UMIDIGIのタフネススマホ「BISON X10S/X10G」が発売されました。この製品については以前ライターのかのあゆさんに紹介記事を書いてもらっていますが、その時点では詳細なスペックが判明しておらず、エントリークラスの製品である、ということと、「100ドル以下で買えるらしい」という情報がありました。その後詳細スペックも判明し、ワールドプレミア(セール)に日程もわかりましたので、あらためてご紹介します。
少し前まで、UMIDIGIはS3 Proなど「フラッグシップ・キラー」と称する、コスパの高いミッドレンジ(ミッドハイ)機をリリースしていましたが、ここ最近はエントリー寄りの製品が増えています。XiaomiやOPPOなどの大手メーカーがミッドレンジクラスを強化している影響なのかもしれませんね(本当のところはわかりません)。
1.BISON X10S / X10G スペック
スペック表
BISON X10S / X10G | |
OS | Android 11 |
CPU | UNISOC T310 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 32GB(NFCモデルは64GB) |
ディスプレイ | 6.53インチ(1,600 x 720) |
LTEバンド | FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17 18/19/20/25/26/28A/28B/B66 TDD:B34/38/39/40/41 |
SIM | nanoSIM x 2(SIM2はmicroSDと排他) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、microSDカードリーダー、イヤホンジャック |
カメラ | イン8MP/アウト16MP+8MP+5MP |
バッテリー | 6,150 mAh |
サイズ | X10S:172.07 x 83.82 x 12.9 mm X10G:172.07 x 83.82 x 13.1 mm |
重量 | 225 g |
バリエーションモデル
・X10S:4GB/32GB
・X10G:4GB/32GB
・X10S NFC:4GB/64GB
・X10G NFC:4GB/64GB
※左からRAM/ストレージ
コメント
バリエーションモデルのところに記載したとおり、今回のニューモデルは全部で4つ。外観の違いで「X10S」と「X10G」という名称になり、さらにそれぞれNFC搭載・非搭載モデルが設定されています。基本スペックは全て同じですが、NFC搭載モデルはストレージ容量が64GBになっています。
OSはAndroid 11で「Stock Android 11」と説明されていますので、UIなどのカスタマイズがない「素のAndroid」と考えていいでしょう。ただし、タフネススマホらしくコンパスや傾斜計など「ツールキット」と呼ばれる独自アプリはプリインストールされています。
CPUのUNISOC T310ですが、Webで情報を収集したところ、Antutuスコアにばらつきがありました。低いものは10万点程度、高いものは15万点程度になっていて、おそらく10万点というのはAntutu Ver.7、15万点というのはVer.9のスコアだと思います。数値的には「エントリークラスの上のほう~ミッドレンジクラスの下のほう」くらいでしょうか。この製品はセール価格が最低で100ドルを切りますので、それを考慮すると悪くないCPUが搭載されていると思います。
RAMは全モデル4GB、ストレージは上にご説明したとおりNFCなしモデルが32GB、NFCモデルが64GBとなります。2021年12月現在、32GBというのはちょっと不足感がありますね。ただ、microSDカードも使えますので、動画や画像データ等をmicroSDカードに保存するようにすれば、それなりに使えるとは思います。
ディスプレイは6.53インチのHD+解像度で、水滴型ノッチが採用されています。価格帯からみて妥当な仕様だと言えるでしょう。
通信バンドですが、5G非対応で、LTEに関しては「グローバル仕様」です。技適が取得されているかは不明ですが、日本の主要バンドもしっかりカバーされています。
カメラはイン側8MP、アウト側は16MP(プライマリ)+ 8MP(超広角)+ 5MP(マクロ)という構成で、48MPとか64MPといった高画素数ではありませんが、100ドルクラスの製品としてはかなり充実した構成になっていると思います。
バッテリーは6,150 mAhと大型で、上位モデル(でいいと思います)のBISON X10シリーズと同じです。
サイズはX10SとX10Gでわずかに厚さが異なりますが、4モデルともほぼ同じと言っていいでしょう。また、重量についてはUMIDIGI公式サイトには記載がなく、AliExpress内のUMIDIGI Official Storeに記載がありました。一般的なスマホと比較すると厚みがあり、重くもありますが、タフネススマホとしては比較的薄型で軽量に仕上がっていると思います。
2.BISON X10S / X10G 筐体
左がX10S、右がX10Gで、どちらもNFCモデルの画像です。NFC非搭載モデルもNFCのマーク(扇形のもの)がないだけで、同じデザインです。X10Sのほうは背面がファイバーグラス、X10Gはよりタフネススマホっぽくラバー張りになっています。また、どちらもエッジ部分にはラバークッションが取り付けられています。背面処理の違いで筐体の厚みが0.2 mmほど異なるんですね。
なお、筐体色ですが、この記事執筆時点ではX10Sが「Storm Gray」、X10Gが「Hack Black」のみとなっています。後日カラーバリエーションが増えるかもしれません。
前面は水滴型ノッチが使われています。タフネススマホということで、ベゼル幅はやや太めですが、これは仕方のないところでしょう。なお、この製品はIP68/IP69Kの防水・防塵性能、およびMIL規格(MIL-STD-810G)の耐久性を備えています。
各部名称です。上がX10S、下がBISON X10Gなのですが、背面デザインを除き基本的にどちらも同じです。側面にはユーザーが任意の操作を割り当てられるカスタマイズボタンが2つついています。
3.BISON X10S / X10G 価格など
UMIDIGI BISON X10S/X10GはAliExpress内のUMIDIGI Official Storeで販売中で、12月20日午後5時(日本時間)からワールドプレミアが開催される予定です。ワールドプレミアでの価格はX10S/X10Gが99.99ドル(約11,750円)、X10S NFC/X10G NFCが119.99ドル(約14,100円)とのことです。
以前、他の記事でも書かせていただきましたが、スマホマニアの人のコレクションとしてではなく、スマホ1台持ちの人がサブ機の購入を考える場合、メイン機とは性格が異なるものを選ぶといいのではないか、と思います。メイン機に高価なハイスペック機をお使いの人も少なくないと思われますが、メイン機だとちょっと使いにくい(使いたくない)ような場面(まあ海や山などになるんでしょうけど)で使えるサブ機を、ということだと、この製品のようなエントリークラスのタフネススマホはとても魅力的なんじゃないでしょうか。
4.関連リンク
BISON X10S/X10G:UMIDIGI Official Store(AliExpress)
BISON X10S NFC/X10G NFC:UMIDIGI Official Store(AliExpress)