Android OSを搭載するゲーミングハンドヘルド「AYANEO Pocket S」のクラウドファンディングがINDIEGOGOにてスタートしました。既存モデルの「AYANEO Pocket AIR」よりも能が大幅に向上していて、高い端末性能を要求されるAndroid向け最新ゲームやGeForce Now、XBOX Cloud Gamingといったクラウドストリーミングサービスをスムーズにプレイできます。
1.スペック
スペック表
AYANEO Pocket S | |
OS | Android 13 |
SoC | Qualcomm Snapdragon G3x Gen 2 |
RAM | 12/16GB |
ストレージ | 128/512GB/1TB |
ディスプレイ | 1080p Edition:6インチIPS(1,920 × 1,080) 1440p Advance Edition:6インチIPS(2,560 × 1,440) |
ネットワーク | Wi-Fi7、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB3.2 Gen2 Type-C、microSDカードリーダー |
バッテリー | 6,000 mAh |
サイズ | 213.9 x 85 × 14 mm |
重量 | 350 g |
バリエーションモデル
・12GB/128GB
・16GB/512GB
・16GB/1TB
※左からRAM/ストレージ
※1080p Edition/1440 Advance Editionとも同一のRAM/ストレージ構成
コメント
OSはAndroid 13です。あと数ヶ月でAndroid 15がリリースされることを踏まえると出来れば最新バージョンを採用してほしかったところではありますが、携帯ゲーム機として使用するぶんにバージョンによる差異を意識する場面は少ないでしょう。
AYANEOシリーズでおなじみの専用ユーティリティ「AYA Space」も入っており、ゲームプレイ中にディスプレイのリフレッシュレートの変更や動作モードを切り替えることが出来ます。
SoCはSnapdragon G3x Gen 2です。昨年のフラッグシップスマートフォンで採用されていたSnapdragon 8 Gen 2がベースになっていますが、ゲーミングデバイス用に性能が強化された内蔵GPU「Adreno A32」により、メーカー発表によると「最も人気のあるゲームを最高画質設定・60fpsでプレイできる」とされます(AYANEO公式サイトやIndigogoの製品ページによればAnTuTu v10の総合スコアは約169万点とのことです)。
高性能な分、長時間プレイ時の発熱が気になるところですが、冷却ファンと大型ベイパーチャンバーを組み合わせることにより、効率的に放熱できる設計になっています。
RAMは12/16GB、ストレージは128/512/1TBです。MicroSDカードの増設も可能ですが、現在のAndroid OSの仕様上アプリのインストール先としては指定できず、例えば「原神」の場合最新アップデートでデータ容量が約40GBとPCゲーム並みになってきているので、予算が許すのであれば512GBか1TBモデルを選択した方が無難でしょう。
ディスプレイは6インチのIPS液晶で解像度はFHD+(1,980 × 1,080)、またはWQHD(2,480 × 1,440)を選べます。いずれも発色品質が高く、100%sRGBの色域カバー率となっています。なお、リフレッシュレートについては「120Hz」とする情報サイトがありましたが、AYANEO公式サイトでは開示がありませんでした。
ワイヤレスネットワークは最新規格のWi-Fi7(802.11be)をサポートしていますが、モバイルネットワークには対応していません。
コントローラーは標準でXBOX360コントローラー互換モード(XInput)をサポートしているので、XBOX Cloud GamingでもPCやコンシューマー機と同じ設定で操作できます。もちろんキーマッピングもサポートしているので、タッチ操作を各ボタンに割り当てることも可能です。
バッテリー容量は6,000 mAhで、USB PDによる急速充電をサポートします。
2.筐体
AYANEO PocketではWindows搭載ゲーミングUMPCのAYANEO 2によく似ていて、側面にアルミフレームを、前面にガラス素材を組み合わせることで高級感のある筐体デザインになっています。
筐体色は「アイス・ソウル・ホワイト」と「オブティシアン・ブラック」が用意されています。オブディシアン・ブラックはまさに一枚の板を思わせる見た目になっていて、非常に格好良いと感じました。
3.価格など
AYANEO Pocket Sは現在「INDIEGOGO」にてクラウドファンディングを実施中です。4月29日現在の価格はディスプレイの解像度がFHDの「1080P Edition」が399ドル(63,189円)から、WQHDの「Advance Edition」が439ドル(69,521円)からです。AYANEO日本公式Xアカウントでも「2024年夏発売予定」と発表しているので、保証が不安であれば国内正規モデルの発売を待つほうが良いかもしれません。
今年になって円安がさらに進行し、安価な構成でも6万円台と高価になってしまったのは残念ですが、競合するゲーミングスマートフォンが10万円程度で販売されていることを考えるとこの価格でも悪くない、とも感じられます。
外出先でネット接続を行うにはWi-Fi環境、またはテザリングを利用する必要はありますが、最新のAndroidゲームを最高画質でプレイできる「ゲーム専用機」としては最高に近い環境です。かのあゆ自身AYANEO製品は何台か所有してきましたが、ビルドクオリティも高いですし、Pocket Sの美しい筐体デザインは所有欲を満たしてくれるので、この記事を書いていて欲しくなってきてしまいました。
4.関連リンク
AYANEO Pocket S:AYANEO
AYANEO Pocket S:INDIEGOGO
コメント
Snapdragonの種類が増えすぎて一度どんなのがあるか整理して欲しいところ。ARグラス向けのとかあってもう訳がわからない。
>>匿名さん
現在の名称に変更されてからラインナップわかりやすくなったかと思っていたらゲーミング端末向けやWindows on ARM向けも投入されたので正直混乱しますよね・・・