FFF SMART LIFE CONNECTEDが8インチUMPC「FFF-PCM2B」の予約販売を開始しました(出荷開始は5月23日の予定)。プレスリリースには「ご好評いただいております、8インチミニノート型パソコンFFF-PCM2Bを、さらにお求めやすい価格にし」との記載がありましたので、全くのニューモデルではないようです。ただ、ウインタブでは過去に「MAL-FWTVPCM1」というUMPCの紹介記事を掲載したのみで、この製品については記事にしておりませんでした。そのため、あらためてこの製品の詳細を見ていきたいと思います。
1.FFF-PCM2B スペック
スペック表
FFF-PCM2B | |
OS | Windows 11 Pro |
CPU | Intel Celeron N4120 |
RAM | 6GB |
ストレージ | 128GB eMMC |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 8インチIPS(1,920 × 1,200)タッチ |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2 |
入出力 | USB 3.2 Gen1 Type-C、USB 3.2 Gen1、USB 2.0、miniHDMI、microSDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(30万画素) |
バッテリー | 2,050 mAh |
サイズ | 201 × 129 × 20 mm |
重量 | 657 g |
コメント
OSはPro版です。CPUはGemini Lake世代のCeleron N4120で、最新のJasper Lake世代ではありません。従来ウインタブではCeleron N4120を「Celeronとしては、まずまずの性能で、比較的ライトな作業なら十分使える」と評価してきました。しかし、OSもWindows 11に移行したことですし、新世代Jasper Lakeの性能も向上していることから「もうそろそろ…」とは感じています。
RAMは6GB、ストレージは128GB eMMCです。CPU性能から見て悪くない構成だと思いますが、この構成だと「ライトな作業(作成済みの資料の手直しやメール、SNS、Webブラウジングなど)」向きでしょうね。あくまで個人的な意見ですが、UMPCはどうしてもサイズに制約があって、長時間のテキスト入力などには向かないと思いますので、このくらいのスペックで割り切って使うのも悪くないと思います。
ディスプレイは8インチのIPS液晶、WUXGA(1,920 × 1,200)解像度、タッチ対応もします。直近で話題になった国内向けUMPCとして、ドン・キホーテのNANOTE NEXTがありますが、NANOTEは7インチなので、FFF-PCM2Bよりもさらに小型サイズです。
入出力ポートはUSBが合計で3つと、UMPCとしては充実している部類だと思います。
サイズを7インチのNANOTE NEXTと比較してみます。
FFF-PCM2B:201 × 129 × 20 mm / 657 g
NANOTE NEXT:181 × 113.6 × 19.6 mm / 580 g
ディスプレイサイズが異なるので、当然FFF-PCM2Bのほうがサイズが大きくなっていますが、これでも一般的なノートPCよりもずっと小さくて軽いので、「これで十分」かな、とは思いますね。
ライターのかのあゆさんは「UMPCは7インチまで」派なのですが、私は「8インチでもUMPCとしては全然許容範囲。むしろディスプレイの視認性が上がり、キーボードサイズも大きくなるので8インチのほうがいい」派です。まあ、かのあゆさんの言っていることももっともで、「1インチくらい問題ないや、と思っていたら、少しずつ大きくなっていって、しまいには13.3インチUMPCとかが登場してしまう」かもしれませんしね(いや冗談です)。
読者のみなさんもそれぞれ見解をお持ちのことと思います。
2.FFF-PCM2B 筐体
外観は「よくあるUMPC」です。2020年4月に紹介記事を掲載した「MAL-FWTVPCM1」と同じですね。キーボードはかな文字の表記もある「FFFオリジナル日本語キー配列」でバックライトもついています。
キーピッチ、キーストロークは開示されていませんが、アルファベットキーにはそれなりのサイズになっているものの、右側のキーがかなり小さくなっていますので、私のようにあまり器用ではない人にはちょっと辛いかもしれません。
また、タッチパッドはなく、かわりにポインティングデバイスがついています。見た感じThinkPadシリーズのトラックポイントに似ていますが、トラックポイントのように「スティックを傾ける」ものではなく、「指でなぞるセンサータイプ」です。私は以前このタイプのポインティングデバイスを使ったことがありますが、思ったよりも使いやすいです。
この製品の標準搭載ストレージは128GB eMMCですが、底面にM.2 SATA 2240(たぶん2242サイズのことだと思います)の空きスロットがあり、DIYで増設が可能です。
ONE-NETBOOK OneMixの発売以来、ほとんどのUMPCはコンバーチブル2 in 1筐体を採用しています。NANOTEシリーズもそうですね。この製品もその例に漏れずコンバーチブル2 in 1筐体になっていますので、この画像のようにタブレットモードで使うことができますし、(ニーズがあるのかはわかりませんが)テントモードやスタンドモードにすることも可能です。
側面と入出力ポートの配置です。USBポートが合計で3つというのはこの製品のメリットと言えるかもしれません。
3.FFF-PCM2B 価格など
FFF SMART LIFE CONNECTED FFF-PCM2Bは5月19日予約販売開始、5月23日出荷予定で、FFF SMART LIFE CONNECTEDの直営サイト「PREMIUM STAGE」やAmazon、楽天、PayPayモールなどで販売されます。価格は税込み37,800円です。
記事中に引き合いに出したNANOTE NEXTは税込み32,780円です。システム構成では一長一短ありますが、NANOTE NEXTの場合ストレージ容量が64GBである、というのがちょっと厳しいと感じますし、そもそも両者はサイズが異なりますので、購入検討にあたって単純な比較は難しいですね。ただ、どちらも「極小サイズゆえの実用面での制約」「PCとしてエントリークラスの性能」を織り込んだ上で、割り切って使う上では格安な製品だと思います。
4.関連リンク
FFF-PCM2B:PREMIUM STAGE
FFF-PCM2B:Amazon
FFF-PCM2B:楽天
FFF-PCM2B:PayPayモール