MSIが15.6インチのクリエイターPC「P65 CREATOR」の日本発売をアナウンスしました。ウインタブでは従来MSI製品を紹介できる機会が非常に少なかったのですが、最近になってMSIのご担当者様とコンタクトが取れるようになり、現在「GS65 Stealth Thin」をお借りしてレビュー中です。ハイエンド機ゆえ、レビューはライターのtakumiさんが担当し、私は筐体の写真撮影のみを担当しましたが、「めちゃめちゃカッコいい」んですよね…。この記事で紹介するP65 CREATORは、スペックは「上位クラスのゲーミングノート」ですし、GS65 Stealth Thinの筐体から類推して、極めて高品質な製品と思われます。
1.スペック
P65 CREATORには2つのバリエーションモデルがあります。限定モデルとなる「8RF-777JP」と限定モデルではない「8RE-015JP」で、筐体色が異なる(777JPは純白です)だけでなく、スペック詳細も別仕立てになっています。
CPUはCoffee Lake世代のCore i7-8750Hで、もはや最新ゲーミングノートでは「お約束」と言えるくらいによく使われている高性能なものです。GPUは777JPがGTX1070、015JPがGTX1060で、クリエイター向けのみならず、ゲーマーも納得できる上位型番が搭載されます。
RAMは16GBで、最大32GBまで増設可能ですが、DIYによる増設はできず(技術的には難しくないはずですが、保証が切れてしまうと思います)、MSIの指定販売店でのみ可能となっています。また、ストレージは512GB SSDです。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度、IPS相当(メーカーではIPSと表記していませんが、広視野角という記載がありますのでIPS相当と考えていいと思います)ですが、777JPのみリフレッシュレートが144 Hzなので高速な画面遷移に対応します。
ここまで見てみると、特に限定モデルの777JPはゲーミングノートとしてもハイエンドと言っていいスペックになっていることがわかります。015JPのほうがクリエイター向けっぽいかもしれませんね。
ネットワーク関係も両モデルで差がつけられています。
有線:
777JP:Qualcomm Atheros AR8171 GbLAN
015JP:Realtek RTL8111H GbLAN
無線:
Intel Wireless-AC 9560(両モデル共通)
特に有線LANのほうはゲーマーも重視するところだと思いますが、この辺をしっかり差別化してくるところがMSIのこだわりなんでしょう。さらに入出力ポートでも777JPのみがThunderbolt 3を搭載していて、ここでも差別化がなされています。
サイズのほう、15.6インチとしてはかなり小さめです。横幅360 mmを切る製品はそんなに数が多くないと思っているのですが、これだけのハイスペックマシンで357.7 mmという横幅、そして2 kgを切る重量というのは立派だと思います。
薄型軽量とはいえ、冷却まわりにもしっかり力が入っています。この製品のために再設計された「Cooler Boost Trinty」は4本のヒートパイプと3基のファンで構成され、CPUとGPUをしっかり冷やします。
2.筐体
限定モデルの777JPは「ピュアホワイト(トップ画像に使用しています)」、015JPは「シルバー」の筐体色です。スペック説明のところでさんざん「ゲーミングノートとしても上位クラス」的なことを書いてきましたが、筐体デザインからはゲーミングの雰囲気は全く感じられません。上品なビジネスノート、クリエイターノートといった感じです。
天板です。左が015JP、右が777JPです。筐体素材はアルミ合金製で、記事の冒頭に書いたとおり、GS65 Stealth Thinを手にとってみた経験から、この製品も(低価格品ではないこともあり)非常に高い質感を備えているだろうと思います。
私、一応東京ゲームショウで実機に触れてはいるのですが、ロケーションがロケーションだっただけに、あまり細かいところまではチェックできていません。ただ、「早く発売されて欲しいなあ」と感じたくらいにカッコいいデザインではありましたね。
正面から見たところです。ベゼル幅は「最薄部4.9mm」ということなので、最も細いDELL XPS 13の4mmには及ばないものの、サイズ感から考えても最細クラスと言えるでしょう。
キーボードです。この製品は15.6インチながらテンキーはつきません。また、画像では英語配列になっていますが、日本向けにはバックライト内蔵、日本語キーボード」が装備されます。タッチパッド左上には指紋センサーも見えますね。なお、ゲーミングノートのようにカラフルな(RGB)バックライトではなく「シングルカラー」のバックライトです。
ヒンジは180度(水平位置)まで開口します。
ここまで読まれた人は、「どうせなら限定モデルの777JPのほうがいいかなあ」と思われているかもしれません。ここでダメ押しを。777JPのみ外箱がプレミアムな「木製」で、スリーブケースも付属します。贈答用にもピッタリか、とw…いや冗談。
3.価格など
MSI P65 CREATORは10月12日の発売予定で、想定販売価格は限定モデルの777JPが280,000円前後、015JPが245,000円前後となっています。また、両モデルは販売チャネルが異なり、777JPは「ARK、TSUKUMO、アプライド各店、ワンズ」、015JPは「ビックカメラグループ、ソフマップ、ヨドバシカメラ、ARK、TSUKUMO、アプライド各店、ワンズ」での取扱になるとのことです。TSUKUMOでは予約注文を受け付けており、10月8日現在だと777JPが税込み279,799円、015JPが税込み219,024円です。
この製品は単にクリエイター向けPCというだけでなく、「ゲーミングノートらしくないデザインのゲーミングノート」とも言えるし、「ビジネスノートとは段違いの性能をもつビジネスノート」とも言えます。最近ライターのかのあゆさんが使っていた表現を借りると「羊の皮を被った狼」というのもうまい形容かもしれません。
個人的にも非常に気になるノートです。もし私が買うなら限定モデルの777JPのほうかな?
4.関連リンク
P65 CREATOR:MSI公式サイト 製品紹介
MSI P65 8RF-777JP:TSUKUMO
MSI P65 8RE-015JP:TSUKUMO