こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。中国メーカー「Jumper(中柏)」のEZBookといえば日本でも中華製品に関心のある人の間で有名だと思います。昨年は「EZBook 2」が、今年は「EZBook 3」と「EZBook 3 Pro」が軽量で格安、そして「使えるスペック」の中華ノートとして人気となっています。
ただ、このEZBookシリーズ、めちゃめちゃ派生モデルが多いですし、ほんの少し型番が変わるだけで全然別物になってしまう(ちなみにEZBook 3は14.1インチ、EZBook 3 Proは13.3インチ)上、見た目はよく似ているので、かなり混乱してしまいます。
今回紹介する「EZBook 3 Plus」は「14インチ」です。本当にそうなのかはわかりませんが、EZBook 3の14.1インチとは「0.1インチ」サイズが異なりますw そして見た目も少し異なりますし、何よりもシステム構成が全然違います。価格次第では日本でめちゃめちゃ売れそうなスペックですよ!
1.スペック
OS: Windows 10 Home
CPU: Intel Core m3-7Y30
RAM: 8GB
ストレージ: 128GB SSD
ディスプレイ: 14インチ(1,920 x 1,080)
ネットワーク: 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
カメラ: インのみ2MP
入出力: USB 3.0 × 2、microHDMI、オーディオ、microSD、DC-IN
バッテリー: 9,600mAh
サイズ: 332 x 222 x 13.7 mm / 1.3 kg
この製品はCPUにApollo LakeのCeleronではなく、Kabylake世代のCore m3を搭載します。またRAMは8GBありますし、ストレージはeMMCではなくSSDで128GBあります。つまり、EZBook 3とは完全に別世界の性能を発揮できるスペックになっています。
また、このへんから少し情報が錯綜するのですが、ストレージについてはAliexpressのJumper Official Store(メーカー直販サイトと思われます)に「SSD can be replaced with the one of larger capacity by customer themselves. Max to 512GB. (Compatible type: 2242 M.2 SATA)」という記載がありました。つまり、DIYによってSSDの「換装」ができるということになります。しかし、Gearbestにもgeekbuyingにもその記載はなく、現時点でこの説明の意味するところを素直に受け取らないほうが安全のような気がします。EZBook 3 Proのように製造ロットによってハードウェアの構造が異なるケースもありましたし。
ディスプレイは14インチのFHD解像度ですが、IPSという表記はどこにも見当たりませんでした。製品の「格」を考えればIPSであろうと思いますが、中華の世界は奥が深いので、少し待って情報を得ておく必要がありそうです(一応geekbuyingには問い合わせておきます)。
また、ポート類ではもともとEZBook 3の頃からUSBポートは2つだったのですが、USB 2.0というのがなくなり、USB 3.0 × 2という構成になりました。これもポートの数と製品のスペックから見て当然の改善と言えるでしょう。
この製品のセールスポイントはこのようにまとめられます。ここまで書いてこなかったのですが、筐体は「オールアルミ」になりました。直近ではEZBook 3 Proが13.3インチながらオールアルミの筐体で、質感も非常に高かったのですが、おそらくそれと同じイメージになっていると思われます。
2.筐体
筐体が持つ雰囲気は「EZBookシリーズそのもの」です。ということは「MacBookにインスパイアされました、ええ、とても」というデザインになります。筐体素材は上に記載の通りオールアルミです。また、筐体の薄型化が進んでまして、厚さわずか13.7 mmとなっています(重量は1.3 kg)。
天板もいつもどおりのJumperですね。筐体のエッジ部分にはダイヤモンドカット加工が施されているようです。
ただし、キー配列は大きく変わりました。
参考としてEZBook 3のキーボード画像も掲載します。すぐに気づく違いとして、「Enterキーの右側に一列追加」と「タッチパッドが大型化」というのがあります。EZBook 3は私が実機レビューした際、打鍵感が少し安っぽいものの、不足しているキーも見当たらず、価格なりによくできたキーボードだと評価したのですが、EZBook 3 Plusはどんな感じになるんでしょうかね?
展開図です。この画像が物議をかもしそうな気がします。底面にスロットのようなものがありますよね。Chuwi LapBook 12.3によく似ていて、Chuwiの場合はこれがSSD増設スロットだったのですが、この製品は「SSD換装用のメンテナンス用開口部」ということになるのかもしれません。ただ、この画像もAliexpressのJumper Official Storeにしか掲載されておらず、現時点で詳しい情報はありません。
3.価格など
Jumper EZBook 3 Plusは中国の通販サイト「geekbuying」と「Gearbest」に製品ページがあり、geekbuyingは「Arrival Notice(まだ発売前)」というステイタスで参考価格が579.99ドル(65,657円)、Gearbestはプレセール中で価格が439.99ドル(48,833円)となっています。Gearbestのプレセールは8月10日に終了することになっていますが、直販サイトと思われるAliexpressのJumper Official Storeでさえ「8月28日から出荷可能」になっていますので、Gearbestのスケジューリングは正直あまり信用できないです
そして、私が知る限りJumper製品に関してはgeekbuyingのほうが(価格面とは別に)新製品の入荷が早いことが多いです。そのgeekbuyingでプレセールすら開始していない状態でGearbestが出荷できるとは思えません。
また、この製品については「SSDの換装」と「ディスプレイ品質」についてもう少し情報を入手する必要があると思っています。実際「EZBook 3 Pro」のM.2 スロットについてはウインタブとして提供した情報が二転三転してしまい、読者にご迷惑をおかけしましたし。
Gearbestによればこのスペックで5万円を切る価格で購入できるということなので、読者のみなさんにとっても注目製品になるでしょう。なので、この先積極的に情報を入手し、いち早く最新情報をお届けできるようにしたいと思っています。
4.関連リンク
Jumper EZbook 3 Plus:Aliexpress
Jumper EZbook 3 Plus:geekbuying
Jumper EZbook 3 Plus:Gearbest
コメント
core m欲しいけどcore mになると値段跳ね上がるのが悩ましいですね。また省電力モバイルノートはtype-cで充電出来るかどうかもアダプタ持ち運ばないで済むので自分としては気になるところです。(特に中華は電源の形違うので変換機も持ち運ぶ事になるし)
こんにちは、コメントありがとうございます。遅レスすみません。Core mとかCore i搭載機になると絶対的な価格が上がってしまうので、もはや中華、中華、と言って気軽に買うのが難しくなりますよね。あと、Type-Cの仕様については、私も「使ってみないとわからない」感じです。
core m , Windows , ファンレス で 4k / 60Hz で外部ディスプレイに接続できるものをご存知ありませんか。(ミニPC、ノートPC、タブレット、なんでも構いません)
こんにちは、コメントありがとうございます。すみません、ウインタブでは外部ディスプレイ接続をレビューでテストしておらず、またレビュー機をずっと手元に置くことも少ないため、お役に立てるご回答ができません。
EZbook 3 Plus に外部出力として 4Kモニターを HDMI で繋いで、3840*2160 が出力できました。ただし、リフレッシュレートは最高で30Hzでした。
EZBook 3 Plus が GearBest から届きました。初回出荷分かもしれません。
早速起動させたのですが、私にとって初めての中華直輸入版で知識も少なく、つまずきましたので、少し報告させていただきます。
まず、初回起動時に日本語の選択肢はありません(5か国語くらいからは選べましたが)でしたので、とりあえず英語版で立ち上げ。
win10 は簡単に日本語化できるという記事はネットにたくさんありましたので、心配していなかったのですが、日本語化できなかったのです。
windows update を済ませてから日本語データのダウンロードが始まるらしいのですが、アップデートがまったく動かないことが原因で、日本語化ができなくなっていることがわかりました。いろいろ調べてたどりついたのが、0x80070422 のエラーでした。対処方法をググってアップデートを済ませれば、何とか日本語化に成功しました。 普通の日本語PCになって、ひと安心です。
裏面にある「フタ」ですが、開けてみると M.2のSSD が刺さっていました。増設用ではなく、交換しかできないようです。裏ブタ全体は開けていないので、詳細は不明です。
5万円って価格は微妙なところだとは思います。疑問があればここに書き込んでいただければテストしてみますよ。
はまちゃんさん報告ありがとうございます
購入検討中なのですが
EZBook 3 plusの実機の重さと
可能でしたらPassmarkとドラクエあたりでのベンチマークを試してみていただけると嬉しいです
はまちゃんさん
重ね重ねありがとうございます
実は当方もベンチマークはあまり詳しくないのですが
CPUは想定どおりで総合が予想より若干低かったですが
5万円でこれなら十分アリだと
重さも公称通りでしたし
個人的には欲しいな、と
あとは故障せずにどれだけ頑張ってくれるかですよね
5万は、中華にしては高級で迷いが出る値段ですが
かといって国内物は5万でまともなモバイルノートは買えないし
悩ましいところです
あーちゃんさん、どうもです。
やたら長くなってしまいましたが、暇なおっちゃんの戯言ってことでお許し願います。
ベンチの結果が気になったので、3Dゲームに使っている、ミドルハイクラスのパーツで組んだデスクトップPC で Pass Mark を走らせてみましたが、全体的に2~4倍の数値。3D性能は、オンボードの Intel HD650 では太刀打ちできないことは当然なのですが、メモリーとディスクの性能は劣っていないはずなのに、約、半分の数値しか出ていません。これが総合評価が上がらない理由かもしれません。ノートPCはこんなもんなんですね。
で、DiskMark 5 を走らせてみました。
Read Write
Seq Q32T1 506.0 208.6
4K Q32T1 143.7 167.0
Seq 451.6 206.8
4K 21.2 76.9
どうなんでしょうね。Write が遅いように思います。
やけくそで、PUBG 動かしましたwww
予想通り、画質を落としても fps は 20 を超えることはなく、たまに一桁。使えませんが、この程度動けば3Dゲームでも重いもの以外は動くのではないでしょうか。
そして、裏蓋全体を開けてみました。M.2 SSDが入りそうな薄い小さなスペースが2箇所あるものの、端子無し。ハードディスクはスペース無し。メモリーは見えるところには無いので、交換できないか、難易度の高いところにあるのではないでしょうか。
あと気づいた点を少し。
ACアダプタが小型軽量なのはありがたい。110g。
起動はパスワード入力画面まで20秒弱。入力から5秒ですから、30秒で起動。
ファンレス仕様。ドラクエベンチを動かしたとき、10分ほどで底面が45度くらいにまで上昇しましたが、その後はそれ以上、上がっていないようでした。
裏蓋を開けたときに見えたバッテリーの仕様は「7.6V 4800mAh」。カタログスペックは「3.8V 9600mAH」ですが、容量は同じなので、ご愛嬌かとw
バッテリーの保ちは、ウェブサイト見たり、youtube 再生程度だと6時間で残量半分くらいだったでしょうか。私にとっては十分ですが、このあたりは使用方法や省電力設定によってかなり変わってきますので、参考程度です。
液晶は、視野角が広いとは言えません。15度程度上方から網掛けのグレーが飛んで真っ白、下は15度程度からグレーが真っ黒になってしまいます。左右は45度程度まで、まずまず見えまます。
私は一人でしか見ませんので全く不自由を感じないレベルのことですが、複数の人が同時に見るような使い方をするかたは、気に留めておいたほうがいいと思います。
Micro HDMIのケーブルを買いましたので、届いたら4Kモニタに繋いだらどうなるか、報告します。
これは私が手に入れた個体についての、使用数日程度のレポートです。中華製ということで、耐久性は未知数、予告なしの仕様変更が行われるケースもあることをご理解お願いします。
今のところですが、しっかり動いてくれています。
お!色々と情報ありがとうございます
確かにwriteが遅いですね
ま、スペック表に出ないところを削ってくるのは中華メーカーにはありがちなことなんで、個人的には妥協範囲内ですかね
Cube Mix Plusとこれとで迷っていて
あっちは発熱と重さがネックかなと感じていたので
今回頂いた情報で、こっちを購入することに決めました
液晶がちと残念ですが
そこも当方の用途(快適にwebブラウジングしたいだけ)だとこれで十分でしょうし
あとはハズレの個体を引かないといいなってくらいです
ハズレる危険があるのを分かっているのに、怖いものみたさというか、くじ引き感覚というか、中華物はなんだかんだ変な魅力があってつい買っちゃいますね
あーちゃんさん、やってみました
実測重量 1315g
1回目 2回目
Pass Mark 2030.7 2023.8
CPU 3585.3 3471.0
2D 414.7 439.5
3D 881.7 829.6
Memory 1687.3 1759.3
Disk 2808.1 2587.2
ドラクエ10 ベンチ
標準品質 1280*720 フルスクリーン 5674
ウィンドウ 5243
1920*1080 フルスクリーン 3568
ウィンドウ 3399
最高品質 1280*720 ウィンドウ 4987
1920*1080 ウィンドウ 2527
どちらのベンチマークも初めて動かしてみたので、この数値がどうなのかよくわかりませんが、この価格のノートにしてはどうなのか、コメントいただけると助かります。