中国の通販サイト「geekbuying」がちょっとびっくりするような製品「One Netbook One Mix」のプレオーダーを開始しました。簡単に言うと「GPD Pocketをコンバーチブル2 in 1にして、2,048段階の筆圧対応の手書き入力機能を追加したもの」です。びっくりしますよね?この記事を書いている私も半信半疑です。まず、「One Netbook」というブランド(会社名?)は全く知りませんし、GPD Pocketは製品開発のプロセスを逐一公開していて、開発にかなりの苦労をしていたことがわかっているだけに、「新興としか思えない会社がそう簡単に追随できるのか?」ということが疑問です。少し確認してみました。geekbuyingだけでなく、JD.comにも製品ページがあり(ただし未発売)、ショップ名が「壱号本旗艦店」となっていましたので、おそらくメーカー直販サイトだと思われます。
すぐにgeekbuyingに確認し「ネタじゃないよね?」という念押しをするつもりですが、とりあえず紹介記事が書けるレベルの製品情報がありますので、読者のみなさんにお知らせしたいと思います(ちょっと怖い)。
1.スペック
この製品は見た目もシステム構成もGPD Pocketにかなりよく似ています。ただ、CPUがGPD PocketではAtom Z8750であるのに対し、この製品はそれよりも性能の低いAtom Z8350となります。日頃は低スペックなCPUを擁護する傾向のあるウインタブですが、この製品の場合、機能面でGPD Pocketよりも充実しているため、「ちょっと弱すぎるのではないか」という懸念はあります。
RAMは8GB、ストレージは128GBと、容量に余裕がありますが、Atom Z8350に8GBのRAMというのはオーバースペックなのではないかと思います。RAMを使い切る前にCPUが悲鳴をあげちゃいそうですよね。
ディスプレイは7インチのIPS液晶で解像度はWUXGA(1,920 × 1,200)と高精細です。サイズが小さいので文句なしの水準と言えるでしょう。入出力ポートの数はGPD Pocketよりも上です。USBポートが(いろんな規格が混ざってますが)合計で3つあります。ちなみにmicroUSBで給電/充電する仕組みです。これならモバイルバッテリーからの充電も可能ですね。
サイズですが、GPD Pocketと比較してみましょう。
One Mix: 182 x 110 x 17 mm / 515 g
GPD Pocket: 180 × 106 × 18.5 mm / 480 g
微妙にサイズが異なりますが、体感的な差はほとんどないと言えるでしょう。GPD Pocketの実機レビューの際、重量は実測値で504 gありましたので、その点でも差はないと言えます。
2.筐体
「GPD Pocketにそっくり」というのが正直な感想です。最初、「GPD Pocketの筐体の横流し品を使ってるのでは?」と思ったくらい…。
筐体はアルミ合金製です。GPD Pocketは筐体の成形が素晴らしいと感じましたが、この製品はどうでしょうかね?
キーボードはなんと「バックライト」がつきます。この画像を見てもGPD Pocketにそっくりだと感じますが、実は結構違ってます。
こちらがGPD Pocketのキーボードです。配列は非常によく似ていますが、右下の配列が異なるのと、ポインティングデバイスの構造やクリックボタンの配置が異なります。また、ポインティングデバイスの構造も、GPD PocketがThinkPadのようなスティック形状なのに対し、この製品はおそらくセンサー方式と思われます。
そして、この製品のセールスポイントはヒンジが360度回転するコンバーチブル2 in 1である、というところです。そのため、タブレットモードやテントモード(トップ画像ですね)で使用することができます。
これが2,048段階の筆圧に対応するスタイラスペンです。現状、これが同梱されるのか、それとも別売りなのかはわかりません。ただ、このスタイラスペンはおそらく「VOYO i8 Plus」のものと全く同じです。2,048段階の筆圧、という点も変わりません。そうすると、「One Netbook=VOYOの関係会社?」みたいなことも考えられるのですが、実際のところはわかりません。
入出力ポートは右側面に集中配置されます。すべて右側、というのはGPD Pocketと同じですが、各ポートの配置は大きく異なります。
最後に、おそらくメーカーのものと思われる動画がYouTubeにありましたので、リンクしておきます。ほとんど静止画像ですが、一部実機が動いているところもありました。
3.価格など
One Netbook One Mixは中国の通販サイト「geekbuying」でプレオーダーを受け付けており、5月7日現在の価格は459.99ドル(52,039円)です。プレオーダーは5月末に終了するようなので、6月に入ってから配送開始となるはずです。
geekbuyingではGPD Pocketを509.99ドル(57,695円)で販売していますので、それよりも50ドルほど安く買えるということになります。CPUのスペックは劣りますが、コンバーチブル2 in 1の筐体構造や筆圧対応の手書き入力が可能であるなど、One Mixのほうが優れている点は多数ありますので、単純な価格比較ではOne Mixのほうが割安である、と言ってもいいでしょう。
ただ、GPD社はGPD Winから始まって、かなりの苦労をしながらGPD Pocketの開発をしていますし、そのGPD社でさえ初期ロットの製品に不具合が多発したりしています。その点を考慮すると、単純に価格だけ見て「こっちにしよう」というのは早計かもしれません。それと、この記事を書き終えようという今でさえ、「本当に発売されるんだろうか?」という疑念は残ったままです。
この先geekbuyingを始めとして、各通販サイトにこの製品の「いろんな意味での状況」を聞いてみたいと思います。なにか情報がありましたらまた記事を書きますね!
4.関連リンク
One Netbook One Mix Yoga Pocket Laptop:geekbuying
コメント
ぼくのかんがえたさいきょうの7インチWin機ですねぇ
こんなに満額回答じゃなくても発売されたら買いたいところです
7インチUMPC的にコンバチはどうなんとか
ポインタ用途ぐらいしか無さそうなデジタイザとか
そういうツッコミも含めてこれは良い意味でロマン先行だなぁ・・・
クラウドファンディングではないので、お金だけとって逃げる、なんて事はないですよね?
解像度高いしいいかも
勢いで(?)こんな製品をエイヤッとリリースしちゃおうとする、できる中国企業のパワー
正直羨ましいっすね‥‥‥是非出荷まで
CPUしょぼいのがある意味リアル。
ネット情報ですが
VOYO系列の会社だそうです
デジタイザペンもVOYO Vbook i7 Plusと同じものみたいです