ASUSが11月24日に発表した「有機ELディスプレイ搭載PC」のうち、今回は13.3インチのデタッチャブル2 in 1「Vivobook 13 Slate OLED」をご紹介します。キーボードが分離する(タブレット部分が本体の)タイプながら、高品質な有機ELディスプレイを搭載する、従来のWindows PCでは見られなかった斬新な製品です。
なお、ウインタブでは有機EL搭載PCのうち、16インチのハイエンドノート「Vivobook Pro 16X」の実機レビューをしていますので、こちらもあわせてご覧ください。
ASUS Vivobook Pro 16X OLEDの実機レビュー - 4K有機ELディスプレイは「圧巻の美しさ」。クリエイターだけでなく、全てのPCユーザーにおすすめできる高性能16インチノート
目次
1.Vivobook 13 Slate OLED スペック
スペック表
Vivobook 13 Slate OLED T3300KA | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Pentium Silver N6000 |
外部GPU | なし |
RAM | 4GB/8GB |
ストレージ | 128GB eMMC/256GB SSD(PCIe 3.0 x2接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチOLED(1,920 × 1,080)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB 3.2 Gen2 Type-C × 2、オーディオジャック、microSDカードリーダー |
カメラ | イン491万画素/アウト1,258万画素 |
バッテリー | タブレット:約12.9-13.6時間 キーボード込み:約10.3-11.0時間 |
サイズ | タブレット:309.9×190×8.25mm キーボード&カバー込:310×198×17.55mm |
重量 | タブレット:785g キーボード&カバー込:1,385g |
バリエーションモデル
・Windows 11(Sモード)/RAM4GB/128GB eMMC
・Windows 11/RAM8GB/256GB SSD
※Windows 11 Sモードは無料で解除できます
コメント
OSはWindows 11 Home、CPUはCoreプロセッサーではなく、Jasper LakeのPentium Silver N6000です。このCPUはPassmarkスコアが3,176で、Core i3-1115G4(スコア6,365)には及びませんが、第8世代のCore i3-8145(スコア3,829)に近いくらいの実力がありますので、Officeソフトを使っての資料作成とか動画視聴などは問題なくこなせると思います。動画編集や高度な画像加工だと少し厳しいかもしれませんけどね。
Vivobook 13 Slate OLEDは2つのバリエーションモデルがあり、RAMとストレージ容量が異なります。ウインタブとしては上位構成のRAM8GB/256GB SSDを強くおすすめします。ストレージに関しては128GB eMMCでも悪くないとは思いますが、これから「10万円コース」のPCを購入するなら容量不足の挙動になる可能性があるRAM4GBはやめておいたほうがいいでしょう。
ディスプレイは13.3インチのFHD解像度、有機ELパネルを使用し、タッチ対応もします。このディスプレイ、解像度こそウインタブで実機レビューしたVivobook Pro 16X OLEDよりも劣りますが、品質は非常に高いです。
・100% DCI-P3
・133% sRGB
・PANTONE認証取得
・VESA認証 Display HDR
・最大輝度550nit
・コントラスト比1,000,000:1
・テュフ・ラインランド認証取得のブルーライトカット機能
・応答速度 0.2ms
と、Vivobook Pro 16Xよりも輝度が若干低いくらいで発色性能は抜群であると理解していいでしょう(私はVivobook Pro 16Xのレビューでディスプレイ品質に感動しました)。また、4,096段階の筆圧に対応する「ASUS Pen 2.0」を使用可能です(ペンは別売り、近日発売予定です)。
通信周りではもちろんWi-Fi6に対応、入出力ポートは数が少なめなものの、2つのUSB Type-CポートはいずれもGen2(データ伝送速度最大10Gbps)と高規格です。
サイズはタブレットが本体の製品としては小さめになっていると思います。特にタブレット本体の重量785 gというのは、13.3インチというディスプレイサイズを考慮すれば非常に軽いと思います。ただし、後述しますが、この製品は外付けパーツが2つ(キーボードカバーとスタンドカバー)あるので、ノートPC形態にしたときの重量は少し重いですね。
2.Vivobook 13 Slate OLED 筐体
タブレットが本体で、Microsoft Surfaceのように薄型のキーボードを接続して使うデタッチャブル2 in 1です。
ただし、Surfaceシリーズと異なるのがキックスタンドの仕様で、Surfaceシリーズではタブレット本体にキックスタンドを内蔵していますが、Vivobook 13 Slate OLEDでは背面に「外付けのスタンドカバー」を取り付けます。筐体保護、という点ではこの構造のほうがより安心だと思いますが、重量面では少し不利ですね。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は84キー日本語配列となります。キーピッチ等は不明ですが、本体が13.3インチサイズなので、おそらく19 mm弱くらいは確保されていると思います。また、タッチパッドが大型になっていて、もちろんジェスチャ対応もします。
カバーを付けたところです。左側がキーボード面(の底面)、右側がキックスタンド側ですね。Vivobookシリーズらしく、少しポップなデザインになっています。
それと、この製品は4スピーカーを搭載しています(この画像は「イメージ画像」です)。デュアルチャンネルのスマートアンプを搭載し、「全ての周波数において最大3.5倍の音量増」を実現、さらにドルビーアトモスにも対応していますので、音質にはかなり期待ができそうです。
3.Vivobook 13 Slate OLED 価格など
ASUS Vivobook 13 Slate OLEDはASUS Storeで販売されます。RAM4GB/128GBeMMC版は11月25日発売で価格は税込み94,800円、RAM8GB/256GB SSD版は12月上旬発売で価格は税込み98,820円(セール価格)です。この価格にはキーボードカバーとスタンドカバーを含み、Office互換ソフトのWPS Office 2も付属します(ペンは付属しません)。また、ASUS Storeの「30日間返品保証キャンペーン」の対象になっていますので、品質が気に入らなければ(大切に使う前提ですが)購入後に返品することも可能です。
日本市場の場合、「CPUがPentium」という点に引っかかりを感じる人もいるでしょうね。30日間はテストできますので、ディスプレイ品質やCPU性能を試してみては?
4.関連リンク
「ノートPCも有機EL」の時代へ。:ASUS Store
ASUS Vivobook 13 Slate OLED T3300KA (4GB/128GB):ASUS Store
ASUS Vivobook 13 Slate OLED T3300KA (8GB/256GB):ASUS Store