MSIといえばゲーミングPC、というイメージがありますが、以前は普通のノートPCなんかも手がけていました。いや、今でも手がけています。「MSI PL62-7RC-265JP」という製品は15.6インチで外部GPUを搭載していますが、どちらかと言うとスタンダードノートのジャンルになると思います。「PLシリーズ」というのは最新の製品というわけでもなく、1年くらい前のモデルがビックカメラで販売されていたりします。しかし、MSI PL62-7RC-265JPは5月11日に新製品としてニュースリリースが出されており、なんとNTT-Xストア用のモデルとなります。
ちょうどいい機会かと思いますので、この「PLシリーズ」の最新モデルを紹介したいと思います。
1.スペック
CPUのCore i5-7300HQは一般的にノートPCに採用される型番末尾U(例えばCore i5-7200Uなど)のものよりも高性能で、エントリークラスのゲーミングノートにも搭載されます。ただ、世代としてはCoffee Lake(Core i5であれば8300H)が市場に出回り始めているので、古いとは言いませんが必ずしも新しいわけでもありません。
GPUはGeForce MX150です。GeForceですが、GTXシリーズと比較すると性能は低く、どちらかと言うとゲーム向けではありません。もちろん程度問題で比較的ライトなオンラインゲームであれば大丈夫だと思いますし、画像加工や動画編集にも使えます(これも程度問題ですね)。
RAMは8GB、ストレージは128GB +1TB HDDと、容量も十分ですし、SSDも搭載しているので、高速に動作してくれると思います。
ディスプレイは15.6インチでFHD解像度ですが、「IPS」と明記されてはいません。しかし、視野角が170°あるということなので、おそらくIPS(かそれと同等)の液晶が使われていると思います。
入出力ポートはかなり充実しているほうです。USBが合計で4つありますし、映像出力系もHDMIとMiniDisplayPortを備えます。この製品は外部ディスプレイ2つと本体の液晶ディスプレイ、合計3画面に映像出力が可能(Matrix Displayと呼ばれます)です。
サイズは15.6インチのノートPCとして特にコンパクトでも軽量でもありません。横幅383 mmというのは最近の流れだと「むしろ大きめ」ですし、重量2.2 kgというのも15.6インチスタンダードノートとしてはごく標準的です。
2.筐体
ベゼル面、キーボード面も含め、筐体色はシルバーです。残念ながら筐体素材は不明ですが、質感は高そうですね。また、背面の通気口が大きく、この角度から見るとゲーミングノートっぽく見えます。
冷却性能に関しては通気口が大きいと言うだけでなく、独自の冷却システム「Cooler Boost」が採用されています。詳細は不明ですが、このあたりはゲーミングノートで培ったノウハウがうまく生かされていると思われます。
あれ?Windowsキーが右側にある…。すみません、今まであまりMSIの製品を記事で紹介する機会がなかったので、「Windowsキーが右」ってドスパラ特有かと思ってました…。実はMSIのキーボードも基本的にWindowsキーは右側みたいなんですよね。しかし、これはこれでOK!と個人的には思います。普通の配列に慣れている人なら使いやすいはずはないんでしょうけど…。
なお、画像では英語配列になっていますが、日本向けの製品は日本語配列となります。
3.価格など
MSI PL62-7RC-265JPはNTT-Xストアで販売中で、5月21日現在の価格は税込み104,799円となっています。また、PLシリーズはCPUやストレージの仕様の異なるモデルが家電量販店などで販売されています。
MSIのニュースリリースによれば、この製品は「ビジネス向けハイスペックノートパソコン」ということになっています。確かにGeForce MX150搭載機なので、MSI的にはゲーミングノートとは言わないですよね。
とはいえ、この製品は背面の通気口やWindowsキーが右側にあるところなど、随所にゲーミングPCっぽさが感じられます。逆に言えばMSIのPCなんだから、まるっきりゲーミングの香りがしない、というのもむしろ不自然かもしれません。ハイスペックなCPUや外部GPUを搭載しているからと言って、ゲームがサクサク動くというのは無理ですが、スタンダードノートとしてはかなり高性能な製品であることは間違いありません。あとは、販売がNTT-Xストアということなので、近日中にセール対象になってくれるといいなあ、と思います。
コメント
ドスパラのノートはMSIのベアボーンを使用しているのでwindowsキーが右側なのは当然ですね。
当方PL62の上位モデル、PE62を使用しています。少し情報を提供させていただきます。
天板は金属ですが、ディスプレイ面はおそらくプラスチックです。また、パームレストはディスプレイ面とは質感が違いますが、同様にプラスチックかと思われます。これらの点を考えると、値段の割には少し筐体が安っぽく感じます。
キーボードはゲーミング向けのMSI製品と同じく、非常に打ちやすくて最高のキーボードです。バックライトが見やすく、暗いところでもタイプミスが少ないです。
液晶はおそらくTN方式と思われます。左右方向の視野角は広いですが、上下方向の視野角が狭くなっています。また、MSI True Colorというテクノロジが搭載されており、使用目的に合わせた最適なモードを選ぶことが可能です(私はあまり使っていませんが)
スピーカーは筐体前面下に配置されています。またモデルにはよると思いますが、サブウーファーがあります。音質はNahimic 2 Audio Driverというソフトで管理できますが、なかなかどうして高音質です。
その他Dragon Centerがプリインストールされていたり、Cooler Boost4搭載と、ビジネスノートの皮を被っておきながら中身は完全にゲーミングですね。ゲーミングっぽくない強いPCが欲しい人にはおすすめできるPCだと思います。
長文失礼しました