中国メーカーHOMTOMのサブブランド「ZOJI」の最新モデルを紹介します。ZOJIというのは主にアウトドア系のスマホに使われているブランドで、ウインタブでは以前「ZOJI Z7」を実機レビューしたことがあります。以前は比較的低価格な製品が多く、HOMTOMブランドの下位に位置するのかな、と思っていましたが、最近だと「ZOJI Z9」のように、Helio P23を搭載するミッドハイクラスの製品も登場しています。
で、今回紹介する「ZOJI Z33」なんですけど、スペック的にはエントリークラスとなるものの、CPU性能以外の構成が充実していますので、個人的にはかなりよくできた製品だと思っています。
1.スペック
CPUがMediaTek MT6739なので、この時点で「エントリースペック」ということになります。私も含めて、スマホの情報をチェックする際に、最初にCPUの型番を見ちゃいますからね。しかし、全体的に新しく、必要十分な構成になっていると思います。OSは「ほぼ最新」のAndroid 8.1ですし、RAMとストレージは3GB/32GBと、実用上は十分な容量になっています。
ディスプレイは5.85インチでノッチ(切り欠き)タイプです。解像度はHD+と、高価格帯の製品が採用しているFHD+(2,280 × 1,080など)には及ばないものの、アウトドアスマホでノッチディスプレイを採用している製品はまだまだ少ないので、この点も魅力的だと思います。
また、カメラ性能もなかなかのものがあります。イン13MP、アウトがデュアルレンズで16MP + 2MPですから、アウトドアスマホとしては高性能な部類に入ると思われます。
そしてバッテリーです。4,600 mAhと大容量な上、リバースチャージ(ZOJI Z33をモバイルバッテリー代わりにして、他のデバイスを充電できるという意味です)機能もついています。
そうそう、書くのが遅れてしまいました。もちろん「IP68レベル」の防水・防塵機能を備え、ディスプレイガラスはゴリラガラスです。特にリバースチャージ機能はアウトドアスマホとして大変重宝する機能だと言えるのではないでしょうか。
2.筐体
公表されている画像をもとに展開図を作ってみました。「見るからにアウトドア」という雰囲気ですが、前面を見るとしっかりノッチディスプレイになっています。また、背面はレザーを編み込んだようなデザインになっていますが、おそらくプラスティックの型押し加工だろうと思います。2つのカメラレンズのほか、指紋センサーも装備されます。そして、この製品は顔認証にも対応します。
側面もかなりがっしりした感じです。厚さ1.2 cmということですからね。右側面の電源ボタンと音量ボタンはいいとして、左側面についているスイッチ状のものが何であるのか判然としません。素直にSIM/microSDスロットと理解すべきなのか、しかし、なんだか本物のスイッチのようにも見えますし…、すみません、ちょっとよくわかりません。
上下面を見ると、USB Type-Cはパッキンで覆われているのがわかります。また、オーディオジャックは見当たりませんので、Type-Cから変換アダプターで介してイヤホン接続をするタイプのようです。
筐体色は「オレンジ」と「グリーン」の2色です。基調色はブラックで、アクセントカラーが異なるということですね。
3.価格など
HOMTOM ZOJI Z33は中国の通販サイト「TOMTOP」でプレオーダー中(10月15日まで)になっていて、10月1日現在の価格は139.99ドル(15,893円)です。「CPUにMT6739」という部分だけで評価すると決して割安なものではありませんが、IP68レベルの防水・防塵性能を持つタフな筐体、余裕のあるRAM/ストレージ、リバースチャージ可能なバッテリーと、製品の全体構成を見ると、割高などころかむしろ割安と感じられます。
みんながみんなSnapdragon 845でないとかったるくて使ってらんない、というのはナンセンスな話ですよね。この製品はゲームで遊ぶのには向かないと思いますが、海とか山に持っていっても頼りになる製品だと思います。
4.関連リンク
HOMTOM ZOJI Z33:TOMTOP