BTOパソコンメーカーのFRONTIERが、14インチモバイルノート「NSシリーズ」を発売しました。NSシリーズは13.3インチサイズの旧モデルが2018年3月にリリースされていますが、新しいNSシリーズは「ガラッと」変わりまして、14インチサイズで重量がわずかに942 g、というのが大きな特徴になっています。
1.スペック
NSシリーズは注文時にOSのバージョン、RAM、ストレージ容量をカスタマイズできます。CPUは第10世代(Comet Lake)のCore i5-10210Uで、Core i3とかCore i7の設定はありません。RAMは8GBがオンボードで、別途16GBまで対応するRAMスロット(DDR4 SODIMM)がありますので、最大で24GBまで搭載可能となります。注文時に選択できる容量は8GB/16GB/24GBとなっています。
ストレージはM.2 NVMe SSDで、こちらも256GB/512GB/1TBと3種類の容量を選択できます。ディスプレイは14インチのFHD解像度ですが、IPSなのかTNなのか開示はされていません。製品価格から考えて視野角の広いIPS相当のものになっていると思います。
通信まわりでは「高速かつ途切れにくい」Wi-Fi6(ax規格)に対応しています。Wi-Fi6の通信品質を享受するためには対応するルーターなどの周辺機器が必要ですが、これからPCを購入するのであればWi-Fi6対応のほうがいいかもしれないですね。
入出力ポートはモバイルノートとして十分なものになっていると思います。USBポートが合計で3つ、他にHDMIとmicroSDカードリーダーがあります。
で、この製品最大の特徴である「サイズ」です。タテ・ヨコサイズに関しては、コンパクトではありますが、14インチノートとして必ずしも最小クラスというほどではありません。もちろん携帯に困るようなサイズ感ではありませんけどね。そして重量が942gです。個人的に「モバイルノートの重量は主要スペックの一つと考えるべき」だと思っていますので、14インチで1キロを切る軽さだけでもこの製品を購入する価値があると感じます。
2.筐体
正面から見ると、ベゼル幅が非常に細くなっていて、上部ベゼルはカメラ部分が盛り上がっているのがわかります。すっきりしていていいデザインだと思います。少しそっけないかもしれませんけど。
天板です。ある意味FRONTIERらしいといいますか、「無地」ですね。またこの筐体はミルスペック(米国国防総省物資調達基準、MIL-STD-810G)準拠の堅牢さを備えています。筐体素材は開示されていませんが、ミルスペック準拠の頑丈さと942gの軽さを両立していますので、おそらく「普通のアルミ」でななくマグネシウム合金などが使われていると思います。
キーボードです。「日本語キーボード 88キー(キーピッチ約19.1mm/キーストローク約1.2mm±0.2mm)」と開示されていますので、十分に余裕のあるサイズです。また、画像を見る限り配列も素直だと思います。
この製品はLenovoのノートPCなどと同じように、ヒンジが水平位置(180度)まで開口できます。というかこの画像を見ると180度以上に「エビ反って」ますよね?この構造は少人数の打ち合わせ時などに、対面に座っている人に画像を見せる際に結構重宝します。
底面です。FRONTIERのノートPCはバッテリーが着脱式だったり、底面にメンテナンスハッチがあったりするのですが、さすがに超軽量に仕上げたこの製品ではそのような構造にはなっていません。それと、両サイドにスピーカーが見えますね。
側面と入出力ポートの配置です。オーソドックスで使いやすそうな配置に思われます。また、電源ボタンが側面にあります。
3.価格など
FRONTIER NSシリーズはFRONTIER公式サイトで販売中で、12月27日現在の価格は96,800円(税込み106,480円)から、となっています。Core i5搭載のモバイルノートとしてはやや低価格な部類と言えますが、必ずしも最安値圏でもないですね。ただし、重量が1 kgを切っている、というのは非常に魅力的で、それを考慮すれば非常に安いと言えるでしょう。
一方で製品のデザインですが、これは良くも悪くもFRONTIERらしいというか、特にこだわりを感じさせない、質実剛健なものになっていると感じます。ここは好き嫌いがわかれるところと思われ、競合しそうなHPのENVYやPavilion、LenovoのIdeaPadシリーズなどと比較するとやや洗練されていない印象もあります。そのかわり「飽きがこない」とも言えるかもしれません。
4.関連リンク
NSシリーズ:FRONTIER