MSIが17.3インチの大型ゲーミングノート「GE75 Raider / GP75 Leopard」をリニューアルしました。先に紹介記事を掲載したGS66 Stealthとは異なり、筐体は変更されていないと思われ、CPUやGPUといった内部の変更にとどまります。CPUとGPUの組み合わせで言うと、GE75はハイスペックPC、GP75はミドル~ミッドハイスペックPCということになると思いますが、両者はよく似た筐体デザインになっていて、仕様上の共通点もあります。
1.スペック
GE75とGP75、見た目はよく似ているものの、スペック表を並べてみるとかなり大きな違いがあります。特にGE75のほうは従来モデルから大きくスペックアップしています。OSはGE75がPro版、GP75はHome版です。CPUはともに第10世代(Comet Lake H)で、GE75がCore i9-10980HK(型番末尾のKはオーバークロック可能ということを意味します)、GP75がCore i7-10750Hで、従来モデルではともにCore i7-9750Hでしたから、GE75のほうはCPU的には「ひとつ昇格」してますね。
GPUはGE75がRTX2070 SUPERに、GP75が既存型番であるRTX2060/RTX2070となります。また、GP75に従来あったGTX1660Tiは4月3日時点では設定がありませんし、逆にGP75にRTX2070が搭載されるのは初めてです。
RAMは標準で16GB、最大で64GBです。また、ストレージはGP75でHDDも搭載するのに対し、GE75はSSDのみとなりますが、GE75にはM.2 NVMeの空きスロットがありますので、SSDの増設が可能です。
ディスプレイも差があります。GP75に関しては従来モデルから変更がありませんが、GE75はディスプレイのリフレッシュレートが240 Hzになりました。先に紹介したGS66 Stealthの300 Hzには及ばないものの、240 Hzというのは現状国内で販売されているゲーミングノートとしてはトップレベルです。
ネットワーク関連では、GE75とGP75で表示上の差はありませんが、GE75のみ有線・無線ともKillerのチップを採用しています。でも、2モデルともWi-Fi6対応です。また、入出力ポートに関しても数は2モデルで同じですが、USB Type-Aポートの仕様が一部異なり、GE75のほうが少しだけ高規格になっているのと、GE75のみハイレゾ対応のイヤホンジャックがつきます。それと、ついでにご説明させていただくと、スピーカーシステムもGE75は4スピーカー(2スピーカー+2ウーファーで「Giant Speaker」と称しています)、GP75は2スピーカーとなります。
バッテリー容量や筐体サイズはほぼ同一です。ただ、従来モデルだと2モデル同寸だったのですが、ニューモデルではGP75のサイズが少しだけ大きくなっています。筐体画像をよく確認してみましたが、その理由がよくわかりませんでした。
2.筐体
GE75の画像です。外観は従来モデルとの違いがわかりません。というか同じだと思います。17.3インチながら横幅が40センチを切っていて、ディスプレイ面のベゼルも非常に細くなっています。
上の画像がGE75、下の画像がGP75です。形状はほとんど同じですが、配色が若干異なります。GE75のみ赤いアクセントストライプが入っていて、よりゲーミングノートらしいですよね。それと、従来モデルでは筐体素材が異なっていて、GE75は金属(たぶんアルミです)、GP75はプラスティックでした。おそらくニューモデルでも素材の差別化がなされていると思います。
ちなみに、ウインタブの検証機はGP75の15.6インチ版「GP65 Leopard」ですが、こちらも筐体はプラスティック製で、GE65が金属製だったので、購入の際に「どっちにしようかなあ」なんて考えたことがあります。後述しますが、GPシリーズよりもGEシリーズのほうが価格がかなり高いんですよね。
キーボードです。上がGE75、下がGP75ですが、パームレスト部分と上部の形状が若干異なります。ただし、どちらもSteelSeries製のPer Key RGBキーボードになっていて、同一品質だと思われます。また、この画像では英語配列ですが、日本仕様は日本語配列です。
それと、MSI自慢の冷却システムは「Cooler Boost 5」が搭載されています(2モデルとも)。MSIのゲーミングノートは冷却性能が非常に高く、この製品についても全く心配はいらないものと思います。
3.価格など
MSI GE75 Raider / GP75 Leopardは4月16日の発売予定で、ベースモデルと市場想定価格は下記のとおりです。
GE75-10SFS-011JP:i9/RTX2070 SUPER/16GB/512GB SSD:税込み35万円前後
GP75-10SFK-009JP:i7/RTX2070/16GB/512GB SSD+1TB HDD:税込み25万円前後
GP75-10SEK-038JP:i7/RTX2060/16GB/256GB SSD+1TB HDD:税込み21万円前後
やはりGE75 Raiderのほうはかなりのお値段になっていますよね。逆にGP75 Leopardは比較的購入しやすいと感じます。いやね、昨年ウインタブで検証機を購入するときに、GE65かGP65かで悩み、結局GP65にしたんですけど、やっぱ価格差が決め手になったんです。あと、私のゲームの腕を考えると「GP65でもオーバースペック」だったし…。
この画像、何だかわかりますか?「MSI GE66 Raider」です。1月のCESで展示機を撮影しました(紹介記事はこちらです)。これね、めちゃめちゃカッコよかったんですけど、今回発表されたニューモデルには含まれていませんでした。また、GE66(GE65)は15.6インチですから、その17.3インチ版であるGE76(?)に期待した、というのも正直なところですが、この筋肉質な筐体は今回のニューモデルでは採用されていません。
ただ、GE75にせよGP75にせよ、最新のCPUをいち早く採用し、確実にスペックアップしているので、中上級ゲーマーには見逃せないニューモデルと言えますね。
4.関連リンク
テーマは「eスポーツ主義」最新インテル CPU & 最新NVIDIA GPU & 最新ゲーミング機能搭載eスポーツゲーマー向けゲーミングノートPC最新モデル発売:MSI プレスリリース
GE75 Raider:MSI公式サイト 製品紹介
GP75 Leopard:MSI公式サイト 製品紹介