中国のスマホメーカー「DOOGEE」が5.84インチのアウトドアスマホ「DOOGEE S68 Pro」を発売します。つい先日「DOOGEE S95 Pro」の紹介記事を掲載しましたが、このS68 ProはS95 Proよりも少しスペックが控えめになっているものの、ミドル~ミッドハイクラスのアウトドアスマホとしては非常に魅力的な製品となっています。
1.スペック
OSは最新ではないものの、「まあ新しい」Android 9.0が搭載されています。CPUはHelio P70で、Antutu(Ver.7)のスコアが14万点台をマークできる性能になっていますので、ゲーマーの人には少し物足りないかもしれませんが、基本的にはゲームも含め、各種操作が不満なくできると思います。また、RAMも6GB、ストレージも128GBと十分な余裕があります。
ディスプレイは5.84インチで解像度はFHD+と、これもミッドレンジ、ミッドハイレンジとしては文句なしの水準で、アウトドアスマホらしく前面はゴリラガラス4が採用されています。
ここまで見ると、S95 Pro(Helio P90/8GB/128GB/6.3インチ)と比較して、「全体的に一回り小ぶり」という感じのスペックになっていますが、Helio P70搭載スマホをメインに使っている私としては、「これで十分メインスマホとして使えますよ」って言いたいくらいですね。
ただし、通信バンドについてはグローバル対応し、日本の通信バンドもカバーしている(バンド19は非対応だけど)S95 Proよりも狭く、一般的な中華スマホと変わりません。
カメラの品質もいいです。ただし、流行の48MPではありません。私のスマホも48MPカメラを搭載していますが、個人的には「全然使いこなせない」んですよね。手ブレしないようにシビアな撮影姿勢というか撮影技術が要求されますし、撮影した画像のサイズがめちゃめちゃ大きくなってしまうので敬遠しています(撮影が上手な人とか、写真撮影が趣味の人はそんなことないと思いますけど)。なので、この製品のイン16MP/アウト21MPのトリプルレンズ、というのは私のように写真撮影にはあまり凝らない、という人にはむしろいいのでは?と思います。
それとバッテリーもスゴイです。S95 Proの5,150 mAhを上回る大容量になっているだけでなく、「ワイヤレスのリバースチャージ(つまり、この製品を充電パッド代わりにして、他のワイヤレス充電対応デバイスを充電できる)」ができます。逆に有線でのリバースチャージについて説明がないんですけど、おそらく対応していると思います。
サイズは…、アウトドアスマホなんで、まあいいやw ただ、この製品、当然のごとくIP68レベルの防水・防塵性能とミルスペック(MIL-STG-810G)レベルの耐久性を備えていますよ。
2.筐体
筐体色はブラックとオレンジ。どちらも基調色はブラックで、アクセントカラーが異なります。個人的にはやっぱ「オレンジ」がカッコいいと思いますね。
前面にはノッチがあります。水滴型ノッチではなく、やや大きめのものですが、変な言い方をすると「水滴型でない割には小さめ」ですね。この製品の筐体デザインにはよく合っていると思います。それと、背面は「いかにも」ですね。アウトドアスマホが好きな人には歓迎されると思いますが、ゴツさは強調されます。
筐体素材は不明ですが、フレームとサイド部分はチタン・アルミ合金とのことです。背面は樹脂製で場所によってラバーコーティングがなされていると思われます。それと、この製品はNFCを搭載していますが、日本のおサイフケータイとは規格が異なりますので、はっきり言って日本ではあまり使いみちがありません。SUICAなどの残高をチェックできるくらいですかね。
また、背面には指紋センサーも装備されています。この製品は顔認証にも対応していますので、「ダブル生体認証」が可能です。ただし、中華スマホの顔認証は結構甘く、セキュリティ的にはイマイチ不安なんですよね。
側面です。電源ボタンと音量ボタンはオーソドックスに右側面です。左側面にはSIMスロットと「もうひとつのボタン」があります。このボタン、どういう機能なのか説明がありませんが、経験上、アウトドアスマホでは「SOSボタン(長押しするとあらかじめ登録しているメールアドレスにGPS情報が発信されるという、うっかり街なかで使うとまずそうなもの)」とか、「カメラシャッターなどいくつかのメニューから一つ機能を選んで登録できるボタン」だったりします。この製品ではどういう使い方ができるのか不明です。
3.価格など
DOOGEE S68 Proは中国の通販サイト「Banggood」で「In Stock Alert」というステイタスになっていて、10月30日現在はまだ販売がスタートしていません。参考価格は259.99ドル(28,754円)で、これでも悪くないなあ、と思うのですが、プレオーダーがスタートするタイミングでもうワンランク価格が下がるのではないか、と期待しています。
全体的にはS95 Proよりも少しずつスペックが低くなっているものの、CPUにせよRAM、ストレージ容量にせよ、カメラ性能にせよ、メインスマホとして使っても十分快適と思われるくらいのものにはなっていると思います。この製品のデザインは「いかにも」な感じなので、好きな人にはストライクゾーンと言えるでしょうし、街なかで使うのはちょっと…と感じる人もいるかも知れませんね。
アウトドアスマホは中国の新興メーカーが意欲的に新製品をリリースしているジャンルで、品質もどんどん向上していると思います。なので、ウインタブでもさらに注目していきたいと考えています。
4.関連リンク
DOOGEE S68 Pro:Banggood