ASUSが15.6インチスタンダードノート「VivoBook 15 X512JA」を発売します。「X512」という型番の製品には「 X512FA(Intel CPU、2019年4月発表)」「X512DA(AMD CPU、2020年4月発表)」があり、X512JAはIntel CPU搭載なので、X512FAのリニューアル版、ということになるかと思います。もともと15.6インチとしてはコンパクトで軽量な筐体になっていて、「スタンダードノート」と決めつけてしまうにはもったいない感じの軽快な製品ですが、リニューアルによって一段と「良スペック」のモデルが追加され、購入しやすくなりました。
1.スペック
OSはWindows 10 Homeで、Core i3モデルのみ「Sモード」となります。Sモードはアプリのインストールに制約があり、Windowsストア(Microsoftストア)にあるアプリしかインストールができません。お子さん用とか法人の業務用などの場合はSモードであることによって有害なアプリのインストールをブロックできますので、これはこれで意義のあるモードですが、個人利用の場合はなにかと不便です。しかし、Sモードは無料で簡単に解除できます(解除すると、普通のWindows 10 Homeと同じになります)ので、特に困るということもありません。また、Core i3モデル以外はSモードではありません。
その「Core i3モデル」ですが、従来の512FAにあったものからかなり魅力を増しています。この製品のラインナップは、
Core i3/RAM8GB/256GB SSD/Officeなし
Core i3/RAM8GB/256GB SSD/Officeあり
Core i5/RAM8GB/512GB SSD/Officeあり
Core i7/RAM16GB/512GB SSD/Officeあり
なのですが、従来のCore i3モデルだと「RAM4GB/128GB SSD」という構成だったので、新しいCore i3モデルは格段に実用性が増したと思います。ウインタブは「Core i3擁護派」なので、この改訂が一番うれしいですね。また、CPUの世代も当然のように新しくなり、第10世代(Ice Lake)となりました。中でもCore i7-1065G7は内蔵GPUがIntel Iris Plusとなりますので、グラフィック性能の向上にも期待できます。
ディスプレイは15.6インチのFHD(1,920 × 1,080)解像度ですが、IPSなのかTNなのかという記載はありません。通信まわりではWi-Fi6(ax規格)の採用はありませんでした。
入出力ポートはUSBポートが合計で4つ、HDMIとmicroSDカードリーダーがありますので、15.6インチノートとしては標準的くらいかと思います。できれば有線LANポートが欲しかったですけどね。個人利用の場合、ポート不足を感じる場面は少ないでしょう。
サイズは従来モデルのX512FA、X512DAと同じです(厳密には0.1 mm違うところもありますが、まあ無視していいでしょう)。X512シリーズはサイズ感とデザインが非常に素晴らしく、重量も1.7 kgと軽量なんです。冒頭に「軽快」と書いたのはこのためです。
2.筐体
左右のベゼル幅は5.7 mmと細く、とてもスタイリッシュに見えます。
天板です。従来モデルのX512FAは選択できる筐体カラーが多かったのですが、6月1日現在だと、X512JAの筐体色はトランスペアレントシルバーのみ、となっています。筐体素材は不明ですが、おそらくアルミ製だと思います。
ASUSのノートPCではすっかりおなじみとなったエルゴリフトヒンジ構造です。ヒンジを開口すると天板の後部が底面に潜り込み、筐体後部がせり上がってキーボード面に適度な角度がつきます。この結果、キーボードは打鍵しやすくなり、底面に空洞ができますので冷却効果や音響効果も高まる、とされています。最近は他社製品でもこの構造を取り入れているものが増えていて、もうすぐ「業界標準」になるのかもしれません。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「102キー日本語キーボード」となります。この製品のキーボード配列と非常によく似た「VivoBook S15 S531FA」という製品をレビューしたことがありますが、アルファベットキーのサイズやキーピッチは十分なもので打鍵感も良かったものの、テンキー部分に関してはキーサイズが小さく、配列もやや特殊なため、テンキーを常用している人は慣れが必要だろう、と評価しました。
側面と入出力ポートの配置です。右側面に多くのポートが配置されていますが、抜き挿しの頻度が最も高いと思われるUSB Type-Aポートが左右に振り分けられていますので、使い勝手は悪くないでしょう。
3.価格など
ASUS VivoBook 15 X512JAは6月5日の発売予定で、ASUS Storeではすでに予約販売がスタートしています。6月1日現在の価格は下記のとおりです。
Core i3/RAM8GB/256GB SSD/Officeなし:63,455円(69,800円)
Core i3/RAM8GB/256GB SSD/Officeあり:81,637円(89,800円)
Core i5/RAM8GB/512GB SSD/Officeあり:90,728円(99,800円)
Core i7/RAM16GB/512GB SSD/Officeあり:122,546円:(134,800円)
※OfficeはOffice Home & Business 2019(PowerPointつきです)
※Core i5モデルはASUS Store限定販売
記事中にも記載したとおり、ウインタブとしては、最新のCore i3であれば一般的なビジネスユース、ホームユースに十分な実力があると考えていますので、やはりCore i3モデルがおすすめですね。また、実はCore i3モデルはもちろん、各バリエーションモデルとも従来モデルよりも価格設定が低く抑えられています。それと、ウインタブ読者であれば「あれ?Core i5モデルの価格が相対的に…」って思うんじゃないでしょうか?
Office付属モデルが主体のバリエーション構成というのは賛否があるとは思います。しかし、OfficeつきPCの価格としてはかなり安いですよ、これ。また、この製品は筐体のデザインがよく、しかも軽量なので、他社のスタンダードノートとは一味違っています。以前のASUS Storeって、価格が少し割高な印象があったんですが、現在は他社の直販サイトと遜色なく安いと感じます。
4.関連リンク(ASUS Store)
ASUS VivoBook 15 X512JA (X512JA-EJ092TS)(Core i7)
ASUS VivoBook 15 X512JA (X512JA-EJ062TS)(Core i5)
ASUS VivoBook 15 X512JA (X512JA-EJ100TS)(Core i3/Office)
ASUS VivoBook 15 X512JA (X512JA-EJ100T)(Core i3/Officeなし)
コメント
CPUは同じモバイルのCore-i5でも末尾にYUGHとかあるとスペック全然違うから本当にややこしい
こんにちは、そのとおりですね。特にYとUの性能差はかなり縮小していると思いますし、「Gってどうなの?」とかは私も思います。