iiyamaが17.3インチのゲーミングノート「LEVEL-17FG103」を発売しました。これね、もはやノートパソコンって言っていいのかよくわからない製品なんですけど、ノートパソコンとしては紛れもなくハイエンドなスペックになっています。また、同じiiyamaの他ブランド「STYLE」「SENSE」「SOLUTION」からも同種の製品(おそらく製品ブランドが異なるのみで、全く同じもの)が発売されていますが、この記事ではゲーミングブランド「LEVEL」の製品に絞ってご紹介します。
1.スペック
LEVEL-17FG103 | |
OS | Windows 10 Home / Pro |
CPU | Intel Core i7-10700/Core i7-10700K/Core i9-10900K |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX 2080 SUPER(8GB) |
RAM | 16GB / 32GB/64GB |
ストレージ |
500GB/1TB/2TB NVMe SSD(PCIe3.0×4接続) ※M.2 NVMe(PCIe3.0 ×4)スロット3基搭載 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3インチ(1,920 x 1,080)240Hz G-Sync対応 |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 3)、USB 3.2 Type-C、USB 3.2 Type-C、USB 3.1 × 3、HDMI、miniDisplayPort × 2、イヤホンジャック、マイクジャック、SDカードリーダー、LAN(RJ45) |
カメラ | Webカメラ(100万画素) |
バッテリー | 稼働時間 3.9時間 |
サイズ | 398 × 322 × 50.2 mm |
重量 | 4.67 kg |
iiyamaのPCは注文時に構成のカスタマイズが可能で、この製品の場合、主要構成ではOSのバージョン、RAM容量、ストレージ構成をカスタマイズできます。また、CPUも選択可能ですが、ベースモデル(製品の枝番)が変わりますので、厳密にはカスタマイズ項目ではありません。
ベースモデルごとのCPUと標準構成は下記の通りです。
i9K-VWXXI:Core i9-10900K/RAM32GB/500GB SSD×2
i7K-VWXX:Core i7-10700K/RAM16GB/500GB SSD
i7-VWXX:Core i7-10700/RAM16GB/500GB SSD
CPUはすべてデスクトップPC用で、型番末尾に「K」がつくものはオーバークロックにも対応します。また、GPUは全てのモデルでGeForce RTX2080 SUPERを搭載します。RAMは標準で16GBもしくは32GBですが、RAMスロットが4つあり、注文時に選べる最大容量は64GBとなります。ストレージもM.2 NVMe(PCIe3.0 ×4接続)スロットを3基搭載していますので、およそ思いつくだけの容量を搭載することができます。
ここまで見ると、ノートPCとしてはこれ以上望めないくらいのスペックと言えます。また、ディスプレイも17.3インチでFHD解像度、リフレッシュレートは240 Hz、さらにNVIDIAのG-Sync対応です。17.3インチというサイズはノートPCとしては最大ですし、240 Hzのリフレッシュレートというのも「eSports大会」の機材設定に合っています。
通信まわりではもちろんWi-Fi6(ax規格)に対応し、入出力ポートも豊富で、とてもノートPCとは思えないくらいです。
あと、この製品、ACアダプターが2セット付属します。ワット数は開示されていませんが、ゲーミングPCらしく大型のものが2つ…。
で、本当に2つ使って給電します…。まあ、CPUがデスクトップ用で、Core i9だとTDPが125Wに達しますので、こういう設計になってしまうんでしょう。
これを踏まえてサイズを確認してみると、横幅は奇跡的に40センチを切っているものの、厚さは5センチ、重量は4.67 kgと、「重量級なんてもんじゃない」くらいですし、ACアダプターも1個あたり1キロくらいはありそうなので、フルセットだと6キロ以上になるんじゃないでしょうか。
一応たたんで持ち運べます、くらいな感じですね。実質的に据え置き型で外部ディスプレイやキーボードなどを接続して使うんでしょう。で、必要なときに設置場所を容易に変更できたり、LANパーティーに持ち出したりするのに便利ですよ、ということだと思います。
2.筐体
「超大型」と言える製品ですが、ディスプレイのベゼルは細いです。ゲームプレイ時の没入感を高める工夫はしっかりなされていると思います。なので横幅が40センチを切ってるんですね。
天板はiiyama PCらしくシンプルに見えます。しかし、筐体後部のオーバーハング(ヒンジより後ろの部分のせり出し)が目立ち、厚みもかなりあります。
キーボードです。テンキーのついた日本語配列のものが装備されています。また、製品画像を確認したところバックライトは「RGB(カラフルなもの)」ですね。ただし、Per-Key RGB(個々のキーのバックライト色を任意に変更できる)かどうかは不明です。ただ、この製品の場合、日常的には外付けのキーボードを使うことになるのかも知れないですね。
前後面です。背面に映像系(HDMIやminiDP、Thunderbolt 3)ポートや有線LANが装備されています。また、有線LANポートの右にある2つのポートはDC-INです(端子形状は不明ですが、独自の端子形状と思われます)。
左右の側面です。めっちゃ小さく見えますがUSBポートは左右に振り分けられています。SDカードリーダーは左側面(画像上、USBポートの左側)ですね。
底面です。冷却ファンの配置がよくわかります。また、バッテリーは着脱式のようです。それと、右下にあるのはサブウーファーだと思います。この製品はサイズが非常に大きいので、スピーカー音質にも期待ができそうです。
3.価格など
iiyama LEVEL-17FG103はパソコン工房で販売中で、10月7日現在の価格は下記のとおりです。
LEVEL-17FG103-i9K-VWXXI(Core i9):326,980円(359,678円)
LEVEL-17FG103-i7K-VWXX(i7-10700K):306,980円(337,678円)
LEVEL-17FG103-i7-VWXX(i7-10700):299,980円(329,978円)
※カッコ内は税込価格
うーん、ウインタブでいつもご紹介しているノートPCとしては高価ですけど、この製品は「いつもご紹介しているノートPC」じゃないですからねえ…。「あくまでもノートPCであることにこだわる」という人は別として、これならデスクトップPCにしちゃったほうが話が早い、という人も多いんじゃないでしょうか。ニーズのある人は限られるのかな、と思います。
遠征の際にPCを持っていきたい大会ゲーマーとか、PCの設置場所に制約のある上級ゲーマーとかですかね。ビジネス兼用として使うにはオーバースペックだと思いますし、このサイズになるとそんなに使いやすくはないような気もします。個人的にはこういう製品を読者にご紹介できるのが楽しいですけど。
4.関連リンク
LEVEL-17FG103:パソコン工房