ウインタブでも先日記事を掲載したGPD Pocket 3がINDIEGOGOでクラウドファンディングを開始しました。スペックの詳細も判明し、(クラウドファンディングでの)価格も明らかになりましたので、あらためてご紹介します。
1.GPD Pocket 3 スペック
スペック表
GPD Pocket 3 | |
OS | Windows 10 Home(Windows 11無償アップグレード可) |
CPU | Intel Pentium Silver N6000/Core i7-1195G7 |
外部GPU | なし |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD PCIe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 8インチ(1,920 x 1,200)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB 4 Type-C(Thunderbolt 4)※1、USB 3.1 Gen2 × 2、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック ※1:PentiumモデルはUSB 3.2 Gen2 Type-C ※2:別売りでI/Oモジュールあり |
カメラ | Webカメラ(2MP) |
バッテリー | 38.5Wh |
サイズ | 198 × 137 × 20 mm |
重量 | 725 g |
バリエーションモデル
Base Version:Pentium/8GB/512GB
High-end Version:Core i7/16GB/1TB
別売りI/Oモジュール
・USB拡張(USB expansion module):USB 3.2 Gen1 Type-A
・シリアルポート拡張(Serial port expansion module):RS-232
・KVM拡張(KVM expansion module):シングルポートKVMモジュール(HDMI、USB)
※USB拡張モジュールは標準で付属、他の2つは別売り
※KVMについてはこちらをご覧ください
コメント
プリインストールOSはWindows 10 Homeで、Windows 11への無償アップグレードもサポートしています。ただ、クラウドファンディング品の配送予定が2022年1月ということなので、Windows 11プリインストールに変更される可能性もありそうです。
CPUはかなり正確の異なる2つの型番から選べます。どちらも新しい型番で、Pentium Silver N6000とCore i7-1195G7です。ウインタブ的にはPentiumもいいんじゃないかと思いますが、スペックにこだわりたい人もCore i7-1195G7なら納得でしょう。
RAMとストレージはPentiumモデルが8GB/512GB、Core i7モデルが16GB/1TBと、RAMについてはCPU性能から見て妥当、ストレージについては余裕あり、という感じです。
ディスプレイは8インチのWUXGA(1,920 × 1,200)解像度で、タッチ対応しますし、4,096段階の筆圧対応ペン入力も可能です(Microsoft Pen Protocol 2.0方式です)。なお、ペンは一応別売り、ということになっていますが、クラウドファンディングではすべてのモデル(プラン)にペンがセットされています。
入出力ポートはGPD Pocket 3の大きな特徴です。筐体背面にモジュールをセットするスペースがあり、ここにUSB Type-A(付属)、RS-232(別売り)、KVM(別売り)のいずれかのモジュールを取り付けることができます。
標準のUSB拡張モジュールがセットされているという前提だと、USBポートが合計4つ、HDMI、有線LAN、イヤホンジャックと、UMPCとしては非常に充実したポート構成になっています。なお、USB Type-Cポートは搭載CPUによって規格が変わり、Pentiumモデルは3.2 Gen 2、Core i7モデルはUSB4(Thunderbolt 4)となります。
GPD Pocket 2までにはなかったWebカメラも搭載されています。左ベゼルの上側にありますので、配置はあまりよくないですけどね…。また、この画像を見ると「IR Lens」という記載がありますので、顔認証にも対応すると思います。
サイズをONE-NETBOOK OneMix3シリーズと比較してみましょう。
GPD Pocket 3:198 × 137 × 20 mm / 725 g
OneMix3S:204 × 129 × 14.9 mm / 659 g
OneMix 3シリーズはディスプレイサイズが8.4インチなので、GPD Pocket 3(8インチ)よりは少し大きめサイズで当たり前、ということになりますが、こうして比較してみると、GPD Pocket 3は「それほど小さくない」と言えますね。ただし、UMPCなので一般的なノートPCと比較すると圧倒的に小さい、というのは間違いありません。
2.GPD Pocket 3 筐体
GPD Pocket 3は「回転式ヒンジ」を採用したコンバーチブル2 in 1です。構造としてはONE-NETBOOK A1によく似ています。なので、上に掲載した「タブレットモードでのペン入力」や、
テントモードでの利用も可能です。
また、クラムシェルノート(普通のノートパソコン)としてみれば、このように180度のヒンジ開口ができます。なお、筐体素材はアルミ合金です。
キーボードの形状はかなり個性的です。左上にマウス・クリックボタン、右上にタッチパッドが配置されています。この構造はGPD MicroPCと同じです。ただ、MicroPCは6インチサイズと非常に小さく、「両手でホールドして、親指でタイピングする」イメージでしたが、8インチサイズのGPD Pocket 3では普通のノートPCと同様、「テーブルに置いてタイピングする」ことになると思うので、使い勝手がいいのかどうか、ちょっとよくわからないですね。
3.GPD Pocket 3 価格など
GPD Pocket 3はINDIEGOGOでクラウドファンディング中で、11月8日現在の価格(出資額)はPentiumモデル+スタイラスペンが73,669円、Core i7モデル+スタイラスペンが113,214円となっています(円建て価格は為替レートによって変動します)。
クラウドファンディング終了後はほぼ確実に天空から日本正規品が発売されると思います。天空扱い分であれば国内でのサポートや製品保証が受けられますので「より安心」だと思いますが、安く手に入れる、ということならクラウドファンディングでしょうね。個人的にはPentiumモデル、Core i7モデルとも十分お買い得だと思います。
4.関連リンク
Pocket 3: A Modular and Full-featured Handheld PC:INDIEGOGO
GPD Pocket 3:GPD公式サイト 製品紹介
コメント
UMPCは色々あってゲームとビジネスに特化されたのは面白い傾向
メモリ最大32GBって書いてありますが、
増設もしくは載せ替えできるのでしょうか?
OnenetbookA1ならDDR3L-1600 SDRAM 8GBという仕様ですから、メモリスロットがあればメモリ交換可能です、メモリスロットがあるかどうか分解されている方の報告が必要です。
しかし、GPDPoket3はLPDDRなので半田付けされ交換不可能かもしれないです。
WEBカメラあり、かつタッチパッドもクリックボタンも付いてるという意味ではGPDPoket3のほうが優位。
メモリ交換可能かもしれない、かつ7インチでサイズがポケットに入りやすいという意味ではOnenetbookA1が優位。
ポケットサイズかつワコムEMRでお絵かきならRAYTREKTAB8インチ一択ですね、RAYTREKTAB8インチをGPDPoket3みたいにUMPC化で次期バーションだしてほしいです、日本メーカの強み生かした日本語フルキーボードをUMPC用に小型化かつドスパラのBTOのメリットを生かしメモリやストレージ、バッテリー交換可能にして長期利用できるように。
GPDさんもONEMIXさんも製品は良いのですよ、だけど2020年と2021年と深浅ブランドの独壇場なんですよね。
日本はカメラだけでなくUMPCも得意分野だったと思いますので、ソニーもVAIO typePやtypeUをブルーレイトレイ付きで復活させて頂きたい。富士通さんのBIBLOLOOXUシリーズなど、UMPCは日本ブランドに復活してほしいのですよ。
「最大32GB」という記載について、おそらく記事執筆時点で私が確認した内容と思われますが(すみません、定かではありません)、は現時点で天空の製品ページに記載が見当たりませんので、記載を削除します。メーカーさんによってはスペック表に「オンボード」とか「空きスロットあり/なし」などと書いてくれているところがあり、その場合はわかりやすいのですが、この製品の場合はわかりにくいですよね。
日本メーカーによるUMPCは私も期待したいです。ただ、UMPC市場って、ガジェット好きの人以外だとあまり規模が大きくないのかもしれませんね。