CHUWIのCoreBoxといえば、CPUにCoreプロセッサーを搭載する、中華製品としては高性能な部類のミニPCです。これまでにウインタブで紹介記事を掲載したのは第5世代のCore i5を搭載する「CoreBox」と第10世代(Ice Lake)のCore i3を搭載する「CoreBox Pro」の2機種ですが、今回ご紹介する「CoreBox X」は第6世代のCore i7を搭載します。
大変申し訳ないのですが、この3機種(無印、Pro、X)の発売順が定かではありません。CHUWIの公式サイトを確認すると「無印、X、Pro」の順に発売されているようですが、ウインタブが「X」の存在を知ったのはつい最近のことです。CPUの世代もバラバラですし、発売順をあまり気にしても仕方ないとは思います。
なお、CHUWI CoreBox Xはウインタブでも実機レビューをしたCoreBox Proと同一筐体と思われますので、筐体構造、筐体品質等についてはCoreBox Proの実機レビュー記事をご参照下さい。ここではCoreBox Proとの相違点を中心にご説明いたします。
CHUWI CoreBox Proの実機レビュー - 第10世代 Ice LakeのCore i3搭載。Thunderbolt 3にも対応し、4Kで最大3画面出力も可能なミニPC
1.概要
CHUWI CoreBox X | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Core i7-6560U |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD (2.5インチHDD増設ベイ搭載) |
光学ドライブ | なし |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2 |
入出力 | RJ45(ギガビットイーサネット) ×2、マイクジャック、イヤホンジャック、USB3.0 ×4、HDMI 、DisplayPort |
サイズ | 173 × 158 × 73 mm |
重量 | 855 g |
CoreBoxシリーズの3機種は、ある意味「とてもバラエティに富んでいる」と思います。
CoreBox X:Core i7-6560U(3,420)
CoreBox Pro:Core i3-1005G1(5,255)
CoreBox:Core i5-5257U(3,018)
※カッコ内はPassmarkが公表しているベンチマークスコア
Core i3とCore i5とCore i7では、Core i7が最も高性能、Core i3が最も低性能、というのが「一応の常識」ではあります。ただし、それは「同じ世代か、ノートブック用かデスクトップ用か、省電力タイプかハイパフォーマンスタイプか」などの要素を揃えた場合、という但し書きがつきます。Core i5のハイパフォーマンス版のほうがCore i7の省電力版よりも高性能だとか、第11世代のCore i5のほうが第7世代のCore i7よりも高性能だとか、そんなケースもあります。
CoreBoxに搭載されているCPUがまさにそれで、Passmarkの公表値を見ると、CoreBox Proが「Core i3なのに最も高性能」ということになります。また、CoreBox(無印)とCoreBox Xの性能差はそれほど大きくもないですね(ただし、Passmarkのスコアだけで完全に性能差を説明できるわけではありません)。これは「CPUの世代」がそれぞれ異なることが主な理由です。
CoreBox Xのスペックに戻ります。RAMは8GB、ストレージは256GB SSDですから、テレワークなどのビジネス用としても学習用としても特に不足を感じない容量と言えます。また、ストレージに関しては2.5インチのSSDもしくはHDDを増設することも可能です。RAMについては増設可能かどうか定かではありません。CoreBox ProのRAMは12GBなので、RAM容量でもProとは差が出ています。
CoreBox Proとの比較だと、通信周りと入出力ポートにも差異が見られます。CoreBox XはCoreBox Proが対応するWi-Fi6には対応しません。
また、入出力ポートでもCoreBox Proが装備するThunderbolt 3(USB Type-C)がありません。Wi-Fi6もThunderboltもお使いのPC環境によっては非常に便利なものなので、この点には注意が必要だと思います。
サイズや外観についてはCoreBox Proとの差はほとんどありません。重量が若干異なりますが、サイズは全くの同寸です。
2.価格など
CHUWI CoreBox XはCHUWI公式ストアやBanggood、日本のAmazonで購入が可能です。日本のAmazonでの1月11日現在の価格は税込み39,500円となっていて、CoreBox Proの税込み40,900円(製品ページにある5,000円OFFクーポンを使用)とあまり価格差がありません。
なので、少なくとも1月11日に「どちらかを買う」ということだと、あえてCoreBox Xを購入する積極的理由はないものと思われます。ただし、CoreBox(無印とX)はBanggoodでも購入ができ、無印は1月11日現在249.99ドル(26,402円、クーポンコードBGJPMN583を使用)になっていたりして、割と頻繁に価格が変化する印象です。個人的には「今買うならBanggoodで無印、もしくはAmazonでPro」だと思いますが、購入するタイミングによってはCoreBox Xがお買い得になる可能性はありますね。
3.関連リンク
CHUWI CoreBox Pro:Amazon
※このページで無印版CoreBoxも購入ができます
CHUWI CoreBox X:Amazon
CHUWI CoreBox X:Banggood
CHUWI CoreBox:Banggood