こんにちは、かのあゆです。8月20日にソニーモバイルがSIMスマートフォン「Xperia 10 III Lite」を発表しました。今年5月に国内ではドコモ、au向けに投入されたXperia 10 IIIをベースにした端末で、立ち位置としては2020年に発売したXperia 8 Liteの後継モデルに相当します。
ベースモデルになっているXperia 10 IIIと比較すると一部機能が削除されていますが、Xperiaシリーズとしては初となるeSIMに対応した点が大きな特徴となります。また、比較的購入しやすい価格に抑えられています。
1.Xperia 10 III Lite スペック
スペック表
Xperia 10 III Lite | |
OS | Android 11 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 690 5G |
RAM | 6GB |
ストレージ | 64GB |
ディスプレイ | 6.0インチ(2,400 x 1,080) |
LTEバンド |
5G:n77/78 LTE:B1/3/4/12/18/19/38/41 |
SIM | nanoSIM + eSIM |
ネットワーク | IEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | イン8MP/アウト8MP + 12MP + 8MP |
バッテリー | 4,500 mAh |
サイズ | 154 x 68 x 8.3 mm |
重量 | 169 g |
コメント
プリインストールされているOSはAndroid 11です。Xperia 8 Liteではオーディオ補正機能の「DSEE HX」が省かれているという差がありましたが、Xperia 10 III LiteではベースモデルとなるXperia 10 IIIと同じく強化された「DSEE HX Ultimate」が利用可能です。その代わりプリインストールアプリに「FMラジオ」が含まれていませんが、この点に関してはインターネットラジオアプリ「Radiko」で代用可能です。
CPUは5GネットワークをサポートするQualcomm Snapdragon 690を搭載します。Xperia 10 IIIの前モデルであるXperia 10 IIと比較すると性能は大幅に向上しており、Snapdragon 600番台のCPUながらAntutuベンチマークのスコアは約35万点を計測します。GPUの性能は4年前のハイエンドCPUであるSnapdragon 835と同程度となるため、ゲームタイトルによってはグラフィック設定を調整しないといけませんが、ほとんどのタイトルがストレスなくプレイできると思います。
RAMは6GB、内蔵ストレージは64GBという構成で、キャリアモデルとして販売されているXperia 10 IIIと比較すると内蔵ストレージの容量が半分に減っています(Xperia 10 IIIの内蔵ストレージ容量は128GB)。MicroSDカードによるストレージ拡張もサポートしていますが、大容量データを取り扱うゲームをプレイする際は若干窮屈に感じることもあるかもしれません。
ディスプレイは6,0インチサイズで、解像度はFHD+(2,520 x 1,080)です。Xperia 10 IIの仕様を継承しており、上位モデルとなるXperia 1 IIIと同じく21:9縦横比の「シネマワイドディスプレイ」を採用しています。HDRにも対応しているため、Netflixなどで配信されているタイトルもより美しい画質で楽しむことが可能です。また強化ガラスはコーニング社の「ゴリラガラス6」に変更されています。
カメラはイン8MP、アウト8MP(超広角) + 12MP(広角) + 8MP(望遠)という構成です。ミッドレンジモデルとなるためXperia 1シリーズやXperia 5シリーズに搭載されている本格的なカメラアプリ「Photography Pro」や業務用ビデオカメラと同じUIを採用したビデオアプリ「Cinema Pro」は搭載されていませんが、「プレミアムおまかせオート」により誰でも簡単に綺麗な写真を撮影可能です。
ワイヤレスネットワークは802.11a/b/g/n/acとBluetooth 5.1に対応しています。国内向けXperiaとしては初となるeSIMをサポートしており、物理SIM(nanoSIM)と組み合わせて使用可能ですが、通信バンドは少なめで、特にソフトバンク回線で利用する場合B8が欠けているため快適に利用するのは厳しいかもしれません。楽天モバイル回線に関しては正式に取り扱っていることもあり、快適に利用可能です。
バッテリー容量は4,500 mAhで、USB PDによる急速充電をサポートします。近年のXperiaではおなじみとなった「いたわり充電」に対応しているため、長期的に使用してもバッテリーの劣化がしづらくなっています。
2.Xperia 10 III Lite 筐体
筐体デザインはXperia 10 IIのものをそのまま継承しています。ノッチベゼルを採用していない昔ながらのデザインですが、横に長いディスプレイは一目で「Xperia」とわかるものになっています。
背面デザインもXperia 10 IIのものを継承しています。ミッドレンジモデルでありながら上位モデルと同じ筐体デザインを採用しており、なかなかスタイリッシュです。筐体色は投入されるキャリアによって異なりますが「ブラック」「ホワイト」「ブルー」「ピンク」の4色が用意されています。全色投入されるのは楽天モバイルのみで、それ以外はブラックとホワイトのみの展開です。
3.Xperia 10 III Lite 価格など
Xperia 10 IIIは楽天モバイル、IIJ mio、mineo、goo Simseller、NURO Mobileで取り扱いがあり、価格は46,800円(税込、楽天モバイルの場合)です。ベースモデルとなるXperia 10 IIIはドコモ、au、ワイモバイル向けに5万円前半で販売されていますが、それよりも購入しやすい価格帯に設定されています。
Xperia 8 Liteは音声補正機能のDSEE HXが削除されてしまっていた点が残念でしたが、今回のXperia 10 IIIはより強化されたDSEE HX Ultimateがしっかり搭載されており、オーディオプレイヤーとしても大活躍してくれると思います。ソフトバンク回線で使うには不向きである点や、ベースモデルからストレージが半分減らされている点は残念ではあるものの、最新のXperiaを安価に手に入れたい方には魅力的な端末に仕上がっているのではないでしょうか。