ドスパラの非ゲーミングなスタンダードノートは「Critea(クリテア)」という製品ブランドになっています。Criteaはウインタブでも何機種かレビューさせてもらいましたが、コワモテのゲーミングライン「GALLERIA」とはうって変わって、シンプルで誰にでも違和感なく使える、まじめな感じのスタンダードノートだと思います。
今回紹介するのはCriteaの高性能モデル「VF-HEKS」と「DX-KS F7」の2機種で、型番は全然異なるものの、同一筐体を使用しています。Criteaの型番体系では外部GPUを搭載するモデルに「VF」、外部GPUなしのモデルに「DX」が使われているようです。ということで「VF-HEKS」はGeForce搭載、「DX-KS F7」は外部GPU非搭載のモデルとなります。
1.スペック
この記事では「VF-HEKS」のスペック表を掲載しました。まず、2モデルに共通の特徴から説明します。OSはWindows 10 Homeが標準で、カスタマイズによりPro版も選べます。CPUはCore i7-8550Uのみで、Core i3やi5の設定はありません。なお、DXシリーズにはCore i3や第7世代のCore i7-7500Uを搭載するモデル(別型番)もあります。
RAMは「標準で8GB」です。4GBに減らすこともできますが、その場合は製品価格が安くなります。この価格表記の仕方は面白いですね。ドスパラの推奨は8GB、という理解でいいと思います。一方増設は16GBまで可能です。
ストレージは2モデルで異なるので後回しにして、先にディスプレイから。15.6インチでFHD解像度となります。Core i7機なので、これが自然というか、これで当然かと思います。
入出力ポートはUSBが合計で3つ(すべてType-A)、HDMIと有線LANが装備されます。不足感はないですが、ビジネス利用を考慮するとUSBポートがあと1つ、そしてできればD-subがあったほうがよかったかもしれません。ちなみに私、D-subなんてもう何年も使ってないですけど。
サイズのほう、大きさは「普通」ですね。ここしばらく15.6インチスタンダードのノートの新製品紹介記事を書いていて、「狭ベゼルなら横幅360 mm強、通常ベゼルなら横幅380 mm台」ということがわかってきました。この製品の横幅は382 mmなので、通常ベゼルで平均的な大きさ、ということになります。ただし、重量は軽いですね。15.6インチのスタンダードノートで2 kgを切っているものは少ないですから、1.83 kgというのは高く評価できると思います。
さて、「VF-HEKS」と「DX-KS F7」の相違点です。まず、VF-HEKSのみ外部GPU「Geforce MX150」を搭載します。また、VF-HEKSはSSD専用モデルで、標準で250GB M.2 SSD、カスタマイズにより120GBに減量したり、500GBに増量したりできますが、注文時にはHDDは搭載できません。しかし、ドスパラのスペック表によると内部I/Oが「SATA 6Gb/s:1」と「M.2 SSD SATA:1」という記載がありますので、DIYでのHDD/SSD増設(デュアルストレージ)は可能と思われます。
一方で「DX-KS F7」は外部GPUは搭載せず、ストレージも標準だと1TB HDDとなります。ただし、ストレージに関してはカスタマイズ余地が大きく、SSD + HDD、SSD + SSDといったデュアル構成にすることができます。
あと、バッテリー稼働時間がスペック表上異なります。VF-HEKSは7.7時間、DX-KS F7は5.6時間です。この原因として考えられるのはSSDモデルとHDDモデルの違い、という可能性と、筐体重量がDX-KS F7のほうが若干軽くなっているため、そもそも搭載しているバッテリー容量が異なっている、という可能性があります(この辺はドスパラでは非公表)。
ウインタブ的には「GeForce搭載+標準でSSD搭載」となるVF-HEKSのほうが「GeForce非搭載+標準でHDD搭載」のDX-KS F7よりもCore i7の性能を引き出すという点では好ましいのかな、と感じます。
2.筐体
この画像を見たときに、「いつものCriteaだ」って思ったんですけど、違いますね。ただ、非常にシンプルで奇をてらったところのないデザインであるのは間違いないです。良くも悪くもいつものベゼル幅ですし。
天板です。この画像を見る限りロゴマークすらない、完全な無地です。ただ、実際にはDiginnos」ロゴが小さく入るんじゃないのかな、と思います。
筐体素材は不明ですが、従来のCriteaシリーズがプラスティック製でしたし、GALLERIAの多くも天板はプラスティック製のことが多いですから、この製品も同様だと思います。
筐体が変わった、と確信できたのはこの側面画像です。従来のCriteaとは明らかに違います。調べてみたら最新機種「Critea DX-KS H3」という、「白くてミニマルデザインのスタンダードノート」と同じもののようです(色違い)。ということは新世代のCriteaはこの筐体になるんでしょうね。
キーボードはドスパラいわく「打ちやすい、いつものキーボード」で「奇をてらわず、打ちやすく、操作しやすいデスクトップのキー配列に近づけました。」とのこと。これは個人的には大歓迎な考え方です。
3.価格など
ドスパラ Critea VF-HEKS / DX-KS F7はドスパラ公式サイトで販売中で、価格はVF-HEKSが109,980円(税込み118,778円)から、DX-KS F7が99,980円(税込み107,978円)から、となっています。
記事中にも書きましたが、この価格差であればGeForceとSSDを搭載するVF-HEKSのほうが製品コンセプトとして妥当なのではないか、と思います。せっかくのCore i7なので、HDDのまま使うのは少しもったいないような気がしますね。
コメント
この価格で第8世代core i7機が買えるのは、かなりお買い得なんじゃないでしょうか。
サブ機にするにはオーバースペック過ぎますが、もし買うとしたら「DX-KS F7」にSSDを追加して、ダブルストレージにしたいですね。