先日MSIがGeForce RTX20シリーズを搭載するゲーミングノートを中心に、非常に多くの新製品を投入予定!という記事を掲載しました。この記事に関連し、MSIは新たにニュースリリースを出し、これらの製品の詳細スペックと発売日を明らかにしています。
MSI、GEFORCE RTX™ 20シリーズ搭載ゲーミングノートPCシリーズ日本国内向けモデル発売のご案内:MSI ニュースリリース
この記事では、GeForce RTX搭載でモデルではないのですが、MSIらしい高性能ノート(ビジネス利用にも向きます)「PS 63 MODERN(PS63-8RC-001JP)」を紹介します。この製品は先日ウインタブで実機レビューをさせてもらった「PS42 MODERN(8RC)」によく似た製品特性になっています。
1.スペック
製品の型番にある「PS」というのは「Prestige(プレステージ)」の略で、MSIの位置づけだと「単なるノートPCではなく、クリエイターが求めるパフォーマンスと持ち運びやすいデザインを追求したビジネス・クリエイターノートPC」となります。つまり、一般的なビジネスノートよりも高性能な構成です。
CPUはWhiskey LakeのCore i7-8565Uで、外部GPUのGeForce GTX1050も搭載します。この組み合わせだとゲーミングノートのスペックには及ばないものの、オンラインゲームも楽しめるくらいの性能だと言えます。ただし、一部のゲームだと多少画質を落とす必要があるでしょうし、そもそもゲームを主目的として購入するのならこの製品ではなくゲーミングノートのほうがいいと思います。また、クリエイター用としては、3D系の制作には少し厳しいかもしれませんが、2D系の制作、また画像加工とか動画編集であれば十分対応できるでしょう。
RAMは標準で16GBですが、空きスロットが1つありますので、最大32GBまで増設可能です。ただし、MSIでは「弊社指定販売店でのみ増設可能」としているため、建前上はDIYでの増設はできません(おそらくDIY可能ですが、DIYで増設するとメーカー保証が切れてしまう可能性があります)。同様にストレージも標準だと512GBで、空きスロット(M.2 スロット)がありまして、やっぱり「弊社指定販売店でのみ増設可能」ということです。
ディスプレイは15.6インチでFHD解像度です。液晶形式については開示されていませんが、PS42 MODERNのレビュー経験から、ほぼ確実にIPS(IPS相当)液晶だと思います。また、入出力ポートは必要十分な数が確保されていますが、有線LANポートなんかは筐体サイズとの兼ね合いもあってか、装備されません。
そのサイズなんですけど、15.6インチながら、スタンダードノートというよりもモバイルノートに近いものとなっています。横幅の356.8 mmというのは15.6インチノートとしては最小クラスですし、厚さ15.9 mmというのはモバイルノート並みの薄さです。ただ、重量が1.6 kgありまして、これがウインタブの日頃の主張である「モバイルノートの重量は1.5 kgまで」というのに引っかかってしまいます。しかし、これはウインタブが勝手に言ってるだけの話で、「モバイルノートと呼称するための重量制限」というのは存在しませんし、1.5 kgを越えると急に持ち運びがつらくなるということもありません。「目安として1.5 kg」と考えているだけの話なので、一般的にはこの製品のことをモバイルノートと呼んでも問題ないでしょう。特に処理性能を重視する人なら「15.6インチのディスプレイサイズとのトレードオフ」また「性能とのトレードオフ」ということでモバイルノートとして納得できるくらいのサイズ感だと思います。
2.筐体
この製品はナローベゼルになっていて、ベゼル幅は最薄部で5.9 mmです。そのため、正面から見ると非常にスタイリッシュです。
ナローベゼルに見える要素がもう一つ。下部ベゼルにかかわることなのですが、この製品は「ドロップダウン式ヒンジデザイン」を採用しています。
この画像がわかりやすいですね。あんまり派手ではありませんが、確かにヒンジ開口時には筐体下部が沈み込む構造になっています。
天板です。筐体色はPS42 MODERNとは打って変わって「カーボングレー」で、表面にサンドブラスト加工が施されます。PS42の「シルバーのヘアライン加工」と比較するとややハードなイメージです。また、エッジ部分がブルーに見えますが、これは「青いダイヤモンドカット」加工になっているためです。
キーボードです。15.6インチですがテンキーはつきません。また、この画像では英語配列になっていますが、日本向けには「シングルカラーバックライト内蔵日本語キーボード」が装備されます。Enterキーの右に一列あるタイプですが、PS42によく似たレイアウトではあります。
それと、タッチパッドが非常に大型ですね。MSIによれば、従来のタッチパッドよりも35%大型で、シルクのような滑らかな手触りによって操作性が大幅に向上しているとのことです。その名も「Silky Smooth タッチパッド」。また、タッチパッド内には指紋センサーも見えます。
3.価格など
MSI PS63 MODERNは2月8日発売予定で、MSI取扱店(ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、エディオン、ヨドバシカメラ、ARK、TSUKUMOなど)で販売され、予想される価格は税込み188,000円前後となっています。ビックカメラやヨドバシだとポイントもつくと思いますので、実質的にはこれより安く買えると思います。
先に実機レビューしたPS42 MODERNは14インチサイズながら13.3インチ並みに小さく、GTX1050搭載機にもかかわらず1.19 kgと超軽量でしたが、このPS64 MODERNはクリエイターには歓迎されそうな15.6インチの大画面を備え、やはりGTX1050を搭載しつつ重量も1.6 kgに抑えているというのも魅力です。最近のMSIはゲーミングPC以外でも魅力を増していると思います。
4.関連リンク
PS63 MODERN:MSI公式サイト 製品紹介