米国ラスベガスで開催されるCES 2019に先立ち、各社から意欲的なニューモデルが発表されています。今回はLGの「gram 17(17Z990)」を紹介します。LGのgramシリーズは超軽量なノートPCで、個人的には非常に優れたパッケージングだと思っています。家電量販店などでもgramを見かけることがありますが、その割にあまり話題に登っていないような気がしますよね。
この「gram 17」は17インチサイズの大型ディスプレイを採用しつつ、重量を1,340 gに抑えた画期的な製品です。ちなみに私のメインPCであるThinkPad 13(13.3インチ)はgram 17よりも重いです…。
1.スペック
この先バリエーションが追加される可能性はあると思いますが、1月7日現在公開されているスペックはこれ一つだけです。CPUはWhiskey LakeのCore i7-8565U、RAMは16GB、ストレージは512GBと、外部GPUは非搭載ながら、ノートPCとしてはかなりハイスペックになっています。
ディスプレイは17インチですね。日本で販売されている17インチのノートPCはほとんど(というか私が知る限りすべて)17.3インチなのですが、この製品は「ぴったり17インチ」で、解像度は2,560 × 1,600と高精細です。この解像度、中華の高性能Androidタブレットでよく見かける数値で、アスペクト比は一般的なノートPCの16:9ではなく、少し縦に長い16:10となっているのが特徴です。
入出力ポートは、17インチサイズなので当然といえば当然かも知れませんが、必要十分なものになっています。USB Type-CはThunderbolt 3ですし、HDMIもあります。ただ、SDカードリーダーがmicro規格なのがちょっと残念かも。
LG gramシリーズは総じてバッテリー稼働時間が長く、この製品も公称値で最大19.5時間となっています。実際の稼働時間はこれよりも短くなると思いますが、話半分としても終日出先での作業に使えそうな感じです。
サイズは「さすが」の一言ですね。横幅381 mmというのは15.6インチスタンダードノートとほぼ同じです。もう少し言うと、最新の上位クラスの15.6インチだと横幅360 mmくらいになっているものが増えていますが、発売から少し時間が経っているものや中下位グレードの15.6インチでは380 mmくらいというのは「普通」です。
なお、上に記載しているサイズですが、公式サイトではインチ表示になっていましたので、ウインタブでmm表示に換算しています。そのため若干の誤差があると思います。ご了承ください。
それと、文句なしにすごいのが重量でしょう。1,340 gというのはモバイルノートと称しても問題ない水準です。記事の冒頭にも書きましたが、私が毎日持ち歩いている13.3インチのモバイルノートよりも軽量なんですよね。お使いのビジネスバッグが大きめのものであれば、毎日持ち歩けるくらいだと思います。
2.筐体
個人的にはLGのgramって「ホワイト」のイメージが強いんですが、この製品は「ダークシルバー」です。現在LGが日本向けに販売しているPCも、このダークシルバーとホワイトのものがあります。
筐体素材は「ナノカーボンマグネシウム(Nano Carbon with Magnesium)」で、超軽量ながらミルスペック(MIL-STD 810G)準拠の耐久性を誇ります。
天板です。中央部にgramのロゴだけがある、シンプルなものになっています。
キーボードです。私の記憶では、gramは日本発売直後は英語配列のみだったと思うのですが、現在は日本語配列のものもラインアップされていますので、この製品が日本で発売される際には日本語キーボードになるのではないかと思います。
17インチなので余裕が…と思ったのですが、この製品は横幅が15.6インチノートと同等なので、そんなこともないでしょうね。特に左右の余白(余地)がかなり空いているように見えますし、テンキーのサイズも小さめに見えます。キーピッチが公表されていないのでなんとも言えませんが、19 mmよりも小さいかもしれません。また、バックライトの有無も公表されていません。それと、右上にある電源ボタン(だと思います)は指紋センサーも内蔵しています。
側面と入出力ポートです。USBポートが左右に振り分けられており、使い勝手はよさそうです。それと、有線LANについてはType-Cから変換アダプターで、という説明がありましたので、変換アダプターが付属するのかもしれません。
3.価格など
LG gram 17(17Z990)は米国では「近日発売」となっており、メーカーサイトにはすでに製品ページも用意されています。メーカ予想価格は1699.99ドル(約184,000円)です。日本での発売はアナウンスされていませんが、その可能性は高いと思います。
重量から考えて「17インチモバイルノート」って言えそうな製品ですよね。私は視力が悪く、ディスプレイサイズの大きいPCには魅力を感じているのですが、そうはいっても「外に持ち出すのに17インチなんてありえない」とも思っていました。また私が毎日やっている作業はブラウザーとOffice、あとは画像加工ソフトのGIMPくらいなので、特にハイスペックなPCも必要ありません(検証用にGeForce搭載のPCは買いたいと思っていますけど)。私の日々の作業から考えて、この製品のスペックはむしろ「高すぎ」くらいです。
仮に私がこの製品を購入するとしたら、大きめのビジネスバッグも買う必要が出てくるかもしれませんが、現在使っているPCよりもずーっと大画面で、しかも軽くなります。もちろん性能も大幅にアップします。そう思うと、すごく欲しくなります…。あとは日本での発売時期と価格が気になるところですね。
4.関連リンク
17Z990-R.AAS8U1:LG 製品ページ(英語)
コメント
Predator Triton 900というタブレットにもなるノートが中々面白いですよ
こんにちは。そう言えば紹介記事が漏れてた…。近日中に書きたいと思います。ご案内ありがとうございます。
17インチで1.34kg、車移動のアメリカ人向けですかね…日本人の私の目からすると何かちょっとわからない製品^^;
でも他のgramと同じプレーンなバランスの良い製品だし、18万円のお値段も中身考えればコスパ良いかも。半据え置きであろう用途的に欲を言えばMX150あたりをのせてほしかった人いるんじゃないかな。
ただ宅内モバイルが主用途だと考えると19時間の長時間駆動は過剰かも(13も14もバッテリー72Whだし部品の共通化?)
まあ他社が17インチで超軽量なんて出してたらバッテリー5時間とかそれはそれで微妙な製品になったかも…
日本語入力さん、こんにちは。私はとにかく「重さ命」なんで、軽いんならバッグ買い替えてもいいかな、と思っちゃうほうです。バッテリーは話半分くらいか、と。
13インチのが15.5mmだから薄さの限界に挑戦して欲しかった。HDMIとUSB-A搭載すると限界は15mmぐらいかな?
こんにちは。LGなら限界に挑めるかもしれないですね。それで日本メーカーも発奮してさらに薄くする、と。また、おっしゃるように、私の記憶では15 mmを切る製品はType-Cになっちゃうように思います。
gram 17、よいですね。
薄さには興奮です。
レスポンスもとても速い。
テンキーの接近で右手小指が若干触れがちですが。
キーの反発は(タッチ感)は少し強めな気がすます。いずれにしろ慣れでしょうけど。