こんにちは。かのあゆです。TORQUEシリーズなどタフネススマートフォンを製造している京セラがSIMフリーモデルとして「DuraForce Pro」を日本向けに投入しました。本端末は昨年6月にグローバル向けに投入されたタフネススマートフォンで、MIL-STD-810G準拠のテストに合格しているほか、この手のタフネススマートフォンとしては珍しくデュアルカメラ仕様となっています。
1.スペック
昨年発売したグローバルモデルは初期搭載OSとしてAndroid 6.0.1”Marshmallow”を搭載して販売されていましたが、日本版は最初からAndroid 7.1.2”Nougat”にアップグレードされた状態で出荷されます。
搭載CPUはQualcomm Snapdragon 617を採用しており、現在ではすでに最新のモバイルCPUとは言えなくなってしまいましたが、Antutuベンチマーク(旧6.x系)のスコアは46,000台をマークするなど、ゲーム用途でなければ今でも十分すぎる性能を持っているといえます。
メインメモリは2GBとNougat世代のAndroid端末としては若干抑えめなのが気になりますが、ストレージのほうは32GBと十分な容量となっています。
メモリの容量に関してはもともとDuraForce Proという端末自体が2世代前のバージョンとなるAndroid 6.0”Marshmallow”を搭載して発表された機種なので現在販売されている端末と比較すると控えめになっている点に関してはやむを得ない部分だと思います。
この手のタフネス系スマートフォンとしては珍しく、アウトカメラにメイン13MPに加え、135度の広角レンズを採用した2MPのワイドアングルカメラを搭載したデュアルレンズ仕様になっているのが特徴となっており、京セラは「作業現場の状態を一望できるワイドアングルでの撮影に対応」していることを特徴として謳っています。
タフネス性能に関してはNOMU S10 Proなどと同様アメリカ国防省調達規格であるMIL-STD-810G準拠のテストをクリアしているほか、京セラ独自で2.0mの水中に30分浸漬させるテストも行っています。
京セラのタフネススマホといえば今年初めに「TORQUE G02」がタイの海中で完全に動作する状態で発見されるというニュースがあり、本端末もタフネス性能に関してはかなり期待してよさそうな印象です。
またグローブを装着した状態や雨の中でもタッチパネルを操作できる「グローブタッチ・ウェットタッチ」に対応するほか、面白い機能として4Gネットワークを使用して全国エリアのトランシーバーとして利用することができる機能も搭載されています。
ただし、トランシーバー機能を使用するには有償サービスの加入が必要になります。
2.デザイン
デザインに関しては同社がキャリアモデルとして販売している「TORQUE」シリーズの流れを汲んだものとなっており、とにかく「ゴツい」という感想しか出てきません。
現在のトレンドとなっている18:9ディスプレイでもなければ狭額縁デザインでもありませんが、この手のタフネススマートフォンの場合いかにも落としたら割れそうなベゼルレスデザインよりこのデザインで「正解」だと思います。
このゴツさこそタフネススマホの象徴みたいなものなので逆にベゼルレスデザインの端末より安心してハードな環境でも利用できそうです。
本体のカラーリングはブラック一色のみとなります。
3.まとめ
KYOCERA DuraForce Proは現在NTT-X Storeにて税込79,920円で販売中となっています。
DuraForce Pro自体は純粋にAndroidスマートフォンとしてみた場合、ハイエンドCPUを搭載しているわけではない1年前のミッドレンジクラス端末であり、この価格設定は「高い」と感じてしまうかもしれません。
同時期に発表されたキャタピラーブランドのCAT S41にせよ、DuraForce Proにせよ一般ユーザー向けにも販売こそしていますが、どちらかというと工事現場や工場などで使う業務用端末としての色合いが強く、実際海外で先行投入されているDuraForce Proに関してはFBIやシカゴ警察などでも採用されています。
実際京セラの製品ページや京セラが配布している公式素材画像での使用例を見ても一般人向け製品というよりは業務用製品としての色合いが強いものとなっています。
ただ逆に言えばそういった採用例を見てもわかる通りそのタフネス性能に関してはある意味「お墨付き」といってもいい製品になっており、ハードな環境でも安心して使っていけるという安心感があるため「高性能でなくてもいいのでとにかく頑丈で壊れづらいスマートフォンが欲しい!」という人なら購入を検討してもいいのではないでしょうか。