BTOメーカー「FRONTIER」がCPUにCore i9、GPUにGeForce RTX2070を搭載する高性能ゲーミングノート「ZNシリーズ」を発売しました。FRONTIERのゲーミングノートには「XNシリーズ(GTX1060/1070)」「GNシリーズ(GTX1050Ti)」「NZシリーズ(GTX1050)」の3シリーズがありましたが、ZNシリーズの追加で、ついにGeForce RTXが搭載されることとなりました。
1.スペック
CPUにはノートPC用としてはハイエンドのCore i9-8950HKを搭載します。2019年4月時点だと、各社ともゲーミングノートのCPUにCoffee LakeのCore i5-8300HやCore i7-8750Hを採用していることがほとんどで、特にCore i7-8750Hが「標準」という感じになっています。Core i9を搭載する製品もDELL ALIENWAREなどごく一部に存在しますが、私の知る限りかなりの少数派です。
外部GPUはGeForce RTX2070(VRAM8GB)です。より上位にRTX2080があり、CPUがCore i9ということも考えると、「RTX2080でも良かったのでは?」とは思いますが、このへんは価格との兼ね合いもあったのだろうと思われます。
FRONTIERのゲーミングノートは注文時にRAMやストレージのカスタマイズが可能です。RAMは最低で8GB、最大で32GBまで搭載可能ですが、ウインタブの数少ないGeForce RTX搭載機レビューに基づくと、RTXの性能を引き出すためにはRAM8GBだとやや不足気味のようなので、できれば16GB以上にしたほうがいいと思われます。
ストレージは最大で3基搭載でき、SSD+SSD+SSDあるいはSSD+SSD+HDDといった構成にすることもできます(標準だとSSDが1基のみです)。また、ディスプレイはリフレッシュレートが144 Hzで、「WVA液晶」となっています。WVA液晶はVA液晶のバリエーションと思われますが、詳細はわかりません。
入出力ポートは数、種類とも十分なものになっています。なお、有線LANは特に説明がありませんでしたが、無線の方は「Qualcomm Atheros Killer Dual Band Wireless-AC 1550i(最高速1.73Gbps)」です。
ちょっとびっくりしたのがサイズです。厚さはそれなりにありますし、重量も軽いというわけではありませんが、横幅は360 mmを切ります。15.6インチで359 mmという横幅は、上位クラスのスタンダードノート並みで、ゲーミングノートとしてはかなり小さいほうですね。
2.筐体
横幅が小さいため、ベゼルが非常に細くなっています。ベゼルが細いとデザイン面での効果も期待できますし、ゲーム時の画面への没入感も高まりますので、これは大きなメリットと言えます。FRONTIERのゲーミングノートって、サイズは割と大きめなものが多かったんですけど、この製品に関しては既存モデルから大きくイメージチェンジしています。
天板はフラットかつ無地です。ゲーミングノートの多くは天板に装飾を施していることが多いですが、この製品は対照的と言える感じですね。
キーボードです。日本語配列で107キー、キーピッチ約18.22mm、キーストローク約3.95 mmとのことで、キーストロークが深めです。また、ゲーミングノートらしくカラフル(1600万色)なバックライトが装備され、個別キーの配色も変更できるユーティリティソフトが付属します。
画像上から前面、背面、右側面、左側面です。この製品は背面に通信系と映像系のポートを配置しています。なお、背面にあるUSB Type-Cポートは映像出力に対応します。
3.価格など
FRONTIER ZNシリーズはFRONTIER公式サイトにて販売中で、4月21日現在の価格は229,800円(税込み248,184円)から、となっています。この構成は「RAM8GB、ストレージ240GB SSD」なので、どちらも増量して購入するであろうことを考慮すると、税込みだと20万円台後半くらいになると思われます。
ノートPCとしては安価ではありませんが、Core i9とGeForce RTX2070を搭載していることを考慮すれば割安であると思いますし、筐体も一新されていますので、上級ゲーマーにはとても魅力的な製品だと思います。
4.関連リンク
ZNシリーズ(HM370):FRONTIER
コメント
ノート用のi9-8950HKは6C12Tなので、デスクトップCPUで言うとi7-8700k相当、つまりなんちゃってi9ですね
RTX2070は比較的適切な選択と言えますが、ノート筐体で放熱が弱いことを考えると、MAX-Qのが良いように思えます
まあ、そんなことをすると30万円台に突入してしまいますので、これで良いのかもしれません
ゲーミングモデルなら、キーボードももうちょっと凝っててほしいですよね
光るだけじゃ、いまいち
この手のユーザー層にアピールしずらい