レノボのモバイルノート「ThinkPad L13 Gen 3(Intel)/L13 Gen 3(AMD)」をご紹介します。この製品は少し前に発売されていたのですが、値引き販売されておらず、サイズ感の似たX113 Gen 3よりも割高でした。ウインタブとしては「事実上法人向け製品なのだろう」と理解し、紹介記事の掲載をしていなかったのですが、つい最近になってIntel版の価格が大きく下がりました(レノボ直販サイトは多くの製品で以前のような「通常価格」や「割引率」の表示をしていませんが、L13 Gen 3については「最大28%」の割引率と表示されています)。そのため、ウインタブでも記事を掲載することにしました。
なお、製品説明にあたっては、適宜同サイズのX13 Gen 3と対比しながら進めて行きたいと思います。X13 Gen 3についてはこちらの記事をご覧ください。
Lenovo ThinkPad X13 Gen 3 - ThinkPadの「定番」とも言える13.3インチのモバイルノート、第12世代Intel CoreとAMD Ryzen 6000番台を搭載
1.ThinkPad L13 Gen 3 スペック
スペック表
ThinkPad L13 Gen 3 | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU |
Intel Core i3-1215U/Core i5-1235U/Corei7-1255U/Core i5-1245U(vPro)/Core i7-1265U(vPro) AMD Ryzen 3 5425U/Ryzen 5 5625U/Ryzen 7 5825U/Ryzen 3 PRO 5475U/Ryzen 5 PRO 5675U/Ryzen 7 PRO 5875U |
GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB/32GB(オンボード) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチIPS (1,920 x 1,200)Privacy Guard 13.3インチ IPS(1,920 x 1,200)タッチ 13.3インチ IPS(1,920 x 1,200)sRGB 13.3インチ IPS(1,920 x 1,200) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth5.2 LTE(オプション) |
入出力 |
USB4 Type-C(Thunderbolt 4※)、USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen1 × 2、オーディオジャック、HDMI、nanoSIMスロット(オプション) ※AMD版はUSB3.2 Gen2 Type-C |
カメラ | Webカメラ(720p/1080p)顔認証対応可 |
バッテリー | 46Wh |
サイズ | 305 x 218 x 17.3 mm |
重量 | 1.26 kg~ |
コメント
他のThinkPadシリーズと同様、L13 Gen 3も注文の際に広範なカスタマイズが可能です。
CPUはIntel版が第12世代(Alder Lake)の省電力タイプ(U型番)、AMD版はRyzen 5000番台の新型番(2022年初頭にリリースされたもの)から選べます。法人など組織でのPC管理に役立つvPro(Intel版)やPRO(AMD版)も選べます。X13 Gen 3ではIntel版で第12世代のバランスタイプ(P型番。U型番よりも高性能です)およびRyzen 6000番台が設定されていますので、より新しく、高性能なCPUを、ということだとX13 Gen 3のほうがいいでしょう。
RAMは8GBから最大32GBを搭載可能です(選択するCPUの型番によって選べる容量に制約があります)が、「オンボード」なので購入後の増設や換装はできません。また、SSDは256GBから最大1TBまでを選べます。最大RAM容量についてはX13 Gen 3と同じ、SSD容量に関してはX13 Gen 3は最大2TBまで搭載可能です。ただ、レノボはSSDの価格が非常に高いので、個人利用の場合、2TBというのははっきり言って現実的とも思えません(256GBから2TBに変更する料金が10万円以上です…)。
ディスプレイは4種類設定されており、非タッチ、非タッチで100%sRGB、タッチ、プライバシーガード機能つきが選べますが、解像度はすべてWUXGA(1,920 × 1,200、アスペクト比16:10)です。一方、X13 Gen 3では2,560 × 1,600というワンランク高精細なものも選べます。
通信まわりではWi-Fi6に対応するほか、LTEモジュールの追加が可能です。また、入出力ポートはThunderbolt 4(Intel版のみ、AMD版はUSB3.2 Gen2 Type-C)を含め、USBポートが合計で4つ、あとはHDMIとイヤホンジャックです。X13 Gen 3ではLTEのほか、5Gモジュールが選択可能で、Intel版のみとなりますがThunderbolt 4を2つ装備しています。
あと、とっても重要な「サイズ比較」をしてみましょう。
L13 Gen 3:305 x 218 x 17.3 mm / 1.26 kg~
X13 Gen 3:305.8 × 217.89 × 18.1-18.25 mm / 1.19-1.31 kg
参考)L13 Gen 2:311.5 x 219 x 17.6 mm / 1.38 kg
このように、X13 Gen 3との比較ではほぼ同サイズと言っていいくらいです。なお、X13 Gen 3の重量に幅があるのは、バッテリー容量を2種類から選べたり、天板をカーボン素材にできたり、といったことが要因です。まあ、サイズを理由にL13 Gen 3にするかX13 Gen 3にするかを決める、というのはちょっと難しいでしょうね。
また、前モデルとなるL13 Gen 2との比較では若干サイズが小さくなり、重量も軽くなりました。
2.ThinkPad L13 Gen 3 筐体
えー、もともとThinkPadシリーズは「見た目がほぼ同じ」なのですが、L13 Gen 3とX13 Gen 3はディスプレイ面右下にある製品名の印字以外は全く見分けがつかないと思います。この2機種を見分けろ、というのはカルトクイズですね。
ディスプレイ面のベゼルはそれほど細くはありません。ただ、ThinkPadシリーズは非常に堅牢なことがセールスポイントになっていますので、ここは仕方のないところでしょう。
キーボードの拡大画像はありませんでした。でも「いつものThinkPad」と考えて問題ないでしょう。日本語配列と英語配列を選べ、バックライト有無も選択できます。日本語配列のキーボードは「88キーJIS配列」と開示されています。
天板はもっと見分けがつきません。良くも悪くも典型的なThinkPadデザインです。
ヒンジは180°開口します。
側面と入出力ポートの配置です。なお、この画像はIntel版のもので、AMD版はThunderbolt 4ではなく、かわりにUSB3.2 Gen2 Type-Cとなります。また、レノボ製品ページ(の一部)で「microSDカードリーダー搭載」という記載がありましたが、おそらくmicroSDカードリーダーは装備されていません。
3.ThinkPad L13 Gen 3 価格など
Lenovo ThinkPad L13 Gen 3はレノボ直販サイトで販売中で、8月14日現在の価格はIntel版が税込み137,016円から、AMD版が税込み196,900円から、となっています。冒頭に書いた通り、Intel版は最近になって価格が大きく下がったものの、AMD版のほうは価格が変更されておらず、はっきり言ってこの記事執筆時点では価格面での魅力はありません。私なら迷わずX13 Gen 3のAMD版を選ぶと思います。一方、Intel版のほうはX13 Gen 3とCPUの型番やRAM/SSD容量を揃えて試算するとほとんど価格差がありませんでした。ただし、全ての構成で確認したわけではありませんので、ご自身でお好みの構成にして価格比較をしてみて下さい。
個人的にはCPUの選択肢が多く(Intel版)、高精細なディスプレイを選択できるなどの理由から、現時点だとX13 Gen 3のほうが魅力的と思われます。あとは読者のご判断によりますね。
4.関連リンク
L13 Gen 3(Intel):Lenovo
L13 Gen 3 (AMD):Lenovo