こんにちは、吟遊詩人です。Teclast T50 miniの実機レビューです。本機はセール価格1万円台半ばと手頃な価格で購入できる8インチタブレットです。レビューしてみて、画面の発色や処理速度など、「いわゆる低価格帯」の中では今までの常識を覆すタブレット、と感じました。
なお、このレビューはメーカーよりレビュー機のサンプル提供を受け、実施しています。
・1万円台半ばでもリフレッシュレート120Hzで画面も高画質
・8.7インチのメタルボディは携帯性と画面の広さが絶妙!
ここはイマイチ
・ステレオスピーカーだが、横置きするとステレオ感がないスピーカー配置
・イヤホンジャックがない
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Teclast T50 Mini:Amazon
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※製品ページのクーポンを使用してカートに入れると購入確認画面で15,900円になります
※セール期間は5月23日まで
1.スペック
スペック表
Teclast T50 Mini | |
OS | Android 15 |
SoC | MediaTek Helio G99 |
RAM | 8GB(+12GBメモリ拡張機能) |
ストレージ | 128GB ( UFS ) |
ディスプレイ | 8.7インチIPS(1,340 × 800 )120Hz |
LTEバンド | FDD:B1/3/5/7/8/20 TD:B34/38/39/40/41 |
SIM | nano SIM × 2(SIM2はmicroSDと排他) |
ネットワーク | Wi-Fi 5(a/b/g/n/ac)、Bluetooth5.2 |
入出力 | USB Type-C 、microSDカードリーダー |
カメラ | フロント5MP/リア13MP |
バッテリー | 5,100 mAh |
サイズ | 212 × 125 × 8 mm |
重量 | 368 g |
コメント
現時点でのAndroidの最新OSであるAndroid15を採用しています。もちろん新機能(プライベートスペースやアプリペアなど)は実装されています。SoCはHelio G99で「俺達のUNISOC T606」よりワンランク上の性能ですw この価格でHelio G99が搭載とはちょっと驚きのコスパです。
2.外観
同梱物は本体、電源アダプター(Type-A/5V2A出力)、USBケーブル(Type-A⇔Type-C)、SIMピン、(写真には写っていませんが)マニュアル、保証書となっています。マニュアルは、多言語版で日本語もありますが2ページとほぼ見るところはありません。もっとも、ウィンタブの読者さんにはどのみち無用なものです。
アイスブルーの金属ボディで質感が良いです。先日レビューしたAvidPad A60といい、低価格帯の製品の品質の向上に驚きを隠せません。8.7インチというサイズで本体は薄く、野暮ったさも全くありません。
画面と背面に保護フィルムが最初からしっかりと貼ってあります。画面側は全面に気泡もなく、貼り替える必要性を全く感じません。背面側は少し気泡が入っている箇所がありますが、ボディ保護用のフィルムなのでさほど気になりません。
※画面側の保護フィルムの上に貼られているはがし耳がついている保護シール(?)は、はがしてください。
本体側面(縦置き時の基準)です。上面と左側面には何もありません。下面にはUSB-TypeCの入力とスピーカーの穴が2か所あります。縦置き時にステレオになります。右側面にはSIMスロット、マイク、ボリュームボタン、電源ボタンがあります。
フロントカメラは、縦置きした際に中央に来るようになっています。つまりこのタブレットは縦置き基準で作られています。保護フィルムもカメラ部分がきれいに切り抜かれています。
フロントカメラはzoom等のwebミーティングには十分使えると感じました。Google Meetを試したところ、背景分離などはしっかりと機能し、バーチャル背景もきれいに表示されます。
ベゼルの幅は長辺側で5mmと結構細いです。短辺側は10mmとなっています。本機は片手で持てるサイズなので、ベゼルはそれほど太くなくてもよく、このサイズ感はちょうどいいです。
実際に手に持って横持ちすると、短辺側の10mm幅は画面に誤タッチしないちょうどいいサイズです。よく計算されていると感じます。また、家族に持ってもらいましたが、女性の手では微妙に大きく持ち辛いとのことでした。滑る感じがするせいもあるので、シリコンケースなどがあればまた違うけど、とも言っていました。
3.使用感
システム
ホーム画面とアプリ一覧画面です。メーカー独自のプリインストールアプリはほぼなく、プレーンな状態でした。空き容量的にも、今後のセキュリティアップデート的な観点からもこれは非常に歓迎できます。ただし、アイコンがAndroidの標準とは異なり、iOS(?!)に寄せてある感じなので、Androidしか触ったことがないと最初ちょっと戸惑いますね。ただ、起動するといつものアプリなので、慣れれば問題ないかと思います。
プリインストールアプリの中でちょっと問題があったのは「FMラジオ」です。本機は、イヤホンジャックがありませんがアプリを起動するとイヤホンジャックにヘッドフォンを接続して利用するようにエラーがでます。これ詰んでます……。FMラジオ目当てで本機を買う人はいないと思いますが、使えないということは意識しておいたほうがいいです。
Androidでは最新のAndroid15です。設定画面は日本語化されていますが、独自機能などは日本語化されていません。「Memory Extention」はメモリ拡張でデフォルトでは12GBを追加する設定になっています。とはいえ本機は8GBの実メモリを搭載していますので、メモリ拡張は不要ではないかなと思います(拡張量は変更できます)。
ディスプレイの中にある「Launcher Style」はナビゲーションの部分の表示の違いです。どちらがいい、ということはなく、「使う人の好きにすればいい」と思います。機能上は大して差がないので。
Androidの新機能、プライベートスペース、アプリペア機能は実装されています。アプリペア機能はタブレットを使い込んでいくと必ずといっていいほど欲しくなる機能なので、ちゃんと実装されていたのはうれしいです。
ディスプレイ
ディスプレイの発色は良好です。設定に「カラー」という項目があり、ここである程度の調整が可能です。解像度が1340×800なので他の精密なディスプレイと並べて使うとやはりジャギー感はありますが、それは「比較するから」であり、本機のみで使う分にはジャギー感がある、ということはありません(8.7インチで解像度1340×800というのは画素密度でいえば179ppiありますので、本機のみを見るぶんにはジャギー感は感じないと思います)。
WidevineはL1です。上記は「DRM info」の抜粋ですが、L1に判定されています。少しだけ気になるのは「DRM info」が最初からプリインストールされていた、ということです。
実際にAmazonプライム・ビデオで1080pでの再生を確認しました。しっかりとL1判定されているといっていいでしょう。
その他、タッチ感度とスクロール感度についても特に違和感などはありません。ちなみに同時タッチは10点です。ディスプレイリフレッシュレートは120Hzまで設定可能です。本機はCPUパワーもそれなりにありますので、動画を再生しながらスクロールとかそういうことをしてもしっかりと追随してきます。
スピーカー
本機で一番残念なのがここ、スピーカーです。縦置きにした際にステレオ感が出る配置ですので、縦向きで手に持っている分にはステレオです。…ですが、Prime Videoなどは再生すると強制的に横向きになります。つまりサブスク動画を見ようとすると、左右どちらか一方からしか音が出ません。
もちろん、ステレオで音は出ていますが、この視聴ポジションではステレオ感は当然ありません。また、Teclastタブレットとしては珍しく、本機はイヤホンジャックがありませんので、ちゃんとステレオで楽しむにはワイヤレスイヤホンなどが必要になります。ということで、残念ながら本機は、ながら再生には向きません。
ただ、縦置きではちゃんとステレオ感はありますので、YouTubeを縦置きして再生すれば、ながら再生できなくはないですが、おすすめかというとちょっと疑問符が付きますね。ちなみにスピーカーの鳴りとしては、それなりです。まあ、8mmの薄さに内蔵されているスピーカーなので過度な期待はそもそもしてはいけません。
カメラ
リアカメラは13MPです。スペックだけ見ると結構いけるんじゃないかと思います。
写真撮影画像サイズは13M(4160×3120(4:3))、8M(3264×2448(4:3))、5M(2560×1920(4:3))です。動画のほうにはEIS(手ブレ補正)があります。撮影フォーマットはH264、HEVCと選べます。動画撮影サイズは2K(2560×1440(16:9))、FHD((1920×1080(16:9))、HD(1280×720(16:9))、VGA(640×480(4:3))が選べます。
撮影モードは無効(標準?)でとっているのですが、白い花が白飛び気味です。
中央部を等倍で切り出したのがこちら。
思ったよりちゃんと写っています。白飛びさえしなければ意外といいかも?
スターバックスでコーヒーとドーナツを食べた際に撮影しました。店内なので外の撮影よりは暗い環境です。思ったよりもよく映っています。とはいえ、スマホには全然及びませんので、わざわざ本機で写真撮影をする必要はないかなと思います。
レシートなどはかなりきれいに撮影できます。一太郎PadでOCRするために撮影するといった用途には十分すぎると思います。
動画については、いくらコンパクトな8.7インチでも、これでずっと動画を撮影するというシーンはさすがにないんじゃないかと思います。まず、撮影の際8.7インチの本機をずっと被写体に向け続けるのがかなり難しいです。ただ、カメラアプリについている動画の編集機能は意外と侮れませんので遊んでみると新しい発見があるかもしれません。
※吟遊詩人は動画のセンスがないので、公開できるような作品は撮影できませんでした……。
4.性能テスト
AnTuTuベンチマークスコア
AnTuTuベンチマークスコアは37.8万点でした。公式サイトでは40万点以上とうたわれていますが、本機は下振れしたかなと思います。
Geekbenchベンチマークスコア
Geekbenchでも計測してみました。もう少し価格レンジの低いエントリー機に採用の多いT606などとは一線を画する性能ですね。ただ、そうはいってもゲームをガンガンやるような機種ではありません。
※吟遊詩人はほぼゲームをしないのでこの辺の評価はできないです。
5.総評
とても1万円台半ばで買えるタブレットとは思えない良い製品です。吟遊詩人は本機の少し前にAvidPad A60の実機レビューもしているのですが、最近の低価格帯のタブレットの品質や性能の向上は目を見張るものがあります。
本機は8.7インチでギリギリ片手で持てるタブレットで、取り回しが非常にいいです。スピーカーが縦置き時にしかステレオにならないのは残念ですが、基本が縦置きだと考えると、やむを得ないかなとも思います。
出来れば4スピーカーで縦置きでも横置きでもステレオになってくれると普段使いのどんな用途にも使えて非常にいいのですが、価格を考えたら高望みしすぎかもしれません。
本機は、ながら使いというより、スマホでは小さいけど、10インチ級タブレットでは大きすぎる、という携帯端末用途にぴったりです。電車で座れたら、本機で漫画を見たり、小説を読んだりする持ち歩きの端末に最適です。
SIMも挿入できるので、サブの閲覧用の端末として持ち歩いて使い込んでいくのがいいですね。たとえ傷ついたりしても価格を考えれば多少の傷は勲章と思えるでしょう。
もちろん、トップ画像のようにキーボードを接続すれば、立派な入力端末にもなります。キーボードを接続すれば、(フリック)入力欄が不要になるため、画面全体を見渡せ、閲覧性も向上します。1340×800の広さを存分に使えば、画像入りのレポートだって余裕で作成できます!とはいえ、キーボードのほうが本機よりもかさばりますがw。
高くて大きなタブレットを購入しても、結局家でお留守番になり出番が少なくなるより、本機のように低価格で携帯性に優れた端末をガンガン使い倒す!というほうが人生のQOLは確実に向上すると思います。
※専用ケースも販売されているので、一緒に購入すれば傷の心配も皆無になるでしょう。
6.関連リンク
Teclast T50 Mini:Amazon
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