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Ockel Sirius A Pro レビュー第2回 - より完成度の上がった6インチサイズ・キーボードレスのUMPC(タブレット)。どこでもフルバージョンのWinodowsが利用できるのはやはり快適(実機レビュー:かのあゆ)

Ockel Sirius A Pro
こんにちは。かのあゆです。Ockel Computers社のご厚意により、Siriua A Proの実機試用期間を延長していただいたので、長期間使用した感想を記事としてまとめさせていただきたいと思います。今回貸し出し期間を延長するという異例の対応をしていただいたOckel Computers社、および専用フィルムを提供していただいたPDA工房にはこの場でお礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。

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なお、スペックや筐体構造の説明などは前回のレビューで実施済みですので、こちらも合わせてご覧ください。
Ockel Sirius A Pro レビュー - 超小型PCはGPDだけじゃない!オランダからやってきたポケットに入るモバイルWindows PCを試す!(実機レビュー:かのあゆ)

1.PDA工房「Crystal Shield」を装着する

今回提供していただいたのは「Crystal Shield」
今回長期レビューにあたり、すでに販売中のOckel Sirius A/Sirius A Pro用の液晶保護フィルムをPDA工房より提供していただきました。

Ockel Sirius A/A Pro専用液晶保護フィルム : PDA工房

今回提供していただいた製品はクリアな表示を実現した「Crystal Shield」となります。もちろんOckel Sirius A/A Proに関してもPDA工房で取り扱っているすべての液晶保護フィルムが製品化済みとなっているため、用途や好みに応じて最適なフィルムを選択することが可能です。

一発でキレイに装着完了。
今回のレビューではいつものように端末本体を一度PDA工房に送ってフィルムを装着してもらう形ではなく、すでに販売中となっているフィルムを自分で装着する形となりました。

ぶっつけ本番で装着したのですが、Sirius A Proの液晶部が完全にフラットなこともあって、一発でキレイに装着することができました。気泡が入ることもなく、「うまくいった」と思います。いつものことながらCrystal Shieldに関してはフィルムを装着していない状態と同じクリアな表示を実現しています。

初回レビューにも書いた通り、Ockel Sirius A Proにはキャリングポートが付属しているものの、液晶保護フィルムに関しては添付されていないので本体と一緒に購入しておくことを強くお勧めいたします。

特にこの端末のコンセプト上、ポケットやカバーに入れて運用することが多いでしょうから、そのままの状態だとどうしても擦り傷がついてしまうのでフィルムの用意は必須でしょう。

2.スマートフォン感覚で使えるパソコン

まさにスマホ感覚で使えるパソコン
貸出期間の間、ほぼかのあゆがメインで使っているPC環境と同じ環境をOckel Sirius A Proにも構築して使用していました。

有効なライセンスが余っていないため、Microsoft Officeに関してはWindowsストアで公開されているMicrosoft Office Mobileと別の互換Officeスイート(WPS Office)で代用したものの、画像編集で使っているGIMPや個人ブログの下書き更新に利用しているEmEditor、画像編集ソフトのGIMP等メインPCのThinkPad x230やサブPCのSurface 3で利用しているソフトをほぼそのままOckel Sirius A Proにもインストールしています。

GIMPはAndroid版も一応あることにはあるが…
近年スマートフォンアプリも高性能化し、Office MobileやPhotoshop Expressなど優秀なソフトが利用できるようになったため、必ずしもフルバージョンのPC用OS環境が必要というわけではなくなってきたとはいえ、Word Mobileで作成した画像付き文章をPC版Word 2016で開くとレイアウトが崩れていたというケースもありますし、使い慣れたPC環境をそのままポケットに携帯でき、スマートフォン感覚で利用できるOckel Sirius A Proは最強のモバイル環境なのではないかと思います。

GIMPに関しては一応Android移植版もあることはあります。しかし、Androidの上でさらにLinuxなどのUNIX系OSで採用されているウィンドウシステムの「X Window」環境を立ち上げて起動するという形式をとっているため、ハイエンド端末でもあまり快適に動作するとは言えません。Ockel Sirius A ProであればWindows版がそのまま動作するため、快適に動作します。

2年前に発売された中華製品「GOLE 1」よりハードウェアスペック的にはさらにパワフルになっており、RAMも8GBと十分すぎる容量となっているため、Office互換ソフトのWPS OfficeやGIMPなどのアプリも十分実用的な速度で動作します。

ただ一部のデスクトップアプリではWindows 10のタブレットモードに最適化されていないものもあるため、ソフトウェアキーボード利用時に文字がキーボードに隠れてしまうというアプリもありました。小型Bluetoothキーボードを別途用意しておくとベストだったかなぁと思いました。

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EmEditorはソフトキーボードだと文字が隠れてしまうのが欠点かも…
試用期間中は個人ブログの更新などの作業をOckel Sirius A Proで行っていましたが、電車内など10インチタブレットやノートPCを出して作業するには少し厳しいような場所でも気軽に作業できるのは非常に快適でした。

またプリインストールされているWindows 10が「Pro」であるため、Fall Creators Updateで実装されたWindows 10内でUbuntuなどのLinux環境を起動できる「Windows For Subsystem For Linux」に対応しているため、人によってはなかなか面白い使い方ができるかもしれません。

3.「Windowsゲームが動く」小型ゲーム機としても

さすがにフレーム落ちも見られるがPS3/XBOX360世代のゲームも動作させることが可能
Ockel Sirius A Proはスペック的には以前レビューを行っている初代GPD Winに近いものとなっており、CPUはCherryTrail世代最上位のAtom X7 Z8750を搭載しているため、もちろん「PUBG」のような最新の3Dゲームをプレイするのは到底不可能ですが、古めのゲームであれば意外と快適に動作してしまいます。具体的には2010年以前のゲームタイトルでしょうか。

GPD Winのようにコントローラー内蔵ではないため、別途USBコントローラーを用意する必要がありますが、スマートフォンに移植されていないWindows向けゲームタイトルがスマートフォンサイズのOckel Sirius A Proで動作するのは結構感動します。

タイトルによっては動作が重いタイトルもありますが、設定で解像度やグラフィックの品質を落とせばある程度改善することが可能です。

ただし、ゲームプレイ中は当然のことながらバッテリーがどんどん減っていきます。幸いOckel Sirius A ProではUSB-Cポート経由での充電にも対応しているため、モバイルバッテリーと併用すればこの点に関しては問題ないでしょう。

なお処理が軽めな2D系のノベルゲームに関しても問題なく動作しました。

4.発熱が少し気になる

GOLE 1の時に発生していた「USB 3.0ポートが不安定で一部のUSBメモリーを認識しない」といった不具合や、「32GB以上のmicroSDカードをうまく認識できない」といった不具合もなく、GOLE 1では中途半端と思われたAndroid 5.1領域もないシングルブート仕様なので、システムバックアップがとりやすくなるなど、ポケットに入る小型Windows 10 PCとしての完成度はかなり上がっているOckel Sirius A Proですが、試用期間中少し気になったのが本体の発熱です。

普通にMicrosoft EdgeでWEBブラウズしているだけでも結構熱を持ってくるので、人によっては少し気になるかもしれません。思えば同じAtom X7 Z8700/8750を搭載していたGPD Winは小型サイズの筐体に収めるために冷却ファンを搭載しており、ファンを切った状態では同じように熱がこもっていました。

現在のOckel Sirius A Proには本体の熱を逃がすための機構は備わっていないようなので、次期モデルがあるの出ればこの点を改善するとよりベストになるのではないかなと感じました。

5.まとめ

正直どちらも希少な存在。HIGOLEやOckelに続くメーカーが増えてほしい。
今回メーカーのご厚意により、試用期間を延長して長期的に利用してきましたが、2017年に登場したGOLE 1よりも持ちやすく、外で使っても違和感のないデザイン、高性能化したハードウェアスペック、高解像度液晶の搭載など、リリースしているメーカーは異なりますが、ある意味では正常進化を遂げ、大きくレベルアップした「GOLE 1の後継機」ともいえる完成度の高いミニPCとなっています。

GPD Win/PocketシリーズやOne Netbook One Mixのようなキーボード搭載UMPCも中華メーカーから続々登場していますが、キーボードレスタイプのものはGOLE 1以降はなかったので、久々に登場したOckel Sirius A Proは試用期間中、とても楽しくレビューすることができました。

質感もスペックも高水準に仕上がっていることもあり、Ockel Sirius A Proは約8万程度とフラッグシップスマートフォン並みの値段となってしまうのがネックではありますが、Windows 10 Homeを搭載し、RAM 4GB/ストレージ64GB構成のOckei Sirius Aであればもう少し安く購入でき、スペック的にも十分なので、Windows 10 Pro搭載にこだわらなければ無印のSirius Aでも十分かもしれません。

使用時の発熱だけはネックですが、全体的に完成度の高い製品となっていました。正直試用していて普通に欲しくなってしまいました。

本当にポケットにも入る!素晴らしい!
やはりこういう小さいPCにはロマンを感じてしまいます。Ockel Computers社に関しては今後よりスペックアップした後継機の開発・発売にも期待しています。

6.関連リンク

Ockei Sirius A(Pro) : Ockel Computers
Ockel Sirius A Pro レビュー - 超小型PCはGPDだけじゃない!オランダからやってきたポケットに入るモバイルWindows PCを試す!(実機レビュー:かのあゆ)

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コメント

  1. 匿名 より:

    こういうのほんとワクワクする

    • wintab より:

      こんにちは。わかる…。最近あんまりワクワクする製品がないですよね。One Mixくらいかなあ。

  2. 匿名 より:

    少し古い記事へのコメント申し訳ありません。
    もし分かれば教えて頂きたいのですが、Sirius AにMicroSDを挿した際、
    本体からどれぐらいメディアが飛び出る格好になるかご存知ですか?