HUAWEIの日本未発売の14インチノートPC「Honor MagicBook」を紹介します。中国の通販サイト各社でも、最近はXiaomiやHUAWEIの製品の取り扱いが増えてきました。しかし、各社とも仕入れの手法が若干イレギュラーなんでしょうか、XiaomiやHUAWEIの製品に関しては「中国から見た海外向け(日本も含む)」ではない仕様の製品が多いと感じます。深センの新興メーカー製品のほうがむしろグローバル仕様になっていて、グローバル企業であるXiaomiやHUAWEIの製品が中国国内仕様、というのも面白い話ですが、中国の通販サイトで購入する場合はXiaomiにせよHUAWEIにせよ、深センメーカーとは逆に、販売製品の仕様をしっかり確認する必要がある、というのは少し皮肉な話です。
1.スペック
Honor MagicBookはスペックが高くコスパも素晴らしい製品ですが、購入にあたり要注意の事項がいくつかあります。というのも、通販サイト各社にある製品ページの説明がまちまちな上、もともとかなりのワイドバリエーションになっているためです。
まずはOS。中国通販で購入できるXiaomiのノートPCのほとんどがそうであるように、Honor MagicBookも多くの場合、中国版のWindows 10が搭載されているものが販売されます。実はこれ要注意でして、ここで言う中国版のWindowsというのは、一般的なWindows 10ではなく、中国語から他の言語に変更できない仕様のOSなんです。なので、日本語の言語パックをインストールして日本語化することができません。Webで調べてみたところ、「クリーンインストール」によってWindows 10をインストールしなおせば日本語化は可能で、プロダクトキーも通るそうです。ただし、作業が面倒なのと、バックアップをしっかりとっておかないとトラブルの原因になりかねない、というのはあります。
一方でグローバル版、というか一般的なWindows 10 Homeがプリインストールされているモデルもあります。8月26日現在だとBanggoodのみがこの辺のところを明らかにしていて、一般的なWindows 10 搭載モデルを「Global Version」と称して中国版モデルと識別ができるように製品ページを作っています。geekbuyingは製品ページに中国版であることを明記していて、Gearbestは一切説明をしていません(おそらく中国版です)。
次にCPUです。AMD Ryzen 5 2500UもしくはIntelのCore i5-8250U/i7-8550が選べます。いずれもメジャーな型番なんで、これは大丈夫でしょう。しかし、この製品には外部GPU「GeForce MX150」搭載モデルの設定もあります。
Ryzen 5 → MX150は搭載されません
Core i5 → MX150搭載モデルと非搭載モデルがあります
Core i7 → MX150が搭載されます
という組み合わせになっていますので、Core i5モデルを選ぶ場合、MX150の搭載/非搭載をしっかり確認してから購入する必要があります。また、RAMは全モデル8GBと共通で、ストレージは基本256GB、Core i7モデルのみ256GBと512GBの設定があります。
OSは要注意ですが、CPU、GPU、RAM、ストレージの構成を見ると、下位モデル(最も低価格なのはRyzen 5/RAM8GB/256GB SSDという構成です)でも十分上級モバイルノートと呼んでいい構成になっています。
ディスプレイも要注意です。基本的に14インチ、IPS液晶でFHD解像度ですが、タッチ対応のものと非対応のものがあります。そして、中国通販会社でのラインナップが一致していないため、ウインタブがよく紹介しているサイトでいえば「Banggood」「geekbuying」「Gearbest」の製品ページを確認しつつ、自分に合った「OSのバージョン」「CPU」「GPUの有無」「ストレージ」「ディスプレイのタッチ対応/非対応」を選ぶことになります。個人的には特にOSのバージョンについては要注意かな、と思います。
入出力ポートはモバイルノートとしては不足しているほうでもなく、標準的と言えますが、SDスロットの装備がないということだけは注意が必要です。
サイズのほう、少し大きめです。というかHUAWEI製ということなので、コンパクトさに期待してしまうのですが、GeForce搭載モデルの設定があるせいでしょうか、重量は1.47 kgと、モバイルノートとしては結構重いほうになります。ただ、ウインタブ的には「1.5 kg以下ならセーフ(深い根拠はありません)」ということにしているので、この製品もセーフです。
2.筐体
スマホにしてもPCにしても、HUAWEI製品はとてもデザイン性に優れていると思います。この製品もベゼル幅が細く(5.2 mm)、美しいデザインです。筐体素材は不明ですが、このような薄型ノートであれば金属(アルミ合金など)製である可能性が高いと思います。
天板と底面です。そういえばスマホ以外の製品に「Honor」という製品ブランドを使うのはこれが初めてかもしれないですね。また、底面には大きめの通気口があります。ただ、この製品は「Dolby Atoms」を採用した4スピーカー搭載なので、ここにスピーカーが搭載されている可能性があります。
この画像を見るとファンは1基のみのようですが、きちんと冷却性能についても言及がされています。外部GPU搭載機ですしね。
キーボードです。日本未発売モデルなので日本語配列はありません。14インチサイズということでテンキーは装備されず、左右にスピーカーが装備されます。なんか音質にはかなり期待ができそうな雰囲気ですよね。
また、キーボードにはバックライトが装備され、画像右上にある電源ボタンは指紋センサーも兼ねています。
左右の側面です。入出力ポートの配置については説明不要かと思いますが、この画像を見ると充電口はUSB Type-Cみたいですね。隣にLEDインジケーターらしきものもありますし。
筐体色はほかに「パープル」と「グレー」があります。ちなみにこの記事に掲載したメインの色は「シルバー」です。ただ、これも通販サイトによって設定があったりなかったり、ということなので、注意が必要です。
3.価格など
HUAWEI Honor MagicBookは中国の通販サイト各社で販売中、もしくはプレオーダー中です。最も低価格なのがRyzen 5/RAM8GB/256GB SSD/非タッチ液晶のモデルで、8月26日現在Banggoodで689.99ドル(78,087円、ただしまだ販売開始されていません)、geekbuyingで699.99ドル(80,207円)となっています。また、「Core i5/GeForce MX150/RAM8GB/256GB SSD/タッチ液晶」だとBanggoodで1,079.99ドル(122,223円)、geekbuyingで1,019.99ドル(116,874円)です。
日本で販売されている同クラスのノートPCよりは安いと思います。しかし、さすがHUAWEI製だけのことはあり、深センメーカー製品のように大きな割安感はありません。
また、記事中にも触れましたが、この製品は特にOSのバージョンに注意が必要です。クリーンインストールが苦にならない場合はいいとして、普通の人ならすぐに日本語化できるOSでないと困りますよね。現状最も安全なのはBanggoodで「Global Version」と明示されている製品です。一方geekbuyingも中国版OSであることを明示しているので、これはこれで評価できます。
個人的にはセールなどでもうワンランクくらい価格が下がったところで買うのが賢いかなあ、という気はします。
4.関連リンク
HUAWEI Honor MagicBook:Banggood
Huawei Honor Magicbook:geekbuying
HUAWEI Honor MagicBook:Gearbest
コメント
ASUSもMagicbookみたいな中国向けブランドでasus adol(a豆)出してるんですが、ベゼルレスでめちゃくちゃコスパ良さそうです…
ぜひ記事にしてみて下さい!
こんにちは。中国の通販サイトに製品ページありました。ちょっと調べてみます。