MinisforumがミニPC「UM700」の派生モデル「UM700 × Manjaro Linux」を発売しました。この製品は「OSがWindowsではなく、Manjaro Linuxである」というのが最大の特徴で、システムスペックは大部分が既存のUM700と同じです。
UM700(Windows OS搭載)については以前紹介記事を掲載済みなので、こちらも合わせてご覧ください。
MINISFORUM UM700 - CPUにRyzen 7 3750Hを搭載する、上位版のミニPCが発売されました
1.UM700 × Manjaro Linux 概要
スペック表
UM700 × Manjaro Linux | |
OS | Manjaro OS Plasma Gamer Edition |
CPU | AMD Ryzen 7 3750H |
GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB |
ストレージ | 256GB/512GB M.2 NVMe SSD (2.5インチSATA HDD空きスロットあり) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth |
入出力 | USB 3.1 Gen2 Type-C、USB 3.1 Gen2 × 3、USB 3.1 Gen1、HDMI、Display Port、イヤホンジャック、マイクジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 128 × 127 × 46 mm |
重量 | 0.5 kg |
バリエーションモデル
・8GB/256GB
・16GB/256GB
・16GB/512GB
※左からRAM/ストレージの順
Manjaro Linux
すみません、私はLinuxについての知識が全くありませんので、まずはWikipediaの解説をご覧ください。
Manjaro:Wikipedia
Lunixを試してみたことがある、という人は少なからずおられると思いますし、読者の中にはLinuxを常用している人もおられると思います。私も以前Linuxを試したことがありますが、GUIで操作できるとは言っても要所要所ではCUI(キャラクタユーザインターフェース、コマンド入力)になりますので、実際に試してみて「やっぱWindowsとかMac OSってすげえなあ」と思った次第ですw もちろん、慣れた人なら「だからいいんじゃん!」ということでもあるんでしょう。
ただ、Manjaroは従来のLinux OS各派に比べ、GUIで事足りる部分が多いようです。実際、UM700には
Firefox, Vivaldi Browser, Okular PDF, VLC media player, Elisa Audioplayer, Gwenview Imageviewer, LibreOffice, Steam, Skype, Crossover Oneがプリインストールされています。
また、UM700 × Manjaro Linuxの購入特典として
上に記載したプリインストールアプリにも含まれていましたが、「CrossOver Linux(Windowsのソフトウェアを動かせるソフトウェア、バージョンはcrossover v21)」のライセンスキーも付属します(先着1,000台限り)ので、Windowsのソフトウェアも使えます。なお、私はCrossOverを使用した経験はなく、実際どこまでの互換性があるのかについてはコメントができませんが、メーカーサイトでは「すべてのWindowsソフトウェアが動くわけではない」という但し書きがありました。
ここまでのご説明だと、「Linux導入のハードルが大きく下がった」ように思われますが、たぶん「実際そこまで初心者には優しくないだろう」とも思います。これからLinuxを試してみたい、ということなら、いきなり専用のハードウェアを購入するのは時期尚早でしょう。やはり、ある程度Linuxの心得のある人向きのPCだと思います。
筐体はほぼ従来のUM700と同じです。唯一異なるのは従来モデルでは有線LANポートが2つ装備されているのに対し、UM700 × Manjaro Linuxでは有線LANポートが1つのみ、という点くらいです。
また、システムスペックもWindows版のUM700を踏襲していて、CPUは旧世代のRyzen 7 3750H、RAMとストレージはDIYカスタマイズが可能です。LinuxはWindowsよりも軽量とされていますが、Manjaroを搭載するこの製品の挙動面については何とも言えません。
2.UM700 × Manjaro Linux 価格など
Minisforum UM700 × Manjaro LinuxはMinisforum公式サイトで販売中で、1月24日現在の価格は下記のとおりです。
・8GB/256GB:499ドル(約57,000円)
・16GB/256GB:529ドル(約60,500円)
・16GB/512GB:569ドル(約65,000円)
従来モデルのUM700(Windows版)は16GB/256GB版が66,980円なので、それよりは安いですね。ManjaroはフリーのOSですが、バンドルされるCrossoverは有償なので、Windows版よりも割安であるとか割高であるとかは一概には言えません。
すでにLinuxをある程度使った経験のある人向けの製品かと思います。
3.関連リンク
UM700 × Manjaro Linux:Minisforum
※なお、日本語の製品ページはありませんが、日本への配送に対応しているとの連絡がありました。
コメント
Linux界隈ってオープンソース正義みたいな所があるのでオープンなドライバー用意するためにあえて少し古いのにしたんですかね?
あとCrossoverに関しては期待していいと思います。SteamのProtonなんかだととある動画でAPEXもチート対策でオンラインはできませんけど射撃場だとかなりうまく動作していました。意外にもVOCALOIDは素のWineでも設定をほとんどいじらないで動いたりしますw
動かないソフトも専門とかでなければわりと替えがきくのでLinuxも結構便利ですよ!
情報ありがとうございます。Linuxは相当昔にインストールだけしてデスクトップ環境をいろいろ変えてみて面白がって終わりだったのですが、この製品はおっしゃるように初心者の人も戸惑わないような安定性に振った配慮がなされているようなので、自分でも使えるかな、という気がしなくもないです。