
Androidタブレット「LZF ZPad3」の実機レビューです。LZFは中国のメーカーで、ウインタブがLZF製品をレビューするのは今回が初めてです。スペック的には「プレーンな中位クラスの中国タブレット」と言え、競合製品が多そうに思われますが、価格は競合製品と比較して低めに設定されています。
なお、このレビューはメーカーからのサンプル機の提供を受け、実施しています。
・しっかり感のある筐体
・リフレッシュレート120Hzのディスプレイ
・Helio G99搭載なので、普段使いにストレスなし
・スペックの割に価格が低め
・「目立つ欠点がない」のが最大の魅力
ここはイマイチ
・「これぞ!」というアピールポイントが乏しい
1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | Android 15 |
| SoC | MediaTek Helio G99 |
| RAM | 8GB (拡張機能により最大20GB) |
| ストレージ | 256GB (UFS 2.1) |
| ディスプレイ | 11インチ (1,920×1,200) 120Hz |
| Widevine | L1 (NetflixでもL1になることを確認済み) |
| バンド | FDD:B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20 B26/28A/28B/66 TDD::B38/39/40/41 |
| 無線通信 | Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0 |
| ポート類 | USB Type-C 、microSDカードリーダー オーディオジャック |
| カメラ | 前面:8MP/背面:16MP |
| バッテリー | 10,000 mAh |
| サイズ | 258.3×169.8×8 mm |
| 重量 | 495 g |
2. 外観

同梱物です。取扱説明書は日本語を含む多言語で書かれており、Android OSの基本操作について丁寧に説明されていました (Androidの使用経験がある人には特に必要ないかと思います)。あとはUSB Type-A – Type-Cのケーブル、ACアダプター、SIMイジェクトピンが入っていました。
なお、ZPad3は18Wの急速充電に対応しますが、付属のACアダプターは出力が10Wのため、18Wで充電するためには別途急速充電器を用意する必要があります。

前面です。ご覧の通り、あらかじめ液晶保護フィルムが貼られています。ベゼル幅は「太くもなく細くもなく」という感じで、2025年~2026年の中国タブレットとしては標準的くらいです。

背面です。背面は上部に切り返しがあるツートンカラーで、色はブラックに近い、濃いグレーです。下部は金属製で上部は樹脂製だと思います。背面カメラはデュアルっぽく見えますが、シングルレンズです (左側はライトですね)。

(横向きに持った際の)上側面です。電源ボタンと音量ボタンがあります。

音量ボタンには「+と-」が、電源ボタンには滑り止めの刻印が施されています。細かいことですけど、こういうのは好感が持てますよね!

左側面です。左端にイヤホンジャック、中央やや右にSIM/microSDスロット、そしてUSB Type-Cポートがあります。

SIMトレイは「nanoSIM+nanoSIM or microSD」という構造です。中国タブのLTEモデルはほとんどがこの構造になっています。

右側面には何もありません。

下側面にはスピーカーがあります。「しっかりステレオ」です。音質については後述します。
一通り筐体をチェックしてみました。ZPad3のスペックは「オーソドックス」と書きましたが、筐体についてもそれは同じです。ただし、剛性感のある、しっかりした筐体品質であると評価できます。奇をてらっていない代わりに、この価格帯のタブレットに期待しうる水準は余裕でクリアしている、という感じですね。
3. システム
ホーム画面とアプリ一覧です。ホーム画面は標準のAndroidという感じでカスタマイズ余地も小さいです。よって、ホーム画面をカスタマイズしたい場合はランチャーアプリを使うことになると思います。
アプリもメーカー独自のものがほぼ皆無で、従ってプリインストールアプリも少ないです。
画像左が初期状態のストレージ (スクリーンショットを何枚か撮影した程度)で、容量は256GBです。最近中国タブでストレージ偽装疑惑があるようなので、今回はCPU-Zでストレージ容量を確認しましたが「227.96GB」と表示されましたので、容量は大丈夫かと思います。ただし、実際に200GB付近までストレージを埋めてみるようなことはしていませんので、この点ご了承ください。
真ん中はメモリ拡張機能の設定画面です。初期状態で12GBが拡張済みとなっていました。メモリ拡張は「オフ (拡張なし)、4GB、8GB、12GB」に設定が可能です。ただ、私の経験上、物理メモリが8GBあるタブレットの場合、メモリ拡張の恩恵は感じられませんね。なので、私はいつも拡張せずに使います。
右端はディスプレイの「カラー」の設定です。暖色系 (画面が黄色っぽくなる)と寒色系 (青っぽくなる)の間で微調整ができますが、それ以外の調整はできません。
4. カメラ
カメラアプリはMediaTek標準のもので、LZF独自の機能は実装されていないようです。画像右側は静止画用の設定ですが、設定項目は多くありません。撮影サイズは背面カメラが16MP/8MP/5MP、前面カメラが8MP/5MP/3MPで、すべて縦横比は4:3です。
この画像の左側が動画用の設定です。やはり項目は少ないですね。静止画・動画とも「撮影モード (画像右側)」を細かく設定することができます。
実際に撮影した写真を何枚か掲載します。原寸は16MP (4,632×3,480)、この記事では1MP (1,200×902)に縮小しています。HDRはオン、それ以外はすべてデフォルト設定です。


HDRオンにしたせいか、少々色味が派手になっていますが、SNS投稿などで使う場合は「映える」んじゃないでしょうか。個人的にはタブレットのアウトカメラとしては非常にきれいに撮れていると思います。


4倍ズーム
ズームは4倍まで。画面のピンチイン・ピンチアウトで無段階 (実際には0.1倍刻み)で倍率を調整できます。ここでは最大となる4倍の画像を掲載しましたが、これなら悪くないかな、と思います。
5. 性能テスト

Antutu Ver. 11のスコアは588,944点でした (注)。ウインタブでは直近、XPPen Magic Drawing PadとHUION Kamvas Slate 11、Helio G99搭載機2機種のスコアを測定していますが、Magic Drawing Padが51.9万点、Kamvas Slate 11が57.1万点だったので、ZPad3のスコアは「まあ想定内」という感じです。
注:Antutuベンチマークの現行バージョンは「11」で、このレビューでも使用しています。ウインタブの過去データで多いのはバージョン「10」のもので、11と10はスコアに連続性がなく、11のほうがずっと高いスコアになります。
比較的新しい3D系のオープンワールド・アクションゲーム (原神や鳴潮など)には向きません。プレイできても最低画質とか低画質になります。一方で育成ゲーム (ウマ娘など)やちょっと古めの2Dシューティングゲーム、パズルゲームであれば十分楽しめます。
6. 使用感
以前から感じていることなのですが、中国メーカーのタブレットは「スペックから見た価格」が接近しており、外観も大きくは違いません (タブレット製品なので、外観が似てしまうのは仕方ないとは思います)。ここでは、「低価格帯タブレットを選ぶ際にチェックすべきポイント」を踏まえ、要点を絞って説明します。
筐体品質:
中国タブレットの中には「軽くひねっただけでミシミシという音がする」ような、ちょっと頼りない筐体の製品が見受けられます。そのような製品であっても実用上の不具合はありませんが、筐体がヤワだと使っていてストレスを感じることがあります。ZPad3はそのようなことはなく、しっかり感 (剛性感)は十分と感じられます。
ディスプレイ:
ZPad3のディスプレイは1,920×1,200解像度のIPSパネルです。発色については「一般的なタブレットの水準をクリアしている」と感じられるものの、手持ちのPCモニター (100%sRGBの色域のもの)と比較するとやや原色が淡く感じられます。その差は顕著なものではなく、私の体感では、単体で使用する際には全く違和感・不満を感じませんでした。
WidevineはL1です。動画サブスクリプションサービスの中で判定が厳しいと思われるNetflixアプリでもL1と表示されましたので、ほとんどの動画サブスクリプションサービスでHD以上の画質で視聴ができるものと思われます。
リフレッシュレートは120Hzです。ただし、リフレッシュレート切替機能はなく、常時120Hz表示となります (開発者オプションにて確認)。そうなるとバッテリー消費が大きくなるように思われましたが、レビュー中にバッテリー消費が特に大きいという印象はありませんでした。

ウインタブの実機レビューで試すのは今回が初めてですが、ZPad3をカーナビとして短時間使ってみました。ちなみに私は普段、スマホのGoogle Pixel 8をカーナビに使います。
カーナビ使用時のディスプレイは「やや暗い」と感じられました。Pixel 8の輝度はピーク時2,000nitですが、LPad3は最大300nitです。私は300nitでも屋内で使うぶんには問題ない、と考えていますが、カーナビとして使う場合は輝度不足ですね。ただし、この輝度でも十分に実用性はあります。また、同価格帯の競合製品と比較しても特に暗いということはありません。
スピーカー
ZPad3は横持ち時の下面にステレオスピーカーが搭載されています。音質は「並み」です。競合製品と比較して著しく劣るということはなく、逆に非常に優れているということはありません。動画視聴用としては悪くないと思いますが、音楽用とは言えないですね。ちょっと安っぽい音質です。
GPS
上に書いた通り、今回のレビューで初めて「カーナビ」として使ってみました。Pixel 8からのテザリングで通信回線を確保し、近場でナビ (Google Map)を試したところ、2回ほどGPS信号を失いました (Pixel 8では正常に動作する場所です)。ただし、ナビに支障が出るほど長時間ではなく、問題なくナビができました。それと、Google Mapは「昼用」と「夜用」で画面の色味が変わりますが、トンネルの出入り口で画面の色味が切り替わるのが少し遅れました。
このことから、「センサーの反応がやや鈍い」と評価できますが、ナビとして使う場所や時間帯も関係してくると思いますので、断言はできません。ちなみに私、このレビューのためにタブレット用の車載スタンドを購入してしまったこともあり、今後もZPad3をカーナビとしても使っていくつもりです。
7. まとめ
LZF ZPad3はAmazonで販売中で、1月30日現在の価格は18,999円です。なお、価格についてはセールの有無などにより変動しますので、下のリンクボタンからご確認ください。
スペック面でも使用感でも、特に尖ったところのない製品だと思います。これは決して悪い評価ではなく、むしろ高評価です。2万円弱で購入できるAndroidタブレットの水準を満たし、大きな欠点がない、ということなので、安心して購入できると思います。この価格帯の場合「ハズレを引かないこと」も重要だと思いますしね。
LZFというメーカーは少なくともウインタブではなじみがなく、当初「大丈夫かなあ…」などと思ったのですが、個人的にはZPad3を非常に気に入りました。
8. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
▶ サイト紹介・ウインタブについて






コメント