中国メーカーのUMIDIGIがアウトドアスマホ「BISON GT」を発表しました。この製品は販売中の6.3インチミッドレンジモデル「BISON」の上位モデルという位置づけで、IP68/IP69Kの防水・防塵性能にMIL-STD-810G(米国国防総省物資調達基準)準拠の堅牢性を備えつつ、ミッドハイクラスのシステムスペックとなっています。
1.スペック
UMIDIGI BISON | |
OS | Android 10 |
CPU | MediaTek Helio G95 |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 6.67インチ(2,400 x 1,080) |
LTEバンド |
B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19 20/25/26/28A/28B/66/71 |
SIM | Nano SIM × 2 |
ネットワーク | 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、オーディオジャック |
カメラ | イン32MP/アウト64MP+16MP+5MP+5MP |
バッテリー | 5,150 mAh |
サイズ | 170.3 × 82.5 × 12.8 mm |
重量 | 283 g |
ポイント
●CPUのHelio G95はAntutu30万点(UMIDIGI公表値)
●6.67インチと、BISONよりも大型化
●アウト側64MPを含むクアッドカメラ
●アウトドアスマホとしては抑えたデザイン
コメント
UMIDIGIはいち早く最新バージョンのAndroidを搭載したモデルを発売することが多いですが、BISON GTはAndroid 10にとどまります。また、5Gスマホでもありません。
CPU/RAM/ストレージは「ミッドハイレンジ」と呼ぶのにふさわしい構成になっていて、Antutuスコアは30万点とのこと。Snapdragon 855や865が飛び抜けて高い性能になっているので、最近だとAntutu30万点と言っても「大したことない」と思いがちですが、重量級のゲームも含め、このくらいのスコアが出るのなら実用面で不満を感じることはほとんどないでしょう。
ディスプレイは6.67インチと、従来モデルのBISON(6.3インチ)よりも大型化しました。また、BISONが水滴型ノッチを採用していたのに対し、BISON GTではパンチホール型となっています。
通信バンドは「グローバル」ですね。日本の通信バンドにもしっかり対応しています。技適取得有無は不明ですが、近年UMIDIGI製品は技適を取得しているものも少なくありませんので、この製品についても技適を取得する可能性はあります。
カメラはイン側32MP、アウト側は64MPを含むクアッドレンズです。アウトドアスマホですが、カメラの画素数だけみればハイスペック機に匹敵する構成と言えます。
2.筐体
筐体デザインはBISONを踏襲したものと言えます。いかにもアウトドアスマホ、という感じのゴツいデザインではなく、落ち着いた中にもアウトドアっぽさを感じられるものと言えます。
上に書いたとおり、前面はパンチホール型カメラが採用され、アウトドアスマホとしては上下左右のベゼルが非常に細くなっています。一方で、筐体の四隅が盛り上がっていて、しっかり補強されていることもわかります。
こちらが従来モデルのBISONの画像です。背面デザインや筐体のアクセントカラーがほぼ同じで、パッと見たくらいでは違いがわかりません。
BISON GTには2つの「カスタマイズボタン」が装備されています。このボタンはBISONからあったもので、ユーザーが任意の操作を割り当てることができます。なお、ボタン2はSOSボタン(おそらく緊急時にあらかじめ登録したメールアドレスにメールを発信する機能、もしくは緊急通報電話機能と思われます)、もしくはPTTボタン(Push To Talkの略。トランシーバーのようにボタンを押したまま通話する機能。日本では使えません)に限定されるようです。
指紋センサーも側面に配置されています。
各部名称です。ここも基本的にはBISONと同じですね。前面と背面のカメラ(レンズ)のレイアウトが異なるくらいでしょうか。また、BISONには「液冷システム」が搭載されていましたが、BISON GTでも液冷システムが踏襲されます。
3.価格など
UMIDIGI BISON GTはAliexpress内のUMIDIGI Official Storeに製品ページがあり、3月16日現在の価格は357.13ドル(39,682円)と表示されていますが、3月22日に「ワールドプレミアセール」が開催され、239.99ドル(約26,700円)で購入ができます。
非アウトドアスマホとしてもミッドハイクラスと言っていいスペックになっていて、さらにIP68/69KやMIL-STD-810Gの耐久性能も備えていますので、それらを考慮すると239.99ドルというのは魅力的な価格設定だと思います。日本向けでもアウトドアスマホはありますが、まだ数が少なく、このジャンルに関しては中華が強い、という印象がありますね。
4.関連リンク
UMIDIGI BISON GT:UMIDIGI公式サイト
UMIDIGI BISON GT:UMIDIGI Official Store(Aliexpress)