OPPOがAndroidタブレット「OPPO Pad 3 Matte Display Edition」を発表しました。最初に価格をお知らせすると「79,800円」です。ウインタブでよく紹介したりレビューしている中国タブよりは明確に高価ですが、SamsungのGalaxy Tab S10+/S10 Ultraほど高くはなく、LenovoのLegion TabやYoga Tab Plusあたりと同等の価格帯の製品です。
この記事を書くのに当たり、私は「タブレットは大型のスマホではない」ということがよく考えられている、というか、タブレットの特性を非常によく理解し、タブレットならではの機能が練り込まれた製品だと感じました。
1. 概要
スペック表
OPPO Pad 3 Matte Display Edition | |
OS | ColorOS 15(Android 15ベース) |
CPU | MediaTek Dimensity 8350 |
RAM | 8GB (LPDDR5X ) |
ストレージ | 256GB (UFS 4.0) |
ディスプレイ | 11.6インチ(2,800 × 2,000)144 Hz |
LTEバンド | — |
SIM形式 | — |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.4 |
入出力 | USB Type-C |
カメラ | イン8MP/アウト8MP |
バッテリー | 9,520mAh/37.2Wh |
サイズ | 258 × 189 × 6.3 mm |
重量 | 536 g |
コメント
OSはAndroid 15ベースの独自UI、ColorOS 15、SoCのDimensity 8350はAntutuスコアが約135万点をマークするとのことで(出所:Nanoreview)タブレット製品としては十分な性能だと思います。RAMは8GB、ストレージは256GBで、microSDカードリーダーによるストレージ拡張には対応しません。
製品名にあるように、この製品の大きなセールスポイントが「ディスプレイ品質」です。11.6インチのディスプレイは、メーカーによれば「ナノテクスチャー加工により反射を抑え、紙のような見やすさと書きやすさ、さらに高精細な表示を実現」しているとのこと。OPPO実験室のデータでは反射を97%も低減しているとされています。
もちろん解像度も2.8K(2,800 × 2,000)と高く、リフレッシュレートも144 Hzと高速です。
独自のAI機能「OPPO AI」も搭載しています。画像にあるように「AIドキュメント要約」「AIドキュメントブラッシュアップ」といったことができ、もちろんAI写真編集機能も搭載しています。ドキュメント関連ではChatGPTやGoogle Geminiと比較してどうか、という点が注目されますし、Androidスマホではおなじみの写真編集機能がどのくらいまでタブレットに最適化されているのか、という点も気になりますね。ただ、OPPOが手掛けているので、かなりの品質なのではないか、と思います。
ところで、「カメラ」についてはメーカーのプレスリリースでもメーカー製品ページでも「ほぼスルー」です。確かにイン側8MP、アウト側8MPと低い画素数ですが、ウインタブがよく書いているように「タブレット製品でスナップ写真を撮る機会はほぼ皆無(皆さんスマホを使うと思うので)、カメラを使うとすればWebミーティングとかドキュメントの撮影(OCR処理などをするため)くらい」だと思うので、はっきり言って「50MPとか100MPのカメラは不要」です。このあたり、OPPOは「わかっている」と思いますね。
それと、これも「わかっているなあ」と感じた部分ですが、O+ Connectというアプリが用意されており、なんとiOSデバイスとのファイル共有が簡単になっています。日本人の半分はiPhoneユーザーなわけで、無理に自社のエコシステムで囲い込もうとせず、iPhone(iOS)ユーザーに対するアピールポイントを用意しているのがすごいと思います。
バッテリー容量は9,520mAh、67Wの急速充電(SUPERVOOC)に対応します。バッテリー容量はそこまで大きいとは思いませんが、それでもスマホよりはずっと大容量なので、67Wの急速充電というのは重宝すると思います。
OPPO Pad 3 Matte Display Editionは4スピーカー搭載です。また、臨場感あふれる音響体験を提供する独自技術「Holo Audio」を採用しています。メーカーによれば「まるで様々な位置から聞こえてくるような音響効果で、映画や音楽、ゲームの世界に深く没入できます」とのこと。
別売りのオプションとして「Smart Case(タブレットスタンドとしても使えるケース、3,980円)」「Smart Keyboard(10,980円)」「OPPO Pencil 2(4,096段階の筆圧に対応するペン、8,480円)」も用意されています。この製品の場合、特にディスプレイ品質が高く(紙のような見やすさと書きやすさ、とメーカーが言っています)、ペンはぜひ一緒に購入しておきたいところです。
2. 価格など
OPPO Pad 3 Matte Display Editionは6月26日の発売で、すでにAmazonと楽天で予約販売がスタートしています。価格は79,800円です。SoC性能はSnapdragon 8 Gen 3などのハイエンド型番ほど高くはありませんが、タブレット用としては十分に高いと思いますし、ディスプレイやスピーカーの品質もタブレットユーザーのニーズを良く考えたものになっていると思います。あと、iOSとの連携を考慮している、というのも英断かと。
3. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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コメント
TCL NxtPaper 11 Plusと比較してどうなんだろうね。縦横比も違うし画面の解像度もCPUもROMもこっちの方が全然上だから値段倍なのは妥当なところだとは思うけど。