こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。HPのプレミアムライン「Spectre」の13.3インチクラムシェルノート「Spectre 13」がリニューアルされました。すいません、いきなりちょっと脱線していいですか?「Spectre」というのは「スペクトル(虹のような光の帯)」と読み、フランス語らしいんですけど、英語(イギリス英語)だと「スペクター(幽霊)」になっちゃうんですよね(そういう名前の暴走族もいましたね)。私ずっと前からこれが気になってまして…。個人的にはスペクターのほうがかっこいいかもしれんと思ってます。HPには「オーメン」もありますしね。
さて、本題に戻ります。私はこの製品の2016年モデルを実機レビューしたことがあります(当時はCPUが第6世代、Skylakeでした)が、とにかく驚異的な薄さとすごい高級感に圧倒された記憶があります。もう1年も前の話ですが、とても印象に残っています。
2017年モデル、どう変わったんでしょう?
1.スペック
Spectre 13はもともとハイエンドなビジネスモバイルノートで、2016年モデルのころから非常にスペックが高かったのですが、2017年モデルでもその流れは継続しています。OSはPro版、CPUは第8世代のCore i5もしくはi7となります。この製品はBTOモデルではないので、注文時に構成のカスタマイズはできず、いずれのCPUを選択するかによって、RAMとストレージの容量が決まります。
スタンダード:Core i5 / 8GB / 256GB
パフォーマンス:Core i7 / 16GB / 512GB
下位グレードの「スタンダード」でウインタブの「上級モバイルノート勝手基準(Core i5/RAM8GB/256GB/FHDディスプレイ)」を満たしてます。さすがはプレミアム…。
ディスプレイはFHD解像度のIPS液晶ですが、2016年モデルからの変更点として「タッチ対応」になりました。外出時、電車の中とか少し窮屈な環境でPC操作をする場合、クラムシェルノートでもタッチパネルだとかなり楽に操作できるんですよね。なので、これは歓迎すべき機能追加だと思います。
ポート類は2016年モデルから変更はなく、「USB Type-C × 3のみ」です。というかですね、この製品はあまりにも薄型なんで、側面にポートを配置できないっぽいんですよね。なので背面にType-Cが3つ並んでいるんですけど、うち2つはThunderbolt 3ですし、「トラベルドック」という多機能ハブも別売りで用意されていますんで、おそらくこの製品にはそれが必須か、と思います。
カメラは画素数的には一般的なノートPCのWebカメラですが、赤外線カメラ、つまりWindows Helloの顔パス(顔認証)に対応します。最近はスマホでも顔認証の製品が出てきますけど、個人的にはWindows Helloの顔認証は絶賛してます。次にPCを購入するときは「顔パス必須」だと思ってるくらい…。なお、顔認証はiPhone Xでもセキュリティ系で物議をかもしているのは知ってます。例えばこれですね。お母さんのiPhone X(顔認証登録済み)を母親似の息子の顔でロック解除しちゃうやつ。
iPhone Xのケースであれば私は個人的に「いや別に大丈夫だろ?」と思ってます。ただ、万全を期すなら同じ生体認証でも指紋認証のほうが安心ですけどね。
あと、サイズです。この製品の場合、サイズも非常に重要な要素になりますよね。2016年モデルと比較してみます。
2017年モデル:308 x 225 x 10.4-12.5 mm / 1.11 kg
2016年モデル:325 × 229 × 10.4-11.2 mm / 1.11 kg
大変残念ですが超薄型が売りのSpectre 13がなんと1.3 mmも厚くなってしまいました。いやこれは冗談。確かにミリ単位で厚くなってしまいましたが、タテ・ヨコ、特に横幅が思い切り小さくなってます。また重量は横ばいですね…。個人的には、というより誰が見ても「1ミリ厚くなって1.7センチ小さくなるんなら小さい方がいいや」ってなると思います。
2.筐体
正面画像です。HPなんで画像は盛って(おかしな加工)ませんw ごらんのように特に両サイドのベゼルが非常に細く(5.3 mm)なっています。
2016年モデルと比較すると顕著な差があります。これが筐体を小さくした要因のひとつと言えるでしょう。
筐体素材は「CNC削り出しアルミニウムとカーボンファイバーを使用」となっており、極めて高い質感があります。というかこれは2016年モデルの頃から感じてまして、天下のHPのプレミアムライン、ということなので質感という点では疑いの余地はないと思います。
この画像は2016年モデルのものです。2017年モデルになって誰もがひと目でわかる変更点は「筐体色」です。2016年モデルは「黒金」カラーのみで、好みがはっきりわかれそうな配色でしたが、2017年モデルは「セラミックホワイト」という、非常にクリーンな筐体色に変更されました。色については人それぞれ好みがあるので、どっちがいいか、ということはありませんが、個人的には2017年モデルの筐体色のほうが万人受けすると思います。
また、この製品は側面に入出力ポートがありません。背面にUSB Type-Cが並んでいます。Type-Cに対応する周辺機器、また多機能ハブの併用が気にならないのであればこれで十分だと思いますが、そこは人それぞれでしょうね。個人的にはこの点だけが少しネックかなと思います。
キーボードの拡大画像は入手できませんでした、配列的にはEnterキーの右側に一列あるタイプで、これも好き好きかな、と思います。ただ、どんな配列でもメインで使っていればすぐに慣れるでしょうけどね。キーボードはもちろんバックライトがつき、キーボード面の上部にはHPお得意のBang & Olufsenのスピーカーシステムがつきます。2016年モデルでこのスピーカーを試用しましたが、モバイルノート用としては抜群の出来だと思います。
3.価格など
HP Spectre 13(2017)は11月下旬の販売開始となっており、HP直販サイトでの価格はCore i5搭載のスタンダードモデルが税込み161,784円、Core i7搭載のパフォーマンスモデルが税込み194,184円です。
この製品はウインタブでもっぱら紹介しているモバイルノートよりは若干お値段は張るものの、2016年モデルを試用した経験で言えば「予算が確保できれば買い」と言っていい内容になっています。記事中に記載しましたが、個人的にはUSBがType-Cのみになってしまう点だけが少し気になるものの、それ以外はめちゃめちゃ完成度が高く、使いやすい製品だと思います。
2017年モデルとなり、筐体色がややアクの強い「黒金」からホワイトに変更になりましたし、ディスプレイもタッチ対応となり、筐体もさらに小さくなりました。まさに正常進化だと思いますし、買って後悔しない製品だと言えるでしょう。