Lenovo傘下のMotorolaが「ThinkPhone by Motolora」を発表しました。レノボの「Thnkブランド」では以前WindowsタブレットやAndroidタブレットが販売されていたことがありますが、スマートフォンはこの製品が初となります。
ThinkPadの30周年を記念して登場した端末で、ThinkPadファンにはたまらない製品に仕上がっています。
目次
1.ThinkPhone by Motorola スペック
スペック表
ThinkPhone by Motorola | |
OS | Android 13 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1 |
RAM | 8GB/12GB |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB |
ディスプレイ | 6.6インチpOLED(2,400 x 1,080)144Hz |
LTEバンド | 対応バンド未公開(2023年1月7日現在) |
SIM | nanoSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB Type-C |
カメラ | イン32MP/アウト50MP + 13MP + 深度センサー |
バッテリー | 5,000 mAh |
サイズ | 158.76 x 74.38 x 8.26 mm |
重量 | 189 g |
コメント
OSはAndroid 13です。Thinkブランドの製品ですが、プレス画像を見る限りUIは日本国内でも展開しているMotorola端末に準じたものになっているようです。ただし、セキュリティ機能が強化されており、OSとは別に動作するセキュリティプロセッサ「Moto KeySafe」やAIベースのセキュリティソフト「Moto Threat Defense」が組み込まれています。個人利用時はもちろんのこと、企業で導入する端末としても安心して使えそうです。またMicrosoftと協賛しており、TeamsやMicrosoft 365(旧Office Mobile)、Outlookもプリインストールされます。
ThinkPadと連携する「Think 2 Think」という機能も用意されており、ファイルをドラック・アンド・ドロップで直接やりとりできるほか、クリップボードの共有、ThinkPad上でAndroidアプリが利用できるストリーミング機能などが利用可能です。また、ThinkPhoneのカメラを「極めて画質の良いWebカメラ」として使うこともできます。この「ThinkPhoneとThinkPad 間のシームレスなデバイス統合」が(筐体デザイン面だけでなく)機能面での最大のセールスポイントとなります。
CPUはSnapdragon 8+ Gen 1です。Snapdragon 8 Gen 2が登場しているものの、Androidスマートフォン向けCPUとしては現在でも高い性能を有しています。Snapdragon 6/7シリーズなどのミッドレンジ向けCPUではなく、8シリーズを採用しているあたり性能も妥協しないThinkブランドらしいかな…と感じられます。RAMは8/12GB、内蔵ストレージは128/256/512GBで、ストレージ拡張はサポートしていません。
ディスプレイは6.6インチサイズで、解像度はFHD+(2,400 × 1,080)です。強化ガラスはコーニング社のゴリラガラス・ヴィクタスを採用しているほか、リフレッシュレートはゲーミングスマートフォン並みの144Hzと高速です。
カメラはイン32MP、アウト50MP(メイン) + 13MP + 深度測定レンズという構成です。カメラのチューニング自体はほかのMotorola製スマートフォンに準じたものになると思われ、画質は期待できそうです。
バッテリー容量は5,000 mAhで、68W出力のTurboPower急速充電のほか、15W出力のワイヤレス充電をサポートします。
2.ThinkPhone by Motorola筐体
前面はパンチホールノッチを採用しています。Motorolaブランド端末ということで、日本国内でも販売されているmoto edge 30 proに近い印象です。
背面です。素材はAQUOS zeroでも採用されていたアラミド繊維とアルミフレームが採用されています。X1 Carbonシリーズでも見られるカーボン調のテクスチャー加工が施され、右下には「ThinkPhone by Motorola」ロゴが配置されています。
残念ながら「i」部分が赤く光るギミックがあるかどうかは不明ですが、これこそ「Think」そのものといえるデザインに仕上がっています。IP68およびMIL-STD-810H準拠のタフネス性能を備えており、ハードな環境でも安心できます。
3.ThinkPhone by Motorola価格など
ThinkPhone by Motorolaは現時点では発売日・価格などは明らかになっていません。今後数ヶ月以内に米国、EU、一部のアジア地域などで販売を開始する予定となっています。現時点では日本投入はアナウンスされておらず、「一部のアジア地域」の対象に入っているのかどうか不明ですが、Motorolaは近年積極的に国内展開を行っていることもあり今後の発表に期待したいところです。というかThinkPadが大人気の日本市場がスルーされるとは思えません。
ThinkPadやThinkCentreなど、IBM時代からずっと継承されている「Think」ブランドですが、ついにスマートフォンも投入されることになりました。ThinkPadといえばビジネスシーンに強い印象がありますが、ThinkPhone by MotorolaによってPCとスマホのシームレスな統合を実現し、さらなるビジネスの効率化が見込めますし、強力なセキュリティ機能を備え、ビジネスシーンでも安心して使える端末に仕上がっています。
4.関連リンク
Lenovo CES 23 Virtual Showcase:Lenovo
↓モトローラによる製品紹介動画(英語)。「PCとのシームレスな統合」がよくわかります。