HPの法人向けノートPC「HP ProBook 4 G1a 16」の製品紹介記事です。ProBookシリーズはEliteBookシリーズの下位に位置し、EliteBookがUltra、X、8、6というシリーズ名になっている（例：EliteBook X G1i 14, EliteBook 6 G1a 14など）のに対し、ProBookシリーズは4、2というシリーズ名になっています。
今回紹介するのは「4シリーズ」なので、ProBookとしては上位、EliteBookの「6シリーズ」の下位、という位置づけの製品です。この記事に先立ち、ProBookシリーズの2025年モデル、「ProBook 4 G1a 14（AMD版） / G1iR 14（Intel版）」の製品紹介記事を掲載済みです。
ProBook 4 G1a 14 / G1iR 14の製品紹介記事はこちらです。
HP ProBook 4 G1a 14 / G1iR 14 － ビジネス品質の高コスパ14インチ、個人利用にもおすすめ！
また、こちらの「EliteBookシリーズの比較記事」も参考としてご覧ください。
HP EliteBookシリーズ比較（2025）－ モデルごとの違い・用途・選び方を解説！
HPの法人向けノートPCは個人向けPCにはない強力なセキュリティ機能を搭載しており、個人顧客でも問題なく購入ができますので、個人ユーザーにとってもビジネス用として非常に魅力的です。
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1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | AMD Ryzen 5 230 / Ryzen 7 250 ※NPU内蔵, Copilot+ PC非対応 |
| RAM | 8GB（8GB×1）/16GB（8GB×2） ※SO-DIMM DDR5-5600, 2スロット, 最大32GB |
| ストレージ | 256GB / 512GB SSD（M.2, PCIe NVMe） |
| ディスプレイ | 16インチ (1,920×1,200） |
| 無線通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
| ポート類 | USB Type-C (10Gbps, 映像・PD対応) ×2 USB Type-A (5Gbps) ×2, HDMI 2.1 LAN (RJ45), 3.5mmオーディオジャック |
| カメラ | Webカメラ（FHD, 1080p） |
| バッテリー | 56Wh |
| サイズ | 359.40×251.00×19.90 mm ※最厚部, 突起部含まず |
| 重量 | 約1.75kg |
2. CPU
先に記事を掲載した14インチモデルProBook 4 G1a 14 / G1iR 14はAMD版とIntel版がありましたが、この16インチモデルは6月25日現在AMD版のみでIntel版は未発売です。従来モデルにはIntel版とAMD版がありましたので、近い将来にIntel版が追加される可能性はあります。
OSはWindows 11 Proのみ、CPUはAMDの「Ryzen 200シリーズ」を搭載しています。最新型番ではありますがコードネームは「Hawk Point」とRyzen 8000シリーズと同じ、つまり「Ryzen 8000番台のリフレッシュ版」です。Ryzen 8000番台の頃からNPUを内蔵していますので、当然Ryzen 5 230/Ryzen 7 250ともNPUを内蔵しています（ただし、Copilot+ PCの要件は満たしません）。
AMDの最新型番「Ryzen AI 300シリーズ（Krackan Point）とPassmark公表スコアを比較してみます。ただ、このスコアはまだあてになりません。サンプル数が十分と言えるのは右端のRyzen AI 7 350くらいで、それ以外の3つはサンプル数が非常に少ないため、今後サンプル数が増えてくるとスコアが大きく変動する可能性があります。
一応この状態でスコアをチェックしてみると、Ryzen 200シリーズとRyzen AI 300シリーズでそれほど大きなスコア差はありません。Passmarkは「狭義のCPU性能（主にOSやアプリの動作を担う処理性能）」を測定するテストなのでこのような結果になりますが、NPU性能とGPU性能には差があります。NPU性能についてはRyzen AI 300シリーズが最大50TOPでCopilot+ PCの性能要件を満たし、Ryzen 200シリーズは最大16TOPでCopilot+ PCの要件を満たしません。また、GPUの型番も異なり、Ryzen AI 300シリーズのほうが高性能です。
ProBook 4 G1a 16はビジネスPCとしてOffice系など事務系のアプリを使うぶんには高い性能を発揮しますが、AI処理性能やグラフィック性能についてはRyzen AI 300シリーズには及ばないものと思います。
3. RAM・SSD・ディスプレイ
RAMはRyzen 5モデルが8GB/16GB、Ryzen 7モデルが16GBです。RAMスロットは2つあり、8GBモデルはシングルチャネル（RAMが1枚のみ）、16GBモデルがデュアルチャネル（8GBのものが2枚）です。いずれもDIYで最大32GBまで増量可能です。
ストレージはPCIe接続のM.2 SSDでRyzen 5モデルが256GB、Ryzen 7モデルが512GBです。
ディスプレイは16インチで解像度は1,920 × 1,200です。パネル形式（IPSかTNか）や発色品質については開示されていません。すべて非光沢タイプです。サイズ以外の開示内容が14インチモデルと同じなので、同品質のものが使われていると思います。
4. 筐体とポート構成
筐体はリサイクル素材を含むアルミで筐体色はシルバーです。また、HP独自の耐久テストに加え、MIL規格（MIL-STD-810H）19項目のテストもクリアしているなど、高い堅牢性を備えています。天板のロゴは「HPのノーマルタイプ」です。ちなみにEliteBookシリーズにはプレミアムタイプのロゴが使われていますので、明確に差をつけている、ということですね。
キーボードは「日本語：防滴機能付き、キーピッチ：18×18mm、キーストローク：1.5mm、JIS標準準拠・OADG準拠配列」と開示されています。テンキーつき、ということもあり、キーピッチは14インチモデル（19×19mm）よりも少し狭くなっています。バックライトはありません。
側面とポート構成です。USBポートは合計で4つあり、うち2つのUSB Type-Cが転送速度10Gbps（USB 3.2 Gen2規格相当）です。有線LANポートがついているのもビジネスシーンではうれしいところです。
5. セキュリティシステム
EliteBookシリーズにはHPの法人向けPCならではのハードウェア・ソフトウェアの両面にわたる強力なセキュリティ機能も搭載されています。
個人的には「この点こそ個人ユーザーがHPの法人向けPCを購入する理由」になると思っています。ビジネスでPCを使うのであれば個人・法人の別なく、強力なセキュリティ機能というのは非常にありがたいと思いますからね。
6. 購入方法と価格情報
HP ProBook 4 G1a 16はHP公式オンラインストアで個人でも購入可能です。価格は税込11万円～14万円程度と、EliteBookシリーズよりも低めになっています（2025年6月時点）。また、14インチモデルのProBook 4 G1a 14と同価格なので「画面が大きくてキーボードにテンキーが付いているぶんお買い得」かもしれないですねw
7. 関連リンク
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2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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