Android OS搭載のスマートウォッチを手掛けるメーカーとしては、中国の「LEMFO」と「Zeblaze」が代表格だと思います。ウインタブでも何度も実機レビューをしていますが、OS搭載スマートウォッチのジャンルはいまだ未成熟というか、その機能を十分に引き出せるハードウェア構造やUIが実装されていないと感じます。しかし、新製品が発売されるたびに少しずつ新しい機能が追加され、ガジェット好きとしては目を離せないジャンルであるとも言えます。
今回ご紹介するLEMFO LEM13も、あっと驚く筐体構造になっています。LEMFOのOS搭載スマートウォッチはウインタブでも「LEM9」と「LEM11」を実機レビューしていますので、個人的にも親しみを感じていますが、LEM13はなんか「へび使い」を思い出しちゃいます…。その理由は後ほど。
1.スペック
LEMFO LEM13 | |
OS | Android 7.1.1 |
CPU | MediaTek MTK6739 |
RAM | 3GB |
ストレージ | 32GB |
ディスプレイ | 1.6インチ IPS(400 × 400) |
LTEバンド | B1/2/3/5/7/8/12/17/20 |
SIM | Nano SIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 4.0(推定) |
入出力 | POGOピン |
カメラ | イン2MP/アウト8MP |
バッテリー | 1,280mAh |
サイズ | 直径51 mm/厚さ19.5 mm/バンド長260 mm |
重量 | 91 g |
Android OS搭載スマートウォッチのシステム構成はここ1年以上変わっていないですね。OSはAndroid 7.1.1で、おそらくこのジャンル向けのUIを作っている会社が別にあって、各社そこからUIを調達しているものと思われます。スマートウォッチ用に高度にカスタマイズされていますので、OSのアップデートもそう簡単にはできないんでしょう。
このジャンルのスマートウォッチはSIMカードを挿入すれば単体で電話機として使えます。というか「スマホ」です。操作性に制約があるだけで、Android OSの機能はほぼフルに使えます。
CPUはMT6739、RAMは3GB、ストレージは32GBと、ここも変わりませんねえ。MT6739というCPUは2年ほど前のエントリースマホ用のCPUなので2020年の現在だとかなり低性能なのですが、OS搭載スマートウォッチはディスプレイが極小なのでスマホのように迅速にタッチ操作をしたり、マルチタスクで動かすのが難しく、仮にSnapdragon 865を搭載したところでその性能を引き出すのは無理です。なので、私の経験上、このCPUで十分だと思います。
ディスプレイは1.6インチで解像度は400 × 400です。OS搭載スマートウォッチとしては「並」くらいの仕様ですね。Google Playのアプリ用としては解像度が低すぎる(画面が小さすぎる)ので、アプリの導入も限定的です。ただ、私は過去にこのジャンルのスマートウォッチでニュースアプリやシューティングゲームのアプリをインストールしてみましたが、「ちゃんと使えました」。でもデレステとかPUBGは無理だと思いますw
カメラは2つあります。イン側(文字盤側)にあるのがビデオチャット用の2MPカメラで、もうひとつは8MPカメラです。「もうひとつ」がどこにあるのかは後述します。カメラ性能はお世辞にも高いとは言えません。しかし、ビデオチャット用とかメモ用としての実用性はあります。
少し前のOS搭載スマートウォッチの泣き所が「バッテリー持ち」だったのですが、この製品のバッテリー容量1,280 mAhというのは、以前のOS搭載スマートウォッチの「ざっくり2倍」なので、無理な使い方をしなければ終日バッテリー切れを気にしなくていいと思われます。
2.筐体
冒頭で「へび使い」と書いたのはこの画像を見てそう感じたからです。
これですね。まあ、それはともかく、文字盤に台座がついていて可動する、というのがLEM13の特徴です。
カメラは文字盤の上部にインカメラ、そして文字盤の裏側にアウトカメラが装備されます。これは使いやすいでしょうね。ビデオチャットの場合も手首を動かさずに角度調整ができますし、アウトカメラを使っての写真撮影もしやすいと思います。
文字盤を立ち上げずに、「普通の状態」だとこんな感じ。この画像だけだと一般的なスマートウォッチとあまり変わりません。
装着イメージです。OS搭載スマートウォッチは概してサイズが大きめで、手の小さい人、手首の細い人だと少々目立ってしまいます。また、構造上厚みもありますので、それをカバーするためか、デザインもスポーツウォッチっぽくなっていることが多いです。
背面です。アウトカメラは台座に収納されている格好になりますので、このアングルでは見えません。背面には心拍数センサーがあります。
側面とサイズスペックです。右側面に2つのボタンがありますが、腕時計のリューズのように回転するのではなく、電源オン/オフとか、スマホで言う「戻る」ボタンなどの機能が割り当てられています。
ややゴツい筐体ですが、しっかりIP67レベルの防水・防塵性能も備えています。装着したままプールで泳いだり風呂に入るのはやめておいたほうがいいと思いますが、急に雨が降ったりしても心配はいりません。
それと、「腕時計」としては重要なこととして、「バンド交換可能」というのがあります。サイズ(24 mm)さえ合えば純正のバンドでなくとも使えますので、お好みのデザインのバンドにできます。
3.価格など
LEMFO LEM13は中国の通販サイト各社で販売中で、8月22日現在だと最も安価なのがTOMTOPで139.99ドル(15,114円)です。Banggoodでは191.99ドル(20,710円)なので結構な差があります。OS搭載スマートウォッチの最新モデルとしては、139.99ドルというのは低価格だと思います。
操作性に関してはまだ課題を残すOS搭載スマートウォッチですが、冒頭にも書かせていただいたとおり、新製品が出るたびにどこかしら新しい機能が盛り込まれているのは立派だと思います。
4.関連リンク
LEMFO LEM13:TOMTOP
LEMFO LEM13:Banggood
コメント
どちらかというと、自称名探偵なおっさんを黙らせる麻酔銃みたいですね
たしかにバブルラジカセのコブラトップのようでもありますが
こんにちは。私はやっぱ「蛇使い」ですねー。功を奏している、とは言いにくいですが、LEMFOのアイデアはいつも非常に面白く、それだけでも高く評価してあげたいです。