こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。日本では法人向けしかなかったOffice365がついに個人向けにも販売されることになりました。販売開始は2014年10月17日です。
1.Office365とは
いまやビジネスを中心に空気みたいにあるのが当たり前になったMicrosoft Officeですが、従来はPCを購入するときにバンドルされている(その分PCの値段は高くなる)か、製品パッケージを購入するかのどちらかの方法で入手し、一度入手すれば永続的に使うことができる、要するに「ソフトを買う」という使い方をしていました。
これに対しOffice365は購入時に数万円を支払うのではなく、月額、年額で利用料を支払い、「支払った期間だけ」使用するタイプのソフトウェアです。クラウドベースで、クライアントソフトのインストールをしておけば常に最新版のOfficeにアップデートされるのでバージョンアップとかを気にする必要はありません。まあ、リース契約みたいなもんですね。
製品版のOfficeにはいろいろとバージョンがあり、最も安いものでOffice Personal(Excel,Word,Outlook、PC2台までインストール可)が約32,000円、最も高いものでOffice Professional(Excel,Word,PowerPoint,Outlook,OneNote,Publisher,Access、PC2台までインストール可)が約64,500円です。これに対し、下の方で詳しく説明しますが、Office365は全てのOffice製品が利用でき、年間利用料が12,744円(2台まで利用可)です。単純に言ってしまえばOffice365を5年使えば製品版のOffice Professionalの価格に近くなります。なんとなく「自分のものにならない」という点でOffice365のほうが損しそうに思えますよね。そのあたりの考え方をこれから説明したいと思います。
2.Office365 soloの概要
ウインタブで海外モデルのタブレットを紹介するとき、ほとんどの製品が「Office365とOneDrive1TBの1年間無料利用権つき」となっていることにお気づきの人も多いでしょう。ごく最近の製品はそれに加えて「Skype60分無料通話」もついています。
最初にオマケの話からで恐縮なのですが、Office365 Soloは海外モデルのタブレットと同じオマケがついてきます。つまりOneDrive1TBとSkype月間60分無料通話(日本国内は固定電話むけ通話のみ)がサブスクリプション(契約期間)内であれば使える、ということです。
1TBのクラウドストレージが必要な人がどれほどいるのかわかりませんが、OneDriveの有料容量は100GBで月間190円、200GBで月間380円であることを理解しておきましょう。ちなみにGoogleDriveの有料プランに1TBというのがあって、月間9.99ドルとなっています。ということで、仮に有料でクラウド・ストレージを使う場合、安く見ても1TBなら1000円以下にはならないと思っていいです。
また、Skypeの無料通話60分ぶん、というのは世界中の国に電話することができ、日本国内のみ固定電話とのみ通話可、という内容なのですが、これはSkypeの料金プランにはないものなので、価値換算ができませんが、日本国内の固定電話向け料金プランで60分89セント/月というのがありましたので、「100円くらいにはなるだろう」と思います。
次に「主役」のOfficeです。インストールというか利用できるのは2台の「端末」です。WindowsでもMacでもタブレットでもiPadでもiPhoneでも構いません。使えるOfficeソフトは製品版でいうProfessionalに含まれるもの、つまり全てのソフトです。また、クラウドで管理しているので、常に最新バージョンを使うことができます。
料金の方ですが、オマケがついて2台まで使える利用権が年間で12,744円(税込み)、月間に換算すると1,062円ですね。
安いの?高いの?ということで言えば、月間1,062円というのはOneDrive1TBの月間利用料として妥当な金額だよ、と斜め上からの回答になります。「OneDriveなんていらねえよ!」という人に対してはまた別の見方になると思いますが、私は家族の動画を保存するクラウド・ストレージを探していたので、ある意味「渡りに船」かなと思ってます。
3.Office Premiumも同時に登場
Office365と同時に「Office Premium」という新製品も登場します。昔はOffice Premiumという名称のパッケージがありましたが、今度のPremiumはちょっと考え方が異なります。Personal,Home&Business,Professionalそれぞれの製品シリーズについて、製品名の末尾に「Premium」がつくんです。例えば「Office Personal Premium」という具合です。
なにがPremiumかというと、上に書いたオマケ、OneDrive1TBとSkypeの60分無料通話がPremiumの正体です。価格の方は不明なのですが、従来のOffice製品版は2ライセンス(2台までインストール可)だったものがPremiumでは1ライセンスのみになっていることから、売価の方は従来製品の半額強になると思います。これはこれで安くていいですよね。
この方によれば、Premiumを購入した人はオマケ部分を2年目以降も使うことができ、その価格は年額で6,264円、月額換算すると522円となります。やっぱオマケはいらない、という人は支払う必要がありません。
PremiumシリーズはPCのプレインストール版なんかに使われそうですね。
4.低価格タブレットのバンドルはOffice365に変更されそう
だれでも気付くとは思いますが、この先年末商戦で発売されるWindowsタブレットにはOffice365 Soloがバンドルされるようになるでしょうね。タブレットバンドル版のOfficeについては従来からMicrosoftが価格を優遇しているんだろうと言われていましたが、当然Office365でもダンピングをしてくると思います。そうなると、本当に日本でも99ドルタブレットというか、1万円そこそこの低価格Windowsタブレットが登場するかもしれません。
ちなみに私はこのOffice365 Soloを大歓迎します。前回の記事でWindows10 テクニカルプレビュー版を使うために「2 in 1買おうかなあ」と書きましたが、Office365 Soloを購入するつもりなので、買うかもしれない2 in 1についてはOfficeのバンドル有無を気にしなくていい、いやバンドルされてないほうがいいということになります。なんならヤフオクでOfficeが抜かれた新古品を買うのもアリですね(Officeを抜いて、Officeだけ転売するのは違法じゃないですけどMicrosoftの規約違反になるので、おすすめしません。でもOfficeが抜かれたPCやタブレットを購入することは違法でも違反でもありません)。それと、動画の保存先をクラウドにしようと思っていて、これがまた100GB以上は余裕でありそうなので、OneDrive1TBというのもそれなりに使うと思います。
これらのことから、私にとってOffice365 Soloの月額換算1,062円というのは十分支払う価値のあるものだと思っています。
5.関連リンク
2014.10.17 Office が生まれ変わります。:Microsoft(日本)