ASUSがChromebook「Chromebook CX14 (CX1405)」を発表しました。ご存知のことと思いますが、Chromebookはもともと「ブラウザー上でWebアプリを操作し、作成したドキュメント (データ)はクラウド上に保存する」ような使い方をするものですが、現在ではGoogle PlayのAndroidアプリやLinuxのアプリに対応したりと、Webアプリ以外のローカルアプリも使えるようになっており、したがって以前のような「非常に低いスペックのPCでも快適に動作する」とまでは言えなくなっています。
今回紹介するChromebook CX14は、「トラディショナルなChromebook」という感じで、はっきり言ってAndroidアプリやLinuxアプリをローカル環境で動かすには向かないスペックですが、筐体の素材やデザインにはこだわりが感じられる製品です。
1. スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
OS | ChromeOS |
CPU | Intel N50 |
RAM | 4GB/8GB (LPDDR5-4800) ※増設不可 |
ストレージ | 64GB eMMC |
ディスプレイ | 14インチ (1,920 × 1,080) 60Hz |
無線通信 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.3 |
ポート類 | USB 3.2 Gen 1 Type-C (PD対応)×2 USB 3.2 Gen 1 Type-A HDMI、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(207万画素) |
バッテリー | 駆動時間 約11時間 |
サイズ | 324.5×214.4×17.0-19.9mm |
重量 | 1.38 kg |
2. OS/CPU
OSはもちろんChromeOSでCPUはIntel N50です。N50は (エントリー向けCPUとして評価の高い)Intel N100/N150と同じAlder Lake-N世代ですが、2コア2スレッドと、「エントリー中のエントリー」という構成です。かつてのCeleronと大差ない性能なので、低スペック機に優しいウインタブでも「さすがに現在のWindows PCでは使いたくない」ですね。
ウインタブではこのシステム構成のChromebookをテストしたことはありませんが、「ブラウザー上でのWebアプリ操作専用かな」と思います。
3. RAM/ストレージ/ディスプレイ
RAMは4GBと8GBを選べます。ストレージは64GBと非常に小さく、この点でも「ローカルアプリのインストールには向かない」と言えます。さらにこの製品、SD/microSDカードによるストレージ拡張にも対応していません。
ディスプレイは14インチで解像度はFHD (1,920×1,080)です。タッチ対応はしません。
4. 筐体
Chromebook CX14は表面が「和紙からインスピレーションを得た質感」になっていて、この点が最大のセールスポイントです。この画像を見ると、ちょっとざらついているというか、温かみのある素材感に見えます。
キーボードです。この画像では英語配列 (だと思います)になっていますが、日本仕様は日本語配列です。パームレスト部分は「和紙っぽい」質感になっているようです。…手触りはよさそうですよね。
側面とポート構成です。セキュリティロックスロットを除き、すべて左側面 (画像下)にポートが集中しています。USB 3.2 Gen 1 Type-Cポートが2つ、USB 3.2 Gen 1 Type-Aポートが1つ、そしてHDMIとイヤホンジャックを装備しています。まあ、この製品の場合、大量に周辺機器を接続して使う機会は少ないと思いますので、この構成で十分かな、と思います。
5. 価格など
ASUS Chromebook CX14 (CX1405)は10月3日に発売されましたが、10月5日現在、ASUS Storeではまだ販売が開始されていません。価格は4GBモデルが34,800円、8GBモデルが44,820円 (製品ページのクーポンを使用した価格)です。
冒頭に書いた通り、この製品のスペックを見る限り、AndroidやLinuxのアプリをローカルにインストールするような使い方には向かず、ブラウザー上でWebアプリを操作し、作成したドキュメントをクラウド上に保存するという、割り切った使い方になると思います。
6. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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