GMKがミニPC「NucBox5」を発売しました。つい先日「NucBox3」と「NucBox4」の紹介記事を掲載したばかりなのですが…。GMKはほぼ同時期に3つのミニPCニューモデルをリリースしたということになります。
NucBox5は「3」とも「4」とも異なり、「初代NucBox」によく似た超小型PCです。しかし、スペックは最新ですし、初代で感じられたウイークポイントもある程度解消されています。
1.GMK NucBox5 スペック
スペック表
GMK NucBox5 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Celeron N5105 |
GPU | なし |
RAM | 8GB(最大12GB) |
ストレージ | 256GB/512GB SSD (最大1TB) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB 3.2 × 3、HDMI × 2 、LAN(RJ45)、microSDカードリーダー、オーディオジャック、USB Type-C(給電専用) |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 72 × 72 × 44.5 mm |
重量 | 204 g |
バリエーションモデル
・256GB SSD
・512GB SSD
コメント
OSはWindows 11 HomeでLinux/Ubuntuもサポートします。CPUはJasper Lake世代のCeleron N5105です。Passmarkが公表しているベンチマークスコアはこんな感じ。
第11世代のCore i3とGemini Lake世代のCeleron N4120の「おおよそ中間」くらいのイメージですね。ちなみに、第8世代のCore i3-8145Uのスコアが3,833なので、それといい勝負くらいです。ウインタブでもJasper Lake世代のCeleron搭載機のレビューは2回やっていますが、Gemini Lake世代よりは確実に性能が向上していると思います。
RAMは8GBでスロット数は不明です。ただ、製品ページの説明を見る限り1スロットしかないように思われます。最大搭載容量は12GBとなっていますが、単品で12GBというメモリってあるんですかね(たぶん、16GB一枚でもいけるんじゃないかと…)。SSDは256GBと512GBを選べ、最大搭載容量は1TBでスロットは1つだけ、SATAとPCIeの両対応とのことです。RAM/ストレージとも増設はできず、しかし換装は可能です。
通信まわりではWi-Fi6に対応するようになりました(初代NucBoxは非対応)。そして入出力ポートは初代が「USB 3.0 × 2、HDMI、microSDカードリーダー、オーディオジャック」と、ミニPCとしては相当に厳しい構成だったのに対し、NucBox5では「USB 3.2 × 3、HDMI × 2 、LAN(RJ45)、microSDカードリーダー、オーディオジャック」と増えています(いずれも給電専用のUSB Type-Cポートはカウントせず)。NucBox5の構成でも十分とは言えませんが、サイズから見て「かなり頑張りましたね」とは言いたいです。
そのサイズですが、さすがに初代よりは一回り大きくなっています。
NucBox5:72 × 72 × 44.5 mm / 204 g
初代NucBox:62 × 62 × 42 mm / 125 g
みなさんミニPCに対して様々なニーズがあると思うのですが、個人的には依然として「いや、ここまで小さい必要もないんだけどね…」と感じます。
2.GMK NucBox5 筐体
ちょっと見た感じだと初代NucBoxと同じ配色、同じデザインなので、そんなに違っているようには見えません。
こちらが初代NucBoxです。そっくりですよね。
ちょっと見にくいですがポート構成です。画像左側が前面で右側が背面ですね。前面にはUSB Type-Aが2つ、背面にはUSB Type-Aポートが1つ、HDMIが2つ、有線LAN、イヤホンジャック、そして給電専用のUSB Type-Cポートがあります。また、側面(右側面)にmicroSDカードリーダーとセキュリティロックスロット。仮に私が使うとしたら背面のUSB Type-Aポートにハブを繋ぎ、キーボード、マウス、Webカメラあたりを接続すると思います。そうすると前面のUSB Type-Aポートはフリーで使えますしね。
初代NucBoxでも冷却ファンを搭載していましたが、NucBox5もファンを搭載していて、しかも強化されているようなので、普通に使うぶんには発熱による性能低下は心配しなくていいと思います。
ブラケットを使ってモニターの背面に取り付けることもできますが、「ブラケットは同梱されていない」のでご注意ください。
3.GMK NucBox5 価格など
GMK NucBox5はGMK公式ストアで販売中で、1月22日現在の価格は8GB/256GB版が319.99ドル(約36,500円)、8GB/512GB版が399.99ドル(約45,500円)です。
初代NucBoxから一回り大きくなったものの、依然として「超小型PC」と呼んでいいサイズ感で、CPUの性能アップにポート構成の見直しなど、使い勝手も大幅に改善されたと思います。ただ、記事中にも書きましたが、個人的にここまで小さくする必要があるのか?という疑問はあります。「サイズ」にこだわる人向けと言えるかもしれません。GMKはここにきてNucBox3、NucBox4も発売していますので、選択肢が増えた、という点は歓迎できますね。
コメント
SO-DIMMの横幅が6.76cmなので7.2cm幅のケースに入れるのは難しいでしょうから、多分メモリは4GBのメモリチップを基盤に2個直付けで増設はできないのではないかと思います。
もう1枚分のパターンが空いていて最大12GBのモデルも作れなくはないという意味だと思います。
こんにちは、参考になるご意見ありがとうございます。GMKはコンタクトがあるので、メールで確認したいと思います。
今日GMKから送られてきたセール情報のメールには”8GB, Max 16GB, DDR4 LPDDR4x MAX 2933 MHz
”と記載されていました。
相変わらずチェックが緩いのか、わざと間違えているのか判断に苦しむところです。
中国メーカーの製品紹介記事を書く際に、こういうので困ることが多いんですよね。せめて主要スペックでは混乱したくないんですけどw