
BTOパソコンメーカーのFRONTIERがノートPC「XNシリーズ (2025)」を発売しました。高性能なゲーミングノートPCですが、メーカーでは「ゲームだけでなくクリエイティブな作業にも最適」としています。CPUにはAI処理チップNPUを内蔵するIntel Core Ultraシリーズ2 (Arrow Lake-HX)、GPUにはGeForce RTX 5060を搭載しています。
1. スペック表
スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home/Pro |
| CPU | Intel Core Ultra 7 プロセッサー 255HX |
| GPU | NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop GPU |
| RAM | 16GB/32GB/64GB (DDR-5600、デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB/2TB (M.2 NVMe) M.2スロット×3(うち2スロット空き) |
| ディスプレイ | 16インチ (2,560×1,600)180Hz |
| 無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| ポート類 | USB 3.2 Gen2 Type-C (映像/PD対応)✕2 USB 3.2 Gen2 Type-A USB 3.2 Gen1 Type-A HDMI、LAN (RJ45) オーディオジャック |
| カメラ | Webカメラ(92万画素) |
| バッテリー | 15.2V/3390mAh/53.35Wh |
| サイズ | 361×259×31mm |
| 重量 | 2.5 kg |
ベースモデル
・FRXNC715/A:RAM 16GB/SSD 1TB
・FRXNC715/B:RAM 32GB/SSD 1TB
・FRXNC715/C:RAM 32GB/SSD 2TB
※いずれのモデルも注文時にRAMとSSDの容量を変更できます
2. OS/CPU/GPU
OSは標準でWindows 11 Home、カスタマイズによりPro版も選べます。CPUはCore Ultraシリーズ2 (Arrow Lake)のCore Ultra 7 255HXです。末尾が「HX」になっていますが、「高PBP (55W)でオーバークロック可能」な、非常に高性能な型番です。

Passmarkが公表しているベンチマークスコアです。ご覧の通りCPU性能は他のCore Ultraシリーズ2 (Arrow Lake-H、Lunar Lake)よりもずっと高くなっています。ただし、この型番は内蔵GPUがIntel ArcではなくIntel Graphicsなのでグラフィック性能は低く、NPUも内蔵していますが最大13TOPSと、Copilot+ PCの要件を満たしません。
GPUはGeForce RTX 5060 Laptop GPUです。よって、CPU内蔵のGPU性能が低くとも製品トータルとしては非常に高いグラフィック性能を備えています。
3. RAM/SSD
RAMは16GB/32GB/64GBを選べます。SSD用にM.2スロットが3つあり、標準では2スロットが空きになっていますが、注文時のカスタマイズで最大3枚(最大で2TB+2TB+2TB=6TB)のM.2 NVMe SSDを搭載可能です。
4. ディスプレイ

ディスプレイは16インチで解像度は2,560✕1,600 (アスペクト比16:10)と高く、リフレッシュレートも180 Hzと高速です。冒頭記載の通りメーカー側では「クリエイティブな作業にも最適」としていますが、具体的な色域 (100%sRGB、100%DCI-P3など)については説明がありませんでした。
5. 筐体

天板とパームレストは「深みのあるダークブラウン」です。天板にロゴマークすら無いのはある意味FRONTIERらしいところ。非常にシンプルなデザインですよね。

キーボードは「日本語キーボード 107キー(キーピッチ約18.2mm /キーストローク約1.3mm±0.2mm )(テンキー有り)」と開示されています。また、バックライトはRGBで、設定アプリにより色を変更可能ですが、具体的にどのくらい(Per-Key RGBなど)のカスタマイズができるのかは不明です。また、設定アプリでキーボードマクロを登録することもできます。

上:右側面、下:左側面

上:前面、下:背面
側面とポート構成です。USBポートは合計で4つ、うち2つは映像出力とUSB PDに対応するUSB 3.2 Gen2 Type-Cです。他にHDMIポートもあるので、本体のディスプレイとあわせ最大4画面出力が可能です。
6. 価格など
FRONTIER XNシリーズ (2025)はFRONTIERダイレクトストアで販売中で、11月5日現在の価格は229,800円から、となっています。搭載GPUの型番からみた価格はそこまで割安ではありませんが、非常に高性能なCPUを搭載していること、ディスプレイ解像度が高いこと、そしてRAMとSSD (特にSSD)のカスタマイズ余地が大きいことを踏まえると、むしろコストパフォーマンスの高い製品と言えるかもしれません。
7. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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