーソドックスな配置だと思います。ボタン類の立て付けはよく、しっかりと気持ちよく押せます。

Onda oBook 20 Plus 底面
こちらが底面で、キーボード接続用のコネクター、キーボード側の「ツノ」を受ける穴があります。また、ちょっと見にくいですが、画像の右端のほうにmicroSDスロットがあります。

Onda oBook 20 Plus キーボード
キーボードです。キーボード面の配列は前身機OBook 10から変更されていて、さらにキーの数が減ってしまいました(64キー→60キー)。配列にゆとりができたのはいいのですが、5列しかなく、FキーがFnキーと同時押しで数字キーと併用、(私の大好きなw)PrtSCキーもなく、DeleteキーはFnキーと同時押しです。ひたすらテキスト入力をする、という場合はいいと思いますが、ちょっと癖が強すぎるような気がします。

Onda oBook 20 Plus キーボード拡大
キートップはフラットで特に加工などはなく、キーストロークもやや浅めながら違和感はありません。

Onda oBook 20 Plus キーボード右側面
キーボードの右側面にはフルサイズUSB 2.0ポートがつきます。これひとつあるだけで実用性が大きく向上するんですよね。私は試用中、マウスのUSB子機をここに挿してました。それと、ヒンジ部分のデザインは前身機から一変していますね。メーカーでは「Rotary Shaft」と呼んでいますが、キーボードとタブレットの接続部分が円形になっていて、デザイン上の大きなアクセントになっています。

Onda oBook 20 Plus キーボード底面
キーボードの底面です。すいません、素材がよくわかりませんでした。見た目は本体と統一感のあるゴールドですし、金属っぽいんですけど、軽くたたいた感じがプラスティックっぽいです。あと、ネジがついていて開口できるようになっていますが、この製品はキーボード側にはUSBポート以外の装備がないので、開口する必要はなさそうです。

Onda oBook 20 Plus キーボード接続
キーボードを接続してみました。これね、すごくいいデザインだと思います。こう書くと「おいしい」としか言わないグルメ番組の食レポみたいですけど、筐体のメタルな素材感、ゴールドとブラックの配色、ヒンジ部分のアクセントなど、とても低価格な中国製品とは思えません。

ただし、この製品はキーボードを逆側に接続して「テントモード」や「スタンドモード」にはできません。本体とキーボードの接続はマグネットによってガイドされますが、一方向にしか接続できないようになっています。マグネットが怒る(反発する)ので、反対方向には接続できないんです。また、上の画像とトップ画像がほぼ「最大開口」となります。つまり、普通のノートPCと同じか、むしろ狭い角度でしか開口できないです。実用性には全く問題ないと思いますが、この点は注意が必要ですね。

Onda oBook 20 Plus キーボード接続 側面
このアングルから見ても、小型の高級ノートPCにしか見えないでしょ?

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Onda oBook 20 Plus キーボード接続 背面
ヒンジ部分の「Rotary Shaft」がいいアクセントになっています。少なくとも見た目は最強クラスの中国製品ですなあw

なお、筺体重量については実測値でタブレット本体が581 g、キーボードが599 gでした。合計で1,180 gということなので、モバイルノートPCと考えても合格点をあげられると思います。

3.使用感

今回はWindows側ではテキスト入力を中心に試してみました。というか、性能テストについては後述しますが、基本的に一般的な中国タブレットのスペックなので、できること、できないことというのはそんなに違いません。なので、キーボードを使ったテキスト入力、ということについて感想を書きます。

このキーボード、かなりくせがあります。キー数をかなり省略しているので、キーピッチなどにゆとりがあるはずですし、手測定してみるとキーピッチが17 mm~18 mmくらいは確保されているのですが、実際に打鍵してみるとかなり窮屈に感じられます。また、ブラインドタッチでも「狙った位置に狙ったキーがない」という感じで、誤入力が多くなってしまいます。ある程度使っていると少しずつ慣れてくるのですが、最初のうちは結構イライラしてしまいました。

ただし、打鍵感はかなり改善されています。キーストロークは浅いのですが、ノートPCとしては普通ですし、確実に打鍵できます。前身機の時に感じた安っぽさみたいなのはずいぶん改善されたなあ、と思いました。あと、使っているとキー数が少ないために感じる不満、というのが必ず出てくると思います。例えば英語配列のキーボードではIMEの切り替えに「ALTと~(チルダ)」を使うのですが、この製品のキーボードは「~」がFnキーと同時押しなので、IME(Microsoft IMEなりGoogle日本語入力なり)の設定で他のキーを割り当ててやる必要があります。また、個人的にはPrtSCキーが存在しないのが非常に不便でした(しつこい)。私以外の人でも、常用したいキーがない、ということで苦労する可能性は高いと思います。

Onda OBook 20 Plus Remix
Remix OS側はなかなか便利です。Remixについてウインタブで取り上げるのは初めてではないので、細かいことは書きませんが、UIがWindowsに非常によく似ていて、マウスとキーボードを使っての操作が快適です。Android版のWordでテキスト入力もしてみましたが、上に書いたとおりキーボードに不慣れなため少し苦労したものの、普通にパソコンとして使えると思いました。

Onda OBook 20 Plus Remixでのアプリ
タブレット形態で使う場合、操作性は素のAndroidのほうがいいのは間違いないですが、ディスプレイサイズが10インチあれば特に使いにくい、ということもありませんでした。また、少し重そうなゲームで遊んでみましたが、Atom Z8300というのはAndroid上ではなかなか高性能なCPUと言えるので、非常に快適です。ただし、IntelのCPUだと動かないアプリもありますので、多少は覚悟する必要があります。

バッテリーについては「普通」ですかねえ。こんな感じでした。

18時42分 バッテリー残量73%、ディスプレイ輝度40%

Windows、Remixを交互に起動し、YouTubeの動画視聴、ゲームアプリ、テキスト入力を断続的に、正味2時間程度使用。使用していないときはスリープ状態

21時25分 バッテリー残量31%

どうでしょう?ぶっ通しで使うと5時間くらいかなあ、と思います。あとはどのくらいバッテリーの節約を心がけるか(例えばディスプレイを暗くするとか)、どんな作業に使うかなどによって大きく変わってくるとは思います。

最後にディスプレイについて。前身機OBook 10は解像度がHD(1,280 × 800)でしたが、「そんなことないでしょ?」と言うくらいにキレイなディスプレイでした。この製品はFHD化したわけですが、その額面に恥じることのない、本当にキレイな画面です。発色も素晴らしいです。ディスプレイ品質はほとんどの人の期待を裏切ることはない、と思いますよ。

4.性能テスト

Windows側ではドラクエベンチをやりました。

Onda OBook 20 Plus ドラクエベンチ
参考:
GPD WIN(Atom X7-Z8750): 2,903
Jumper EZBook Air(Atom X5-Z8300): 1,929
ドスパラ Diginnos Stick DG-STK4S(Atom x5-Z8500): 1,871
Cube iWork 11 Stylus(Atom X5-Z8300): 1,817
ONDA V919 Air CH(Atom x5-Z8300): 1,801
Chuwi Hi 10(Atom x5-Z8300):1,658
YEPO 737S(Atom x5-Z8300):1,631
ドスパラ Diginnos DG-D10IW3(Atom x5-Z8300): 1,570
GOLE 1(Atom x5-Z8300): 1,556
Teclast X98 Plus 3G(Atom x5-Z8300): 1,464
Cube iWork 8 Ultimate(Atom x5-Z8300): 1,448
DELL Inspiron 11 3000(Celeron N3050): 1,446
Onda V80 Plus(Atom x5-Z8300): 1,434
Chuwi Hi 10 Pro (Atom X5-Z8300): 1,424
PIPO X10(Atom X5-Z8300): 1,346

このスコア、やや低めに感じられるかもしれませんが、私にしてみれば「ごく普通のAtom Z8300搭載機」です。経験上、1,500近辺であれば正常だと思います。しつこく何回もテストすればもう少し良いスコアになるかもしれませんけど、個人的にはもはやそこに関心はありません。一般的なZ8300搭載機で、他機種との体感差も皆無であると理解して結構です。

Remix側ではAntutuとGeekBench 4をやりました。

Onda OBook 20 Plus Antutu
参考
BungBungame KALOS 2(Samsung Exynos 7420): 88,439
Chuwi Vi 10 Plus(Remix OS、Atom X5-Z8300): 64,259
Teclast TBook 16 Pro(Atom x5-Z8300): 58,578
Chuwi Hi 10 Pro(Atom x5-Z8300): 57,824
Chuwi HiBook(Atom X5-Z8300): 56,728
Cube iWork 8 Air(Atom x5-Z8300): 55,918
Onda V80 Plus(Atom x5-Z8300): 55,473
GOLE 1(Atom x5-Z8300): 55,436
Teclast X89 Kindow(Atom Z3735F): 47,495
YOKA KB2(Amlogic S912): 36,679
Teclast X10(MediaTek MT8392): 31,561
Cube T8 Super Version(MediaTek MTK8735P):23,925

AntutuのスコアもAtom Z8300としては普通くらいです。ただ、Antutuで5万点台後半というのはAndoroid製品として決して悪いスコアではなく、スマホだとミッドハイ~ハイスペック機くらいのスコアになります。なので、Windows PCとしてはローエンドのAtomでも、OSが変われば高性能CPUということができますね。

Onda OBook 20 Plus Geekbench 4
参考
BungBungame KALOS 2(Samsung Exynos 7420):1,530、5,386
Chuwi Hi 10 Pro (Atom x5-Z8300) : 879、1,960
Teclast TBook 16 Pro(Atom x5-Z8300):860、1,942
Chuwi Vi 10 Plus(Remix OS、Atom X5-Z8300): 772、2,226
Cube iWork 8 Air(Atom x5-Z8300): 745、2,136
GOLE 1(Atom x5-Z8300): 738、2,123
Onda V80 Plus(Atom x5-Z8300): 717、2,092
H96 Plus(Amlogic S905): 554、1,603
YOKA KB2(Amlogic S912): 427、2,229

GeekBenchに関しては、Teclast TBook 16 ProとChuwi Hi 10 Pro、YOKA KB2はこの製品と同じ「バージョン4」のスコアですが、それ以外は一つ前にGeekBench 3のスコアなので、スコア体系の変更などにより、正しく比較できていない可能性がありますので、あらかじめご了承ください。しかし、このスコアについても十分な結果と思われ、またAtom Z8300として見てもサプライズのない、妥当な結果だといえます。

ということで、Windows PCとしてもAndoroidタブレットとしても、Atom機として妥当なスコアであり、特にRemix OS(つまりAndroid)上ではかなり快適に動作できる、と思います。

5.まとめ

Onda OBook 20 Plusは中国の通販サイト「Gearbest」で販売中で、価格はタブレット本体が172.92ドル(17,964円)、専用のキーボードが45,17ドル(4,692円)となっています。しめて22,656円ですね。

試用を通じ、とにかく気になるのはキーボードの使いにくさでした。ある程度慣れてくると問題なく使えるようになるとは思いますが、仮にこの製品を購入する場合、しばらくの間苦労することになると思います。しかし、その点さえクリアできれば素晴らしい製品でした。

まず筺体の品質が最高です。どう考えても価格以上の内容だと思います。また、性能面でもスペック表からイメージできるパフォーマンスはしっかり出ます。なので、購入後の満足感やお買い得感はかなり強く感じられるでしょう。個人的にOnda製品を長期間使い倒した経験がなく、全て読者レビューに委ねてしまっているので、耐久性などについては言及が難しいですが、少なくとも短期間の試用を通じて、「これは買い」でいいと感じました。

6.関連リンク

Onda OBook 20 Plus Tablet PC:Gearbest
Original Obook 20 Plus Keyboard:Gearbest

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コメント

  1. 匿名 より:

    キーボードってブラックなのですか?
    gearbestで売っているキーボードは金色にみえますが
    後ボディは全部金属なのですか?(側面の黒い部分からはプラ?)
    裏側の色が分かれてる裏面の上部のアンテナ?部分はプラスチック製ですか?

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。記事に書いてあることが全てです。金属かプラスティックか断定するのは難しいです。Gearbestに直接質問されたらいかがですか?

  2. 匿名 より:

    金色のやつは10用じゃないですかね
    少なくともgearbestでは黒でした

    • wintab より:

      こんにちは、コメントありがとうございます。oBook 10と20に関してはバリエーションが非常に多く、結局製品画像とスペック表をよく見ないと怖いですね。ウインタブで実機レビューしている製品は見てわかるように画像をつけるようにしてますが…。

  3. Naoto Bando より:

    いつも楽しく拝見させていただいております。

    こちらの記事を参考に昨年末にGeekBuyingで購入しました。
    良い製品ですね。いじっていて楽しいです。

    本題です。
    重量についてなのですが、Lavie HZと比較して
    キーボードで約600gあるのは流石におかしいと思い、中身を分解した所、板状の重りが200g位入ってました。

    重りを抜くとサイズに対して適正な重みになる感じです。
    (ディスプレイを傾けると自立できなくなるので諸刃です)

    抜くのも結構手間で、かつ自立できなくなるデメリットが有りますが、
    モバイルpcとして少しでも軽くしたかったので良い感じです。

    • wintab より:

      Naoto Bandoさん、こんにちは、コメントありがとうございます。キーボードの殻割りですか…。私の試用段階だと難しいなあ。しかし、重り入り、っていうのが面白いと思いました。あと、失礼ですけど自立しないoBookというのはちょっと笑えました。

  4. natsuki より:

    実は、たいていのヒンジ付き2in1のキーボードは鉄板入りなんですよね。おっしゃる通りバランスをとるために無理やり重くしているようです。

    私のASUS TransBook T100TAMもそうなんですが、TransBookの場合、同一筐体でキーボード側にHDDやを装備しているものもあるので、鉄板を発見すると、「あーこの分にHDDが入ってるのもあるんだよなー」と、7匹の子ヤギのオオカミの気分になります(笑)

    一時期は、重りを入れるくらいならということで、キーボード側にHDDや追加バッテリーを入れた製品も結構あったように記憶しているのですが、いつのまにか少なくなちゃいましたね。今残っているのはSurface Bookくらい?
    なんでだろ?

    • wintab より:

      natsukiさん、私はこの件を知りませんでした。重くしなくちゃいけない、というのは理解していましたが、考えてみれば重くするなら重り入れるしかないっすもんね。