こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。1月20日に開催されたDELLの新製品発表会のレポートはこれが最後です。多少なりともパソコンの知識がある人なら「宇宙最強」イコール「Alienware(エイリアンウェア)」ということは理解していると思います。競合するゲーミングPCを使っている人ですら反論する気が失せるであろう大風呂敷、「わかったわかった、宇宙最強はお前でいいよ、そのかわり俺は世界最強な!」とHPのOMENあたりがいいそうな気もします。とにかく、宇宙最強はAlienwareです。もうスペックとかは関係ないですから。
今回紹介するのは13.3インチサイズの「Alienware 13」です。Alienwareブランドのゲーミングノートには他に15.6インチと17.3インチの製品がありますが、シリーズの最後にリニューアルされたのがこの「13」で、このサイズのゲーミングPCは決して数が多くないので、希少種ということもできます。
1.スペック
OS: Windows 10 Home 64ビット(Pro選択可)
CPU: Intel Core i5-7300HQ / Core i7-7700HQ
GPU: NVIDIA GeForce GTX 1050(2GB)/1050 Ti(4GB)/1060(6GB)
RAM: 8GB / 16GB / 32GB
ストレージ: 180GB /180GB+180GB /256GB/512GB/512GB+256GB/1TB/1TB+1TB SSD
ディスプレイ: 13.3インチTN(1,366 × 768)/IPS(1,920 x 1,080)/ 有機EL(2,560 x 1,440)
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
入出力: USB3.0 × 2、USB3.0 Type-C、USB Type-C(Thunderbolt 3)、HDMI
mini DisplayPort、LAN、オーディオ × 2、DC-IN、Nobleロック
バッテリー: 76 WHr
サイズ: 330 × 269 × 11-24 mm / 2.6 kg
最初にサイズの話から。この製品は13.3インチサイズですが重量が2.6 kgもあります。ただし、これは「平均重量」ということで、最小構成時の重量は2,058 gです。それでも2キロ超えですね。なので、モバイルPCとしての利用は結構な腕力を必要とします。しかし、それでも13.3インチと省スペース性があるのはありがたい、と言っておきましょう。
さて、CPUは最新のKabylake世代のCore i5とi7で、型番末尾が「HQ」となる、ノートPC用のハイスペックモデルが搭載されます。「Inspiron 15 ゲーミング」にもこのCPUが搭載されていますが、一体どのくらいの性能なんでしょうね?ウインタブの実機レビュー経験上、Kabylake世代はSkylake世代よりもベンチマークテストではかなり高いスコアが出ていますので、非常に楽しみです。というか、ゲーミングノートの場合はGPUも重要ですが、CPUについてはこれから高額な買い物をするならKabylakeにしといたほうがいいと思います。
RAMは8GBと16GBがベースモデルに用意されますが、最大で32GBまで増設注文が可能です。またストレージについては非常に選択肢が多く、全てSSDで最大1TB + 1TBのデュアル構成にすることができます。ちなみに標準で180GB搭載のモデルを1TB + 1TB構成に変更するとプラス106,900円(税抜き)です。この追金でミドルスペックくらいのノートPCが買えますね…。さすが宇宙最強!
ディスプレイも選択肢があります。HD解像度のTN液晶からQHD解像度の有機ELまで選べますが、これはベースモデル選択の段階でしか選べません。つまり、カスタマイズ対象ではない、ということです。なお、DELLの新製品発表会では有機ELこそ反応速度が激速なのでおすすめ、ということでした。
ポート類もひと通り足りないものはない、というかどれも高速なものばかりですが、SDスロットはありません。また、スペック表には記載していませんが、
Alienware Graphics Amplifierという、外付けのドッキングステーションが用意されており、これを使うとデスクトップ用のGPUが使えるようになるのですが(当然GPUは自分で用意しなくてはなりません)、その接続用のポートも装備されています。ちなみにこのドッキングステーションの価格は税抜きで29,796円です。しつこいですが、GPUは価格に含まれませんし、GPUを用意しないと意味ありません。
また、DELLの説明によれば、この製品は13.3インチサイズとしては初めての「VR対応機」とのことです。
2.筺体
Alienware 13は直線基調のデザインで、かなり個性的な外観となっています。筺体素材はアルミ合金でデザインだけでなく、実際にかなり頑丈です。
また、デザイン上のアクセントとして、背面がかなり大きくなっていて目立ちます。発表会での説明では「ヒンジフォワード」デザインといい、筺体後部に冷却系のパーツを集中させ、その分筺体を薄型化することに成功、またスピーカーなど音響関連のパーツを前面に配置することが可能になった、とのこと。そして、ヒンジを前に持ってくることにより没入感が高まる効果がある、ということでした。
もちろん、このデザインによってAlienwareがいっそう個性的に見える、というのは間違いありません。
背面から見たところです。この製品は側面と背面に多くのポートを装備しています。画像左からLAN(RJ45)、MiniDisplayPort、HDMI、USB Type-C(Thunderbolt 3)、Alienware Graphics Amplifier接続用ポート、DC-INとなります。
左側面です。画像左から Nobleロック、USB 3.0、オーディオ × 2です。
右側面です。こちらには画像左からUSB 3.0 Type-C、USBがあります。
上に書いたとおり、筺体はサイズの割にかなりの重量があり、アルミ素材と直線的な形状もあり、ずっしりとした「かたまり感」 がありました。また直線基調とはいえ、決してシンプルな造形でもなく、見るからにゲーミングノート、といった風情がありました。
3.価格など
DELL Alienware 13はDELLの公式サイトで販売中で、ベースモデルの価格は下記のとおりです。
スタンダード(i5、GTX1050、RAM8GB、180GB SSD、HD):151,178円
プレミアム(i7、GTX1050Ti、RAM8GB、180GB SSD、HD):167,378円
プラチナ(i7、GTX1050Ti、RAM16GB、256GB SSD、FHD):183,578円
OLED(有機EL)(i7、GTX1060、RAM16GB、512GB SSD、QHD):259,178円
※税込価格
なお、この製品は他のDELL製品と比較してカスタマイズ余地が非常に大きくなっています。RAMとストレージはほぼ自由に変更できますね。逆にディスプレイは変更ができないので、FHD液晶が必要ならプラチナ、有機EL(QHD)液晶ならOLEDモデルを選択する必要があります。
それと、上に書いた「Alienware Graphics Amplifier」を使うと、パフォーマンスが劇的に向上しますが、当然追加金額もかなり大きくなってしまいます。標準構成でも十分な性能だと思うので、とりあえずベースモデルのどれかを選び、必要性を感じたらAlienware Graphics Amplifierを購入する、というのでもいいかな、と思います。
さすが宇宙最強だけあって、単にスペックだけでなく、筺体デザインなどを含め、製品トータルとして独特の世界観を持ってます。当然好き嫌いがはっきりとわかれるでしょうが、好きな人にはたまらない製品だと思いますね。