BTOパソコンのFRONTIERがGeForce RTX2060を搭載する15.6インチゲーミングノート「XNRシリーズ」を発売しました。FRONTIERのゲーミングノートは比較的ラインナップがシンプルで、2018年まではこんな感じでした。
NZシリーズ:GTX1050
GNシリーズ:GTX1050Ti
XNシリーズ:GTX1060/GTX1070
※CPUはすべてCore i7-8750H
最近になってCPUにCore i9-8950HK、GPUにRTX2070を搭載するハイエンド「ZNシリーズ」が追加されています。今回紹介するXNRシリーズは名称がXNシリーズと似ていますが、筐体もGPUも異なっていますし、XNシリーズも継続販売されていますので、必ずしも純粋な後継モデルとは言えないかもしれないですね。
1.スペック
CPUはCoffee LakeのCore i7-8750Hで、最近出回り始めた第9世代のCore i7-9750Hではありません。GPUはGeForce RTX2060を搭載していますので、ゲーミングノートとしては上位クラスの性能を発揮すると言えます。
RAMは標準で8GB、カスタマイズにより最大32GBまでの搭載が可能です。ストレージは標準だと240GB~512GB SSDですが、この製品はM.2 スロット(NVMe)が2つ、そしておそらく2.5インチのドライブベイが1つ、合計で3つのストレージを搭載可能で、出荷状態ではこの中の1つにストレージが搭載されているものの、さらにもう2つのストレージを追加することができます。なので、SSD+SSD+SSDという構成も可能です。
ディスプレイは15.6インチのIPS液晶でFHD解像度ですが、リフレッシュレートは60 Hzにとどまります。ライターのtakumiさんによれば「60 HzだとFPSとかレースゲームは厳しいかも」とのことでした。最近は高リフレッシュレート(120 Hzとか144 Hzとか)のゲーミングノートが増えていますので、このへんは少しもったいない気がします。
入出力ポートは十分な数と種類が装備されています。これだけのポートがあればゲーミング時に複数のディスプレイ出力も可能ですし、非ゲーミング時でもハブは必要ないと思います。
サイズについて、従来モデルで「名前が似ている」XNシリーズと比較してみます。
XNR: 361 × 258 × 27.9 mm / 2.2 kg
XN: 380 × 252 × 18.6 mm / 1.98 kg
必ずしも小さくなったとは言えませんが、「コンセプトが変わった」と言えるかもしれません。横幅をかなり小さくして、そのかわり奥行きと厚さが大きくなっています。また、重量も少し重くなりましたよね。XNシリーズはゲーミングノートとして「スリムで軽量」な筐体ですが、XNRシリーズは「ベゼルを細くして画面への没入感を高める」ような考え方になっているんだろうと思います。
2.筐体
と、いうことで、正面から見てみるとかなりのナローベゼルになっていることがわかります。先日発売された上位モデルのZNシリーズも横幅が359 mmしかありませんし、他社のゲーミングノートでも軒並み横幅を小さくしてナローベゼル化を進めているようなので、これが最新のゲーミングノートのトレンドと言えそうです。
天板です。メーカーロゴはなく、やや立体的な造形になっています。両サイドにあるブルーの模様は「模様」なのか「LED」なのかは不明です。また、筐体素材も開示されていませんでした。
キーボードです。横幅を小さくしていますが、テンキーはしっかり装備されています。107キーの日本語配列で、キーピッチ約18.22mm、キーストローク約3.95 mmと発表されていますので、サイズ的には十分かと思います。また、カラフル(全15色)なバックライトも装備されていますが、イルミネーションとか個別キーの色割り当てができるのかどうかは不明です。
画像上から前面、背面、右側面、左側面です。この画像からわかる通り、横幅こそ小さいものの、厚みは結構あります。ポートは側面だけでなく背面にも配置され、背面はDC-IN、LAN、HDMI、USB Type-Cというレイアウトです。割と使い勝手を考えた配置だと思います。
底面です。バッテリーは着脱式ですね。ただこの製品、ゲーミングマシンなので、バッテリーを酷使するような場面は少ないと思われます。どちらかというとUPS(無停電電源装置)的な使い方になるんでしょうね。
3.価格など
FRONTIER XNRシリーズはFRONTIER公式サイトで販売中で、4月27日現在の価格は154,800円(税込み167,184円)から、となっています。この構成は「RAM8GB/240GB SSD」ですが、ベースモデルで最上位の「RAM16GB/512GB NVMe M.2 SSD」という構成でも169,800円(税込み183,384円)です。RTX2060搭載機としてはめちゃめちゃ安いと言えます。
この製品で唯一気になるのはディスプレイのリフレッシュレートです。それ以外は20万円を切る価格のゲーミングノート、それもRTX2060搭載機としては文句なしと言える内容になっていると思います。
このモデルでは「RAM容量が極端に小さい」とか「ストレージがHDDのみ」といった実用性を疑うような低グレードは設定されていないにもかかわらず、この価格を実現しているのがすごいですね。ウインタブのレビュー経験上、RTX搭載機ならRAMは16GBにしておいたほうがいい、という意見はありますが、XNRシリーズであればわずかなカスタマイズ料金を追加するだけで、納得のできる性能を見せてくれるだろうと思います。
4.関連リンク
XNRシリーズ(HM370):FRONTIER