Lenovoのゲーミングブランド「Legion」から、ノートPCとしてはハイエンドとなる「Y740」の15.6インチ版が追加されました。ここのところ、他の大手メーカーと同様、LenovoでもゲーミングPCに力が入れられており、続々とニューモデルが発売されていますが、このY740は上級ゲーマーも納得のスペックを備えています。
1.スペック
この製品はOSとキーボード配列が英語版となります。ただし、OSに関しては日本語の言語パックをインストールすればほぼ完全な日本語環境になりますので、実用上は問題がありません。また、キーボードに関してはワンランク下のモデルである「Legion Y540」も発売当初は英語配列のみだったものの、最近になって日本語配列に変更されていますので、このY740に関しても後日日本語配列になる可能性があります(ただし、先行して発売された17.3インチ版のY740は依然として英語OS、英語キーボードのみです)。
CPUにはゲーミングノート用としては「デファクト・スタンダード」と言えるCoffee LakeのCore i7-9750Hが、GPUにはGeForce RTX2070もしくはRTX2080(どちらもVRAMは8GB)が搭載されます。RTX2070とRTX2080はGeForceシリーズのトップモデルで、ノートPC用としては最高レベルのGPUですが、どちらも「Max-Qデザイン(薄型の筐体に合わせた設計のもの)」なので、通常版(Max-Qがつかないもの)よりも若干パフォーマンスが落ちます。
RAMとストレージの構成は選択するモデルによって異なり、下記の通りです。
●RTX2070/RAM16GB/512GB SSD + 1TB HDD
●RTX2080/RAM32GB/1TB SSD + 1TB HDD
この記事を書いている7月1日現在だと、Y540(15)は注文時に構成のカスタマイズができませんが、17.3インチ版のY740やY540はカスタマイズに対応しますので、おそらくもう少しすればカスタマイズ対応するようになると思われます。
ディスプレイは15.6インチのIPS液晶、FHD解像度でリフレッシュレートは144 Hzです。現行モデルのLegionはすべてリフレッシュレートが144 Hzになっていますので、FPSやレースゲームなど、動きの激しいオンラインゲームの際に威力を発揮してくれるでしょう。またリフレッシュレートだけでなくNVIDIAのG-syncにも対応し、Dolby Visonも搭載されます。
ネットワーク関連では有線・無線LANに対応し(これは当たり前ですよね)、無線のチップはKILLERが採用されています。このあたりも上位モデルらしいところです。入出力ポートに関しては、USBや映像出力ポートに関しては十分な数が揃っていると思いますが、音声入出力ポートが1つだけというのは、使い方によっては少し物足りないかもしれません。
サイズのほう、下位モデルのY540と比較してみましょう。
Y740(15):361 x 265 x 19.95(最薄部)mm / 2.2 kg
Y540(15):360 x 267 x 24.2(最薄部)mm / 2.3 kg
タテ・ヨコサイズはあまり変わりませんが、厚さは結構違いますね。ただこれ「最薄部」って但し書きがあるので、実際どのくらい違うのかはなんとも言えません。重量も決して軽量とは言えませんが、LANパーティーなどに持ち出すには十分かと思います。
2.筐体
最近のゲーミングノートのデザイントレンドに沿い、この製品も横幅が小さくなっていて、ベゼル幅も非常に細くなっています。ゲームプレイ時に画面への没入感が高まりそうです。
デザインの方向性はY540、Y740とも共通で、非常に個性的なものになっています。さらにY740は「華やか」ですねw 「Corsair iCUE」を搭載しているので、この画像のようにライティングをコントロールできます。この機能はY540にはありません。なお、筐体素材はアルミ製です。
キーボードの拡大画像がなく、これでご容赦ください。スペックのところでも説明しましたが、この製品は7月1日現在、英語配列のみとなります。また、バックライトはRGBで、Y540(ホワイトのみ)やY7000(レッドのみ)とは異なります。
それと、この製品、テンキーがありません。Y540やY7000にはテンキーが装備されているのですがね。ゲームプレイに特化して使うのならこのほうがいいのかもしれません。
側面、背面と入出力ポートの配置です。Legionシリーズは背面に多くのポートを配置する構造になっていますが、ゲームプレイということならこの配置のほうがスッキリしてよさそうに思われます。
3.価格など
Lenovo Legion Y740(15)はLenovo直販サイトで販売中で、7月1日現在の価格はRTX2070モデルが税込み214,808円、RTX2080モデルが税込み290,166円です。これはセール価格ですが、Y540やY7000は週末限定でさらに割引が大きくなっていましたので、この製品も週末にはもう少し価格が下がる可能性があります。
ゲーミングノートというのはどうしてもサイズに制約がありますので、デスクトップPCのようにひたすら性能を追求する、というわけにはいきませんよね?しかし、このLegion Y740は現状入手しうるゲーミングノートとしてはトップクラスのスペックになっていると思いますし、価格もかなり低めに抑えられていると思います。RTX2080とかって、普通ならめちゃめちゃ高価ですもんね。
着々と「Legion」のラインナップを充実させているLenovo、もともとノートPCでは随一と言えるコスパを誇るメーカーなので、ゲーミングPCでも「本気を出したらすごい」ということだと思います。