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掘り出し物発見!Banggoodの怪しい激安スタイラスは、Wacom feel IT technologies 対応ペンだった(natsuki)

Banggoodの激安スタイラスペン
こんにちは、natsukiです。今回の記事は、製品紹介というよりは、明らかに情報が間違っている商品を買って遊んでみた、という話です。破格の値段で Wacom feel IT technologies 対応ペンが手に入ります。ただし、性能も価格なりだったので、その辺もレビューします。海外通販は、こういう掘り出し物的な楽しみもありますよ、という記事として読んでいただければと思います。

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1.どう見ても地雷にしか見えない商品情報

Banggoodの激安スタイラスペン
これが、今回買ってみた商品です。Banggoodで見かけたスタイラスペンで、商品名は「Stylus Touch Pen for Dell xps12 xps13-9365 Tablets Cell Phone」となっています。商品説明にも「Fit For: Dell xps12 xps13-9365 Active Pen-PN556W Windows 8 10 multiple models」とあります。つまり、Dellのスタイラスペン「PN556W」の互換ペンとのこと。しかし、商品画像に例示される対応機種は、これとまったく異なっています。

Banggoodの激安スタイラスペン
この画像が、Banggoodの商品画像の対応機種を示した部分を切り抜いたもの。Wacom feel IT technologies 採用機ばかりであることに気付くでしょうか? 「se700T」は「xe700T」の間違いでしょう。

Banggoodの激安スタイラスペン

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こちらの画像は、ワコム純正の Wacom feel IT technologies 対応ペンである「Bamboo Stylus feel」の対応機種。つまり、ワコムが公式に汎用ペンでの動作を保証している Wacom feel IT technologies 採用機です。一致している機種がずいぶんあるのが見てとれると思います。

一方で、商品名にある「Dell XPS12」や「Dell XPS13 9365」用のデジタイザー機能は、純正ペンである「PN556W」の仕様を見る限り、電池を必要とするBluetooth接続タイプで、Wacom feel IT technologies ではありません。ということは、確実に、商品名と説明文か、商品画像のどっちかが間違っている! ただこれ、Banggoodがミスったとは一概に言えないところがありまして、Dellのスタイラスペンは Wacom feel IT technologies ではないのに、仕様に誤ってそう書いてあるものもあるんですね。例えば、「PN557W」なんかがそうです。

商品レビューに目をやると、とりあえず、実物の見た目は商品画像のもののよう。しかし、「動かない」「失望した」などの厳しいコメントが並び、まともな動作報告がない状態です。

価格は、私が購入した時点で719円強と、どんな形式であろうが、筆圧対応のペンとしては破格中の破格。なお、デフォルトでアメリカ発送になっている場合があり、その場合はかなり高くなります。中国発送にすると安くなります。

以上、商品としての信頼性は、はっきり言ってほぼゼロ。普通なら、買いません。が、ここでちょっと考えてみるわけです。本当にDellの互換ペンなら、電池式のBluetooth搭載ペンが700円というのはいくら何でもありえない。一方、Wacom feel IT technologies 対応ペンなら、実際、Banggoodでは「Galaxy Sペン」(の互換ペン?)が600~700円前後で売っているので、安いとはいえまったく不可能な値段では無いかも? それに、もし画像が正しいとするなら、どうも、Gearbestで売っている、Wacom feel IT technologies 搭載機である「Cube i7 Book」対応ペンに似ているんですよね。だとしても、安すぎることに変わりはありませんが。

よって、これは、実は Wacom feel IT technologies 対応ペンなんじゃなかろうか? という疑いがでてきます。また、ウインタブでとりあげることの多い海外通販サイトでは、個人的に、Banggoodを最も多用していまして、ネタ的な意味も含めてその仕入れは信頼しています。つまり、ただのゴミではなかろう、と。この価格なら、賭けてみる価値はあるか? ということで、買ってしまいました。

2.ドキドキワクワクの実機レビュー

そして、注文から1ヶ月。無事、商品が届きました。海外通販の、こういうどう考えても危険な商品にときめくようでは末期なんだろうとは思いつつ、いやぁ、どうにもワクワクが止まりません。では、いよいよ、Wacom feel IT technologies 搭載の Cube Mix Plus で試してみましょう。

こ、こいつ、動くぞ!?

Banggoodの激安スタイラスペン
反応した! やったぜ! 勝利のガッツポーズ!!!

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機能をきちんとチェック

ペンの構造を見てみます。

Banggoodの激安スタイラスペン
材質はプラスチックで、色は黒。サイドボタンはひとつ、造りははっきり言って甘く、カチャカチャいいます。お尻に消しゴムボタンもあり。いずれも、ちゃんとワコムドライバから任意の機能を設定可能です。

Banggoodの激安スタイラスペン
芯は、先だけ少し太くなっているエノキダケ状のもので、「Bamboo Stylus feel」などの替え芯とは互換性がありませんでした。また、予備の替え芯も付いていません。

Banggoodの激安スタイラスペン
表面に「EREN・EBEN」とのロゴがあり。調べてみると「EREN・EBEN」または「E人E本」とは、中国で展開している、手帳機能に特化したAndroidタブレットのようです。これはこれでむっちゃ面白そうな端末。残念ながら中国語に特化したインターフェースのため、海外展開をする余地はなさそうですね。ともかく、この商品、本来はその「E人E本」のスタイラスペンのようです。

Banggoodの激安スタイラスペン

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Banggoodの激安スタイラスペン
よく見ると、先ほどのワコム「Bamboo Stylus feel」の対応機種や、Banggoodの商品画像にも「E人E本」の端末があるので、間違いないでしょう。

肝心の描き味は……

さて、肝心の描き味ですが、結論を言えば、筆圧感知がイマイチで、イラスト用途には耐えません。

Banggoodの激安スタイラスペン
微妙な差なので、分かりにくいかもしれませんが、ペン先が少し沈み込むようになっていて、沈み込んだ状態からペンの検知がはじまります。この構造だと、検知してすぐに筆圧がMAXになるし、ペンを上げる際も、徐々に筆圧が弱くはならないんですよね。

Banggoodの激安スタイラスペン
これは、クリスタで、「富士通 スタイラスペン デジタイザペン」と、筆圧をかけたり抜いたりしながらゆっくり線を引いて描き比べてみたものです。Banggoodのペンは筆圧を上手くコントロールできていないのが一目瞭然かと思います。

とはいえ、ポインタ精度は変わらないので、メモ用途であれば、十分用をなすかと思います。上の画像も、文字はBanggoodのペンで書いたものです。もちろん、パームリジェクションも問題なく機能します。

3.まとめ

ということで、性能は価格なりでした。しかし、Wacom feel IT technologies 対応ペンとして、破格の安さであることは確かです。記事執筆現在でも700円強で購入可能となっています。先述のように、デフォルトでは発送元がアメリカになっていて高い場合がありますので、発送元を中国にしてください。イラストには向きませんが、メモ用のペンとしてとりあえず確保しておくのはアリだと思いますよ。もっとも、はなから商品情報が間違っているので、先方がそれに気付いて別の商品を送ってくるかもしれません。あくまで自己責任でって事で。

海外通販では、製品画像や細かいスペック情報があてにならないのはよくあることです。それは、安さと引き換えのリスクなわけですが、マレに、そのことが結果的に掘り出し物の発掘につながることもあります。ときには、こういう見るからにヤバい商品に賭けてみるのも、また醍醐味というもの……、かな?

4.関連リンク

Stylus Touch Pen for Dell xps12 xps13-9365 Tablets Cell Phone:Banggood

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コメント

  1. やっぱ本家のワコム製品を買うのが一番ですね。

    • natsuki より:

      コメントありがとうございます。
      ところが、ワコムがWacom feel IT technologies対応ペンBamboo Stylus feelの販売をやめてしまったのが諸悪の根源でして、現状、日本で新品が安定供給されているWacom feel IT technologies対応ペンは、Bamboo Padペンとドスパラraytrektabペンくらいだと思います。前者は、サイドボタン付きながら、消しゴムボタンはなく、そもそも小さすぎて描きにくい。後者は、鉛筆なみの細さで好みが分かれるのと、サイドボタンがない、というもので、「太めのペン」が手に入りにくい状態なんですよね。

      Galaxyシリーズ対応のSペンと互換ペンもありますが、Galaxyシリーズは独自の調整がしてあるものも多く、他のWacom feel IT technologiesとではズレが発生する場合があり不安。

      となってくると、手段と目的が逆転する悪いクセが出まして、この記事のように、怪しげなWacom feel IT technologies対応ペンを探して買い漁っている、というわけです。

      先日レビューさせていただいたBOOX Noteのペンは素晴らしかったので、単体販売しませんかねぇ…

  2. 匿名 より:

    地雷踏んでみました‼
    <ヤバい商品に賭けてみるのも、また醍醐味>
    を味わってみます。
    7月到着よていです。

    • natsuki より:

      レビュー通り、筆圧対応は残念なんですが、サイドボタンや消しゴムボタンはきちんと機能するし、ワコムドライバからの設定も可能なので、メモ用には十分有用だと思いますよ。
      ……私のところに届いたのと、同じものが届け場の話ですが(笑)
      違うのが届いたらそれはそれで面白いので、是非教えてください。

  3. なな より:

    こんにちは。こちらで紹介されていたcube mix plusを購入してイラスト制作で愛用していた者なんですが、ワコムのペン(3DSについてるような簡単なペン)を失くしてしまい、代りのものを探していてこの記事に辿り着きました。raytrektabペン(DG-D08IWP標準デジタイザペン)を買えば使用出来るでしょうか。充電のペンではなかったのですが探すと充電式ばかり出てきたりデジタイザーが、Wacom feel IT technologiesが~とよく分からなくなってしまいまして;;教えて頂けると幸いです。

    • natsuki より:

      ペンの形式はめんどくさいですよね。

      お調べの通り、raytrektabペン(DG-D08IWP標準デジタイザペン)が、国内で入手できるもっとも確実性の高いペンかと思います。

      形式は合っているので、「動作する」ことは間違いないです。気になるのは、相性によるポインターの「ズレ」ですね。実際に使用して確かめたわけではないので保証はできないのですが、この組み合わせの場合、ペンの方が筆圧段階スペックが高いので、ポインターが大きくズレる可能性も低いです(逆にタブレット側の方がスペックが高いと、ペンを傾けたときにポインターがペン先についていかずに大きくズレる現象が起こりやすいです)。ペンごとのクセはあるので、今まで使っていたペンと比べると、多少のズレはあるでしょうが、キャリブレーションで十分修正可能な範囲だと思います。

      • なな より:

        返信ありがとうございます!こちらのペンを購入してみたいと思います。