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Plugable UD-3900 ドッキングステーション - タブレットをデスクトップPCに!(実機レビュー)

Plugable UD-3900
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。米国のPC関連機器メーカー、Plugable社より、ドッキングステーション「UD-3900」を提供していただきました。まだまだ弱小のウインタブにとって大変ありがたいお話です。

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ということで、今回の実機レビューはメーカー様からご提供いただいた製品についてのものとなりますが、公平・公正を心がけて書いていきますので、よろしくお願いいたします。

さて、「ドッキングステーション」って知ってました?すでに利用している人もいるかもしれませんけど、普通のタブレットユーザーなら、いきなりそう言われてもピンとこないかもしれません。ドッキングステーションというのは「PCやタブレットの機能を拡張するために、各種の入出力インターフェースを備えた周辺機器」で、タブレットや2 in 1の純正オプションとしてMicrosoftやLenovo、DELLなどが用意しています。

Surface Pro 3のドッキングステーション
これがSurface Pro 3専用ドッキングステーションです。USB3.0ポートx3、USB2.0ポートx2、イーサネットポート、オーディオ入力/出力接続端子、Mini DisplayPortがついていて、Surface Pro 3を「ドッキング」させて使います。さすがMicrosoftだけあって、お値段の方は結構します。Microsoftストアで21,578円(税込み)です。

ThinkPad 10用ドッキングステーション
こちらはThinkPad 10用のドッキングステーションです。USB3.0×3(うち1つはパワードUSB)、イーサーネットポート、HDMIポート、ステレオ/マイクコンボポートがついて、13,414円(税込み)です。

どちらのドッキングステーションも大量のUSBポート、イーサネット、ディスプレイポートがついていて、拡張性の乏しいタブレットの利便性を高めてくれます。Surface Pro 3を使っている人、ThinkPad 10を使っている人には本体とのデザイン上の一体感もあり、おすすめできるオプションですが、逆にSurfaceやThinkPad 10以外のタブレットや2 in 1を使っている人にとってこれら純正オプションはドッキングもできず、デザイン上もむしろマイナスになってしまいます。

今回紹介するUD-3900はサードパーティーの周辺機器ということになりますが、それゆえにどのタブレットや2 in 1でも使え、デザインも美しいドッキングステーションです。

1.Plugable社について

Plugable社ロゴ

※出所:Plugable社

Plugable社は2009年に設立された、Bluetooth機器、USB機器、充電機器などのメーカーです。日本での知名度はいまひとつ(すみません、私知りませんでした)ですが、欧米では存在感があり、今回紹介するドッキングステーションに関しては米国内でトップシェアを誇る、新興ながら実力派の企業です。米国企業ですし公式サイトも英語のみとなっていますが、日本のAmazonで同社の製品を購入できますし、スタッフに日本人の方がいてメールサポートは日本語でOK(でなければウインタブで実機レビューなんてできませんから)です。

2.製品のスペック

Plugable UD-3900 全体画像

※画像出所:Amazon

メーカー純正品のドッキングステーションと異なり、タブレットや2 in 1と物理的にドッキングする、というデザインではありません。ちょっと見るとルーターみたいですね。高さは20㎝くらいです。ドッキングステーションはもともとモバイル機をデスクトップ環境で使うことを目的としているので、サイズについては特に「もっと小さい方がいい」とかの不満はないです。

肝心のドッキングステーションとしての拡張性ですが、

前面に
・USB3.0ポート×2
・ヘッドフォンジャック(オーディオ出力)
・マイクジャック(オーディオ入力)

背面に
・USB2.0ポート×4
・イーサネット
・ディスプレイポート(DVI)
・ディスプレイポート(HDMI)
・PC接続用USBポート
・ドッキングステーション用AC電源端子

がついています。PCやタブレットとは背面のUSBポートで接続します。USB3.0環境(外付けハードディスク、USBメモリーなど)で2ポート、USB2.0環境(キーボード、マウスなど)で4ポートあり、これ以上拡張性はいらんでしょ、くらいの充実ぶりです。ただし、Windowsタブレットの多くはUSB3.0に対応していないので、その場合はUSB3.0ポートをUSB2.0ポートとして使うことになります。つまり、実質的にUSB2.0ポート×6、ということになります。

そして、すごいのが「ディスプレイを2つ接続できる」ということです。構造上、1つはHDMIで、もう1つはDVI(もしくはアダプタを使ってD-sub)で、ということになりますが、これって、そこらへんのドッキングステーションにはない機能です。普通の人にはオーバークオリティなんじゃないか、というくらいですね。ただし、今回タブレットで複数の外部ディスプレイを接続するテストはしていないので、Atom機だとCPUの負荷が大きすぎてしまうかも。

Plugable UD-3900 同梱物

※画像出所:Amazon

付属品はAC電源アダプタ(日本規格のコンセント)、ドッキングステーションとPCまたはタブレットを接続するUSBケーブル、DVI・D-sub変換プラグです。HDMIケーブルやmicroUSB変換プラグは付属していないので、購入してすぐに外部ディスプレイに接続することはできません。また、タブレットに接続する場合、多くの場合microUSB変換プラグ(OTG対応でないとダメ)が必要になります。なので、これらのケーブル類を持っていない人は別途購入しなくてはなりません。

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このドッキングステーション、バスパワー(PCから給電する)ではなく、セルフパワー(ドッキングステーションを直接電源ケーブルにつなぐ)なので、専用の電源が必要です。それと、UD-3900を経由してタブレットを充電することはできません。

なお、UD-3900を使用するためのシステム要件ですが、「WindowsXP(64ビット除く)、7、8(ともに64ビットOK)でWindowsRT、Mac、Linuxには非対応」、そして「Intel CPU 2GHz以上、GPUはIntel、nVidia、ATIであること」です。CPUの「2GHz以上」というのがちょっと引っかかりますけど、私が使ってみたところ、Atomで全然問題ありませんでした。

3.タブレットにつないでみた

Plugable UD-3900とThinkpad 8
上の画像、夜に電灯色の蛍光灯の下で撮影したので、画面が黄色っぽくなってしまいました。ここでは

・ThinkPad8にUD-3900を接続
・UD-3900と液晶テレビ、有線マウス、有線キーボード、ヘッドフォンを接続

しています。液晶テレビとUD-3900はHDMIで接続しています。サブディスプレイの設定は「拡張」とし、液晶テレビにウインタブのトップページを、ThinkPad 8に「Halo」のムービーを流しています。当然すべてのデバイスは何のストレスもなく機能しました。

UD-3900を正常に機能させるためにはドライバーが必要です。一応ドライバーのCD-ROMが同梱されていますが、通常はタブレットにドッキング・ステーションを接続したらWindowsが勝手にドライバーをインストールしてくれますのでご安心を。

落とし穴は1つだけ。タブレットに接続する場合、OTG対応のmicroUSB変換プラグが必要ですが、OTG対応でないものを使ってしまうとドライバーをインストールしてくれませんし、CD-ROM(もしくはPlugable社公式サイト)からドライバーを手動でインストールしてもディスプレイは使えません。くれぐれもOTG対応であることを確認しましょう。

Plugable UD-3900でゲーム
こちらの画像は

・Aspire Switch 10にUD-3900を接続
・UD-3900と液晶テレビ、Xbox360有線コントローラー、ヘッドフォンを接続

して、最近おなじみの「GTレーシング2」で遊んでいるところです。サブディスプレイの設定は「複製」にしています。Aspire Switchの解像度(1,280×800)で32インチの液晶テレビに表示させているので、画質はイマイチですが、とりあえずゲームするのには問題ありません。というか、そもそも写真撮影がヘタクソ、というのが一番の問題ですw

で、Aspire SwitchはUSB3.0に対応していないので、UD-3900とはすべてUSB2.0としての接続になります。また、Plugable社の製品情報ページでは「3Dのゲームは外部ディスプレイにちゃんと表示されないかもしれないからね。UD-3900はDisplayLink社のグラフィックス・チップセットを積んでいるけど、それでもCPUの負荷が大きくなるから」という注意書きがあるのですが、Aspire Switchが搭載するAtom Z3735FであってもWindowsストアアプリ程度なら全然問題なさそうです。「GTレーシング2」はまったく普通に表示されましたし、大画面で快適にレースを楽しむことができました。ほんと、面白いわ、このゲーム。

4.結論

UD-3900、日本のAmazonで購入できます。2015年1月3日現在の価格は14,580円(税込み)となっています。んー、ちょっと高いですね。Windowsタブレットが2万円そこそこで買える時代になってしまいましたから。それと、USB3.0は低価格帯のタブレットや2 in 1では対応していないことも多いので、猫に小判、ということも言えそうです。

ただ、これがあると面倒な配線をいちいちすることなく、ワンタッチでタブレットや2 in 1をたくさんの周辺機器(マウス、キーボード、外部ディスプレイ、外付けHDD、USBメモリーなど)から脱着できますし、ケーブルがとぐろを巻くこともありません。なので、頻繁に周辺機器、特に外部ディスプレイや外付けHDDを使う人には便利なことは間違いありません。

というか、フルのWindowsを搭載しているのがWindowsタブレットの特徴なので、本当はこういう使いこなしこそがスマートなんじゃないかな、とも思います。

今回UD-3900を提供していただいて、現在使っているノートPC(HDDに不具合あり)の買い替えをしなくてもいいんじゃない?と思ってます。手持ちのタブレット(ThinkPad 8とAspire Switch 10とVivoTab Note 8)のいずれかとUD-3900があれば、外付けディスプレイ(15インチくらいの中古で数千円)とデスクトップ用のキーボードを買えば、デスクトップPCと変わらない使い方ができますから。え?Atomの性能?全然問題ありません!

ドッキングステーションというジャンルの周辺機器は、まだまだ「よりどりみどり」ではありませんが、サードパーティの製品でそれなりの選択肢はあります。今回UD-3900の実機レビューをさせていただくにあたり、Amazonなどでいろいろ調べてみましたが、USBポートの数(合計6つ)と同時に複数の外部モニター出力が可能、というのは数が少ないです。「USBを6つもいらねえよお」という声もありそうですし、価格も決して安価でもなく(でも、まともなのはみんな1万円以上するけどね)、デザインの好みなどもあると思いますが、総合的にみて、UD-3900は購入候補としては十分おすすめできるドッキングステーションだと思います。

5.関連リンク

PLUGABLE UD-3900 DUAL DISPLAY UNIVERSAL DOCKING STATION:Plugable社公式サイトの製品ページ(英語)

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