マウスコンピューターのクリエイター向けノートPC「DAIV 6P-RT」の実機レビューです。16インチディスプレイを搭載し、CPUには第12世代のCore i7を、外部GPUにはGeForce RTX3050Tiを搭載する高性能マシンでありながら、筐体重量を1.5キロ強に抑えた薄型・軽量な製品です。
・GeForce搭載の高性能PCながら薄型・軽量
・マグネシウム合金製の筐体は落ち着いたデザインで、利用シーンを選ばない
・16インチでアスペクト比16:10のディスプレイは発色が自然で美しい
・システムスペックにふさわしい、高いパフォーマンス
・マウスコンピューターは24時間365日電話サポート対応
ここがイマイチ
・RTX3050Tiのレイトレーシング性能は低め
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DAIV 6P-RT [ Windows 11 ]:マウスコンピューター
目次
1.DAIV 6P-RT スペック
スペック表
DAIV 6P-RT | |
OS |
Windows 11 Home/Pro (Windows 10 Proも選択可) |
CPU | Intel Core i7-12700H |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX3050Ti Laptop(4GB) |
RAM | 16GB/32GB/64GB(DDR4-3200, 最大64GB) |
ストレージ | 512GB/1TB/2TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチ(2,560 × 1,600)90Hz |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)、USB3.1 Type-C(10Gbps)、USB3.0 Type-A(5Gbps)× 2、HDMI、SDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(200万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 駆動時間約12.5時間 |
サイズ | 353.7 × 245.3 × 18.5 mm |
重量 | 1.55 kg |
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マウスコンピューターはBTOパソコンメーカーです。そのため、DAIV 6P-RTも主要構成で「OSのバージョン、RAM容量、SSD容量」をカスタマイズして注文することができます。CPUに第12世代(Alder Lake)の高性能タイプ(H型番)、Core i7-12700Hを、外部GPUにはGeForce RTX3050Tiを搭載し、PC負荷の高いクリエイティブワーク(動画編集や高度な画像加工など)やオンラインゲームをこなせる実力を備えています。
ディスプレイも「クリエイター仕様」です。16インチで解像度は2,560 × 1,600と高く、アスペクト比(画面の縦横比)は16:10と、最近の流行、と言いますか、一般的なノートPC(アスペクト比16:9)よりも若干縦方向に長い形状です。また、sRGB比 100%の発色品質になっています。メーカー開示はありませんが、設定画面で確認したところ、リフレッシュレートは最大90 Hzでした。一般的なノートPCのディスプレイはリフレッシュレートが60 Hzであることが多く、ゲーミングPCだと144 Hzとか、中には240 Hz、300 Hzといった高速なものがありますので、「ゲーム用としてはやや低めながら、日常の利用シーンでは画面のスクロールなどがなめらかに感じられる」くらいだと言えます。
DAIV 6P-RTは筐体のサイズ感が素晴らしく、厚さ18.5 mmというのは一般的な(外部GPUを搭載しない)スタンダードノートと比較しても薄いほうですし、重量1.55 kgというのは15.6インチとか16インチのノートPCとしては「非常に軽い」です。人によってはモバイルノートとして頻繁に外に持ち出して使うことも可能なレベル。
では、筐体からチェックしていきます。
2.DAIV 6P-RT 筐体と使用感
同梱物
同梱物です。右上にあるのが「製品仕様書」です。BTOメーカーなので、注文した通りの仕様になっているかをここで確認できます。右下は「ファーストステップガイド」で、下中央はサポートマニュアルです。サポートマニュアルはDAIV 6P-RT固有のものではなく汎用の冊子で、サポート関係の説明が記載されています。また、マウスコンピューターは24時間365日の電話サポートが受けられるのも安心。それと、保証書(左下)ですね。
なお、PDFファイル形式で詳細な「ハードウェアマニュアル」が本体に入っていました。
ACアダプターは180W出力です。今回のレビュー機にはオプションのショートACケーブルも同梱されていました。実測重量は「ACアダプター+ショートACケーブル」が362 g、「ACアダプター+標準のACケーブル」が473 gでした。ショートACケーブルを使う場合の重量は高性能ノートとしてはかなり軽いといえます。ショートACケーブルは税込み770円ですが、出張や旅行の際に便利なので、一緒に購入しておいてもいいかもしれません。
天板と底面
天板です。筐体素材はマグネシウム合金です。超軽量モバイルノートでしばしば見られる素材ですが、16インチ(15.6インチ)クラスの製品に使われているのはちょっと珍しいと感じます。筐体色はキレイなシルバーです。
底面です。外部GPU搭載機ということもあって通気口は大きいですね。また左右にスピーカーグリルが見えます。DAIV 6P-RTは底面にステレオスピーカーを搭載しています。
側面
前面と背面です。ポート類やボタン類はありません。
右側面には画像左からUSB Type-C(Thunderbolt 4)、USB Type-A、HDMI、DC-INジャックがあります。
左側面です。画像左からセキュリティロックスロット、USB Type-C(10Gbps)、USB Type-A、SDカードリーダー、イヤホンジャックがあります。(micro規格ではない)フル規格のSDカードリーダーはデジカメなどからのデータ取り込みには便利です。なお、この製品はDC-INだけでなく、USB Type-Cポートからの充電も可能です(左右両側面のType-Cポートとも可能)が、ACアダプターの出力が180Wということもあり、低出力なモバイルバッテリーだと充電は難しいでしょう(メーカー説明では100W出力可能な充電機器であれば、Type-Cポートから本体充電が可能、とのことでした)。
ディスプレイ
ベゼル幅は上下左右とも細いです。また、この画像だと上部に光が映り込んでいるように見えますが、これは「壁紙のデザイン」です。DAIV 6P-RTのディスプレイはノングレア(非光沢)タイプなので、実際には映り込みは小さめです。このディスプレイは解像度が2,560 × 1,600と高く、Dolby Vision対応・100%sRGBの発色品質になっていますので、ナローベゼルであることも相まって、迫力ある美しい画像・動画を楽しめます。
ディスプレイの使用感
手持ちのモニター複数台と発色品質を比較してみました。「ブラウザー上で『花』を画像検索し、同じ画像を表示させて発色の違いを確認する」という手法をとっています。
発色は「本当に自然」ですね。原色が鮮やかで、しかし「どぎつい」わけでもなく、ちょっと変な表現ですが「気持ちよく見られる」という感じでした。個人的にはとても高く評価できます。また、このディスプレイは輝度が非常に高いです。メーカーの開示情報に輝度の数値がありませんでしたが、一般的なノートPCよりも数段明るいと感じました。文書入力などでは「輝度を50%くらいに設定しても十分」という感じです。100%にすると「めっちゃまぶしい」ですw
有機ELパネルなどを別とすれば。トップクラスの品質になっていると思います。
キーボード
キーボードです。「日本語キーボード (101キー / キーピッチ約19mm / キーストローク約1.2mm / ホワイトLED)」と開示されています。オーソドックスにテンキーがつくタイプで配列も概ね素直と言えますが、Enterキーの下がちょっと窮屈に見えますね。具体的には右Shiftキーが小さいこと、方向キー(矢印キー)がアルファベットキー部分とテンキー部分に食い込んだ配置になっていますので、このあたりは少し慣れが必要だと思います。
ところで…。
レビュー機のタッチパッドにこんなシールが貼られていました。この製品、タッチパッドに工夫がありまして、左上を2回タップすると「タッチパッド無効化」、右上を2回タップすると「タッチパッドの右半分を無効化、左半分のみタッチパッドとして使用(左右クリックにも対応)」となります。ウインタブでは初めて見る構造です。
キートップはフラットで、バックライト輝度を2段階に調整できます。
キーボードの使用感
実際にウインタブの記事の執筆などに使ってみました。キー配列は素直と感じられ、「あのキーどこ?などと戸惑うことはありませんでした。また、打鍵音は比較的静かと感じられましたが、静音キーボードとまでは言えません。自宅や事務所などで使う場合には全く問題はありませんが、図書館などでは少し気を使う必要がありそうです。また、上で指摘した通り、Enterキーの下側のキーはちょっと窮屈です。私は右Shiftキーを多用しますので、当初はちょっと使いにくかったです。
Enterキーの下側のキーについては慣れが必要ではありますが、打鍵感がよく、配置も素直な使いやすいキーボードだと思います。
筐体その他
ヒンジを最大開口したところです。開口角度は十分に大きいですが、最近流行りの「180°開口」には対応していません。
スピーカーの使用感
余談ですが、最近の上位クラスのノートPCって、総じてスピーカー品質が高いんですよね。DAIV 6P-RTも例外ではなく、音質はクリアで音楽鑑賞にも耐える品質だと思います。
音響アプリには「Dolby Access」を搭載しています。また、この製品のディスプレイはDolby Visionにも対応しています。Dolby Accessで音質の調整が可能で、グラフィックイコライザーも使えます。
ただ、他社の音響メーカーコラボ(Bang&OlufsenやHarman Kardonなど)のスピーカーと比較すると若干低音域の豊かさが不足しているように感じられました。ただまあ、本格的に音楽を楽しむ場合はイヤホン・ヘッドホンを使われると思いますので、内蔵スピーカーでBGMを楽しむような使い方では十分な品質だと思います。
3.DAIV 6P-RT 性能テスト
各種ベンチマークテストを実施するにあたり、設定アプリ「Mouse Control Center」の「パワーセッティング」を「バランスモード」にしています。Mouse Control Centerはパワーセッティングのほか、Windowsキーなど特定キーの無効化ができたり、キーボードバックライトの設定ができたりしますが、他社ゲーミングノートにあるような「ターボーモード」などは搭載していませんし、ディスプレイの色味を変更するような機能もなく、ごくシンプルなアプリです。
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。また、このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H、RTX3080Ti):7,943
ASUS ROG Strix G15(Ryzen 7 6800H、RTX3060):7,037
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(Core i7-12650H、RTX3060):6,802
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P、RTX3060):6,675
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):6,225
ASUS Vivobook Pro 15 OLED M3500QA(Ryzen 9 5900HX):6,157
ASUS Zenbook 14x OLED Space Edition(Core i9-12900H):5,905
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):5,564
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):5,468
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):5,366
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
ASUS Vivobook 15x OLED X1503ZA(Core i7-12700H):5,244
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
ASUS VivoBook 15 K513EA(Core i7-1165G7):5,017
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):4,967
Microsoft Surface Laptop Studio(Core i7-11370H、RTX3050Ti):4,955
MSI Summit E13 Flip Evo(Core i5-1135G7):4,572
MSI GF63 Thin 10U(Core i5-10500H、RTX3050):4,201
HP ProBook 430 G8(Core i5-1135G7):4,131
Microsoft Surface Laptop Go 2(Core i5-1135G7):4,066
MSI Modern 15 A10M(Core i3-10110U):3,234
Core i7-12700H/GeForce RTX3050Ti搭載のノートPCとしては非常に高いスコアとなりました。PC Markが想定するビジネスシーンでの利用では全くストレスを感じることはないと思います。
続いてはCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGPU(GeForce)の搭載有無は影響を受けないとされています。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H):1,918、17,827
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(Core i7-12650H):1,806、14,632
MSI Katana GF66 12U(Core i7-12700H):1,800、15,593
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):1,797、8,791
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P):1,659、13,793
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,655、7,586
ASUS Vivobook 15x OLED X1503ZA(Core i7-12700H):1,619、12,152
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
ASUS ROG Flow X16 GV601(Ryzen 7 6800HS):1,543、13,832
ASUS Vivobook 15 OLED K512EA(Core i7-1165G7):1,497、5,555
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H):1,491、12,210
ASUS Vivobook Pro 15 OLED(Ryzen 7 5900HX):1,482、12,108
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):1,477、5,526
MSI Bravo 15 B5(Ryzen 7 5800H):1,422、11,241
Lenovo Legion 560(Ryzen 7 5800H):1,348、11,419
ASUS VivoBook S15 K513EA(Core i7-1165G7): 1,342、5,788
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,170、6,973
MSI GF63 Thin 10U(Core i5-10500H、RTX3050):1,147、6,390
Microsoft Surface Laptop 4(Ryzen 7 4980U):1,116、7,862
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
HP Pavilion x360(Core i5-7200U):790、1,740
シングルコア、マルチコアとも高いスコアになりました。同じCore i7-12700Hを搭載する製品との比較ではマルチコアの数値が若干低めに感じられないこともありませんが、それでも10,000点を越えてくるあたり、さすが第12世代だと思います。
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。ゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えます。なお、このテストはディスプレイ解像度による影響はほとんどありません。
リアルタイムレイトレーシング性能を測定する「Port Royal」について、当初掲載したスコアが妥当ではない可能性が高く、スコア掲載を取りやめました。
参考(ハイスペックゲーミングノートの一部抜粋):
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(Core i9-12900H、RTX3080Ti):12,849、28,768、7,999
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):12,070、26,488、7,622
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H、RTX3080):11,730、24,606、7,513
ASUS ROG Zephyrus M16(Core i9-12900H、GeForce RTX3070Ti):10,974、25,158、6,562
MSI Katana GF66 12U(Core i7-12700H、RTX3070Ti):10,516、23,619、6,589
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):10,393、23,177、6,394
ASUS ROG Flow X16 GV601(Ryzen 7 6800HS、RTX3070Ti):10,259、24,084、6,277
ASUS ROG Strix G15 G513RM(Ryzen 7 6800H、RTX3060):9,359、21,320、5,363
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,435、20,017、5,049
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(Core i7-12650H、RTX3060):8,403、18,343、4,913
Lenovo Legion 560(Ryzen 7 5800H、RTX3060):8,273、18,927、-
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P、RTX3060)):8,023、18,153、4,491
HP ENVY 15(i9-10885H、RTX2060 Max-Q):5,597、13,382、3,150
※左からTime Spy、FireStrike、Port Royalのスコア
参考(RTX3050クラスの一部抜粋):
ASUS Vivobook Pro 16x OLED(Ryzen 7 5900HX、RTX3050):4,470、9,640
Microsoft Surface Laptop Studio(Core i7-11370H、RTX3050Ti):4,462、8,943
MSI GF63 Thin 10U(Core i5-10500H、RTX3050):4,187、9,486
MSI Bravo 15 B5(Ryzen 7 5800H、Radeon RX5500M):4,170、10,596
Lenovo Legion Y7000(i7-9750H、GTX1650):3,722、8,164
ASUS TUF Gaming A15(Ryzen5 4600H、GTX1650):3,637、8,779
※左からTime Spy、Fire Strikeのスコア
ウインタブではGeForce RTX3050Ti搭載機の過去データは少ないですが、過去データを確認すると「RTX3050よりは明らかにワンランク上のスコアだが、RTX3060とは大きな差がある」という感じです。
次に個別ゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマーク結果です。最近はあまり聞かなくなりましたが、少し前までは「重い」とされていたタイトルです。また、「当然」ではあるのですが、ディスプレイ解像度によってスコアに大きな影響が出ます。DAIV 6P-RTは解像度が2,560 × 1,600と高いので、今回は「1,920 × 1,080」と「2,560 × 1,440」の2つの解像度で測定しました。
「FHD解像度・高品質だとやや快適」「デフォルトのWQXGA解像度・標準品質だと快適」という結果になりました。私はこのタイトルを所有していませんが、おそらくFHD解像度・高品質であれば十分楽しめると思いますし、より高いスコアを狙うのであればFHD解像度・標準品質にするといいでしょう。
こちらも個別ゲーム「FORZA HORIZON 5」のベンチマークです。このゲームは「ベンチマークモード」を搭載しており、PC性能に見合うグラフィック品質を推奨してくれます。結果、2,560 × 1,600解像度でも1,920 × 1,080解像度でも「高品質」が推奨されました。ちなみにこのゲーム、グラフィック設定の最上位は「エクストリーム」で、その下に「最高」というのがありますので、「高」は「上から3番目」です。また、レイトレーシング品質も「中」になってますね…。
ただ、FORZA HORIZON 5は「重量級」というかAAAタイトルと言っていいものなので、DAIV 6P-RTのシステムスペックを考えると十分健闘していると思います。
ラストはSSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。この数値はおそらくPCIe3.0 ×2接続だと思います。実用上全く問題のない、十分に高速なSSDだと思います。
発熱とファン音
一般的なビジネス用途(Officeソフトの利用など)では発熱、ファン音とも全く気になりません。Mouse Control Centerのパワーセッティングを静音モードにしておけばファン音もほとんどしません。今回、各種ベンチマークテストを実施しましたが、その際はさすがにファン音もしますし、熱も感じます。ゲームプレイ中は正面(キーボード面)から10センチほど離した位置での騒音は最大で56dbほどでした。この音量だと本人はもちろん、周囲の人も少々耳障りと感じるレベルですね。ただし、外部GPU搭載のノートPCの高負荷時の騒音としては決して大きい方ではなく、むしろ「少し静かなほう」と言っていいと思います。
次に発熱ですが、オンラインゲームのベンチマークソフトを繰り返し実行した際の表面温度は最高で46℃程度でした(キーボード面の上部)。また、背面も50℃までは到達していないようでした(サーマルカメラが通気口の内側の温度を読んでしまうので、イマイチ正確な測定ができませんでした)。この温度もウインタブの評価としてはごく常識的と言え、実用上に支障はないものと考えます。
4.DAIV 6P-RT レビューまとめ
マウス DAIV 6P-RTはマウスコンピューター公式サイトで販売中で、9月4日現在の価格は税込み239,800円です。今回のレビュー機は239,800円のモデルに別売りのショートACケーブルをセットしたものです。
パフォーマンスに関しては「期待通り」と言っていいと思います。ただし、(この製品はゲーミングノートではなくクリエイターノートなのですが)リアルタイムレイトレーシング性能は低めとなりました。
一方で、筐体のサイズ感は「素晴らしい!」の一言です。これだけのシステム仕様で、ディスプレイサイズも16インチと大型ながら、重量を1.5キロ強に抑えているのはとても魅力的ですね。また、なにげにACアダプターも高性能PCとしては軽量ですし、USB Type-Cポートからの充電にも対応するというのは、「モバイルノート」としての使い道も「十分にある」と思います。いやほんと、このスペックでこの重量の製品って、他社ではまず見られないです。それと、筐体デザインも奇をてらったところがない、と言いますか、ゲーミングノートのような派手さはなく、ビジネスに、クリエイティブワークにピッタリのクリーンなものになっているのもいいと思います。
それと、この製品に限らず、マウスコンピューターは「24時間、365日の電話サポート」に対応しています。(私がそうなんですけど)PCをガッツリ使い、その結果なにか問題が発生するのは「たいがい深夜」だったりしますよね?なので、他社ではあまり見られない24時間電話サポートというのは非常にありがたいと思います。
今回はPhotoshopの使用感などはレビューしていませんが(まあ、間違いなく快適に動くはずですけどね)、クリエイターに、ビジネスマンに、そして「持ち運びをしたい」ゲーマーにおすすめの製品だと評価します。
5.関連リンク
DAIV 6P-RT [ Windows 11 ]:マウスコンピューター