名門カメラメーカーの「Leica」が監修したスマートフォン、「Leitz Phone 3」がソフトバンクより4月19日から販売開始となります。製造はシャープが担当していて、ハードウェアやカメラの仕様から2023年7月に発売した「AQUOS R8 Pro」がベースになっているものと予想されます。
AQUOS R8 ProもLeicaがカメラのチューニングを担当していますが、Leitz Phone 3では独自のカラーフィルターが利用可能で、より「Leicaらしい」色合いで美しい写真を撮影できます。
1.スペック
スペック表
Leitz Phone 3 | |
OS | Android 14 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 |
RAM | 12GB |
ストレージ | 512GB |
ディスプレイ | 6.6インチ(2,730 x 1,260)Pro IGZO OLED |
LTEバンド |
5G:n3/28/41/77/78/79 FDD-LTE:B1/2/3/4/5/7/8/11/12/17/18/19/21 TD-LTE:B38/39/40/41/42 |
SIM | nanoSIM + eSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | イン12.6MP/アウト47.2MP + 1.9MP + 14chスペクトルセンサー |
バッテリー | 5,000 mAh |
サイズ | 161 x 77 x 9.3 mm |
重量 | 209 g |
コメント
OSはAndroid 14です。シャープのAQUOSシリーズと同じく、素のAndroid OSに準じたUIを採用していて、Leitz Phone(初代)、Leitz Phone 2ではAIアシスタント「エモパー」も搭載されていました。
発売前ということもあり、シャープ公式サイト内で公開されているエモパー対応機種リストには掲載されていませんが、おそらくLeitz Phone 3でもプリインストールされているものと思われます。
エモパー対応機種リスト:シャープ
CPUはQualcomm Snapdragon 8 Gen 2です。既にSnapdragon 8 Gen 3が発表された後なので、「常に最高のCPUを搭載していないと許せない!」というガジェットマニアだと不満に感じられるかもしれませんが、ベンチマークソフトのスコア“だけ”がすべてというわけではありませんし、そもそもLeitz Phoneシリーズはカメラ性能の高さを売りにしている端末なので、この端末を選択するユーザーはCPUの世代を気にすることもないでしょう。
1年前のCPUとはいえ、内蔵されているGPU「Adreno 740」はハードウェアレイトレーシングもサポートしているので、普段使いはもちろんのこと、現在リリースされているAndroid向けゲームも最高画質で楽しめる性能を有しています。RAMは12GB、内蔵ストレージは512GBで、MicroSDカードによるストレージ拡張をサポートしています。
ハイエンドモデルではMicroSDカードスロットが非搭載となることが当たり前になってしまいましたが、Leitz Phone 3ではファイルサイズが大きくなりがちなRAW形式の画像ファイルなどを取り扱うこともあるので、内蔵ストレージが512GBと大容量になっているだけでなく、MicroSDカードを追加することでさらに最大1TBまでストレージを拡張できるので、容量不足で困ることもないでしょう。
ディスプレイは6.6インチサイズ、解像度はWUXGA+(2,730 × 1,260)です。シャープの「Pro IGZO OLED(有機EL)」を採用していて、リフレッシュレートは1hzから240hzまで状況に応じて可変します。
「OLEDらしい発色の美しさ」と「長年培ってきたIGZOならではの省エネ性能の高さ」を両立しているのが特徴で、Leitz Phone 3で撮影した動画・写真だけでなく、YouTube、Amazon Prime Videoなどで配信されている動画、ゲームも美しい画質で楽しむことができます。
カメラはイン12.6MP、アウト47.2MP(メイン) + 1.9MP(距離用センサー) で、アウト側にはAQUOS R8 Proと同じく14chスペクトルセンサーも搭載されています。
実質アウト側のレンズは一つのみなのですが、1インチ大型センサーを採用することで超広角・望遠撮影にも対応します。
カメラアプリはLeitz Phone独自のものがインストールされていて、LeicaのMレンズ「Summiux 28mm」「Summilux 33mm」「Nocttiux 50mm」のF値のシミュレートと「可変絞り」をサポートした「Leica Loox」により、ボケ・周辺光量・スポットライトレンダリングの調整が可能になりました。
オープンマーケット版は投入されず、ソフトバンク向けキャリアモデルのみの販売となりますが、4G・5Gともにドコモ、au、楽天モバイルの主要バンドもカバーしているので他キャリア回線での運用も問題ありません。物理SIM(nanoSIM)だけでなく、eSIMも利用できます。
バッテリー容量は5,000 mAhで、USB PDによる急速充電とワイヤレス充電(qi)をサポートします。
2.筐体
Leitz PhoneシリーズはLeica製カメラを思わせる高級感のある筐体も魅力の一つです。前面はディスプレイ上部にパンチホールノッチを配置した、今ではスタンダードなデザインですが、背面にはダイヤモンドパターンが施されたレザー素材が採用されていて、高級感があります。
Leicaの一眼レフカメラにも共通する質感の高さは所有欲を満たしてくれると思います。
Leitz Phone 3には専用クリアケースとレンズカバーも同梱されています。クリアケースが付属しているのは他社でもよく見られますが、レンズカバーまで同梱しているのはカメラ専門メーカーらしいなぁと感心させられます。
3.価格など
Leitz Phone 3はソフトバンクショップ、家電量販店で4月19日より販売開始となり、一括価格は税込195,696円です。ただし、すべての店舗で販売されているわけではないので、購入する際は事前にソフトバンク公式ショップで取扱店舗を確認することをお勧めします。スマートフォンとしてみると高額ですが、Leicaのカメラは販売価格が100万を超えるモデルも存在するので、それを考えるとお得・・・かもしれません。
今の時期だとどうしても同じLeica監修カメラを搭載する某メーカーのハイエンドスマートフォン(現時点では日本未発売)が注目されてしまいますが、Leitz Phoneシリーズは「日本でしか販売していない」モデルですし、Leica自身から販売していることを考えると実はLeitz Phoneシリーズももっと注目されていいのでは・・・と感じています。
スマートフォンと言うよりはカメラ専用機に見えるデザインも独特で個性的です。もちろんスマートフォンとしての性能も高く、MicroSDカードによるストレージ増設も可能なので、「カメラも電話もゲーム機もこれ一台に纏めたい」という方にも魅力的な選択肢になるのではないでしょうか。しかしかっこいいですねこれ・・・いい意味で「スマホらしくない」のが素晴らしいです。
4.関連リンク
Leitz Phone 3:Leica
Leitz Phone 3:ソフトバンク
コメント
お値段が某メーカーのハイエンドスマートフォンと変わらないのでCPUなどのスペックがやっぱり気になっちゃうのよね
「スマホメーカーが出すフラグシップモデルにライカがカメラ調整に関わった」ってのと、このシリーズではライカの関与度が違うんじゃない?
まあ本気で100%ライカが欲しかったら本物のライカカメラ買えばいいんだろうけど(3桁万円)
これはかのあゆさんに書いてもらった記事なんですけど、私自身もこの製品に「なんか惹かれる」んですよね。私は写真撮影に凝ったりもしませんし、原神とかもプレイしないんですけど、よくできた工業製品として欲しい、みたいな感じです。ただ、この製品の価格だとスペックのいいPCとかハイエンドなタブレット、周辺機器も視野に入りますので、ポンポン買えるか、というとそうでもないです。