HPの14インチノートPC「HP 14s-cf0000」を紹介します。HPの「HPブランド」はSpectreやENVY、Pavilionなどの製品ブランドの下位に位置する「エントリークラス」となりますが、HPの「エントリー」というは少しばかり基準が高くなっているようで、HPブランドでもCore i7 + GeForceといった構成の製品もあり、決して低性能モデルばかり、というわけでもありません。今回紹介するHP 14sにはCore i5とかCore i7の設定はなく、確かにエントリークラスという感じではあるものの、重量が1.5 kgと軽量で、モバイル利用も視野に入ってくるような良サイズの製品です。
1.スペック
HP 14sには「エントリーモデル」と「ベーシックモデル」の2種類があり、ハードウェア面でのカスタマイズはできず、保守サービスやOfficeソフトの有無のみカスタマイズ可能です。CPUはGemini Lake世代のCeleron N4000と第7世代(Kaby Lake)のCore i3-7020Uです。Gemini Lake世代のCeleronには他にN4100という型番があり、両者には顕著な性能差があります。ウインタブとしては若干高価になるとはいえN4100のほうをおすすめしたいところなのですが、この製品にはその設定がないのでどうしようもないです。ただし、N4000でもOfficeなどのビジネスソフトやWebブラウジングなどでは支障なく使えますけどね。Core i3のほうだとオンラインゲームなどの高負荷なものを除けばおおむね快適に動作すると思います。
RAMは4GBで固定です。一応RAMスロットが2つありますが、メーカーサイトに「本製品のメモリスロットはユーザーがアクセスできるタイプではありません。上記仕様により最大メモリ数は標準搭載のメモリ値としています。」という記載がありますので、DIYでの増設は難しいかもしれません。
ストレージは、これも少し残念なのですが1TB HDDのみとなります。個人利用の場合は頻繁に電源オン/オフを繰り返したり、いろんなソフトウェアをとっかえひっかえ使う、というパターンが少なくないと思うのですが、こういう使い方の場合は(速度面で)SSDとHDDは使用感が違ってくるんですよね。個人的には「CPUをワンランク落としてもSSD」だと思っているので、HDD以外に選択肢がないというのは少し不満です。ただし、大容量のデータ保存をしたいという場合はHDDのほうが安価で大容量を確保できますし、この製品でも1TBという大容量になっているので、使い方によっては悪くないのかもしれません。
ディスプレイは14インチのIPS液晶、FHD解像度なので美しい画面が楽しめると思います。この点は高く評価したいです。また、入出力ポートも比較的数が多いですし、有線LANポートなんかも備えているので、据え置き利用、モバイル利用とも便利に使えると思います。
で、サイズです。タテ・ヨコサイズは13.3インチモバイルノートよりも少し大きめという感じですし、重量1.5 kgというのはウインタブ的には「モバイルOK」です。いつも書いているのですが、ウインタブではモバイル可能な重量を1.5 kgまで、としています(実際はお使いになる人が判断すべきことです)。
2.筐体
HPのHPブランドの製品は基本的に純白の筐体、ブラックのベゼル面になっていて、シンプルで嫌味のないデザインです。個人的には決して安っぽいとは思いませんし、ベーシックで好感の持てるデザインだと思っています。
この製品は14インチで横幅324 mmということもあり、左右のベゼルはかなり細めです。ベゼルの太さって、画面の見やすさにも影響しますが、スッキリした見た目になり、デザインをより美しく見せる効果が大きいですよね。
天板です。こちらもベーシックにホワイト一色です。HPのロゴもおなじみのデザインで、HPファンの人にはプレミアムタイプのロゴよりもむしろこっちのほうが好印象なのでは?なお、筐体素材はおそらくプラスティックだと思います。
パームレストには高級感のあるヘアライン加工が施されています。また、キーボードの拡大画像が入手できなかったのですが、「浮き石型(アイソレーション)」キーボードとなります。キーピッチは約18.7 × 18.4 mm、キーストロークは約1.5 mm、JIS標準準拠89キーで、バックライトの装備はありません。
側面と入出力ポートの配置です。ポートはご覧のように十分な種類と数がついています。右側面にほとんどのポートが集中しているのがちょっと不満かな…。
3.価格など
HP 14s-cf0000はHP Directplusで販売中で、10月14日現在の価格はCeleron搭載のエントリーモデルが54,800円(税込み59,184円)、Core i3搭載のベーシックモデルが74,800円(税込み80,784円)です。両モデルはCPUの型番以外に構成の相違はありません。
うーん、Celeronモデルの価格はかなり魅力ですが、Core i3モデルのほう、もうちょっと頑張ってくれないかなあ、HPさん…。
この製品はよく言えばスタンダードノートとしてもモバイルノートとしても使える良サイズの製品、悪く言えばサイズ感やディスプレイ品質がいい半面RAMやストレージ構成がちょっと気に食わない人もいるであろう中途半端さが感じられる製品ということになります。しかし、比較的ライトな利用方法であれば問題ないと思いますし、HPブランドのシンプルでベーシックな筐体も個人的には好きですね。