Googleが自社ブランドのAndroidスマートフォン「Pixel 3a / Pixel 3a XL」を発表しました。日本のGoogleストアでもすでに予約販売がスタートしていて、この記事を書いている5月8日に注文すると、5月16日までに発送されるとのことです。新製品の名称を見ると「単にPixel 3に『a』がついただけ」ですし、価格も下がっていますので「廉価版かな?」って思うのですが、ただの廉価版ではないようです。
1.スペック
Pixel 3 / Pixel 3 XLはCPUにSnapdragon 845を搭載するハイエンドモデルですが、3a/3a XLはSnapdragon 670です。このCPUはSnapdragonの中でもミッドハイクラスのものですが、Antutuスコアは16万点程度出ますので、ほとんどの操作をストレスなく行うことができます。PUBGとかだと最高画質は厳しいかもしれませんが、かなりのゲーム好きでなければ問題はないでしょう。
RAMは4GB、ストレージは64GBで、CPU性能に見合っているというか、ミッドハイクラスのスマホとしては標準的かと思います。
ディスプレイは3aが5.6インチ、3a XLが6インチで、単にサイズが異なるだけでなく、アスペクト比も少し違います。ともに有機ELのFHD+解像度ながら、3aは2,220 × 1,080(18.5:9)、3a XLは2,160 × 1,080(18:9)です。また、中国メーカー各社(大手も中小も)こぞって採用している水滴型ノッチではなく、ノッチすらないプレーンなデザインとなっています。
SIMはNanoSIMが1つだけ。もはや一般的とも言えそうなDSDS(DSDV)は使えません。また、Pixel 3と同様、microSDカードリーダーも搭載されていません。
カメラはイン/アウトともデュアルレンズではなく、シングルレンズです。Pixel 3/3XLだとイン側がデュアルレンズだったのですが、3a/3a XLではこの点が簡略化されています。また、画素数も控えめな印象ですが、3/3XLと同じ画素数ですし、もともとPixelシリーズのカメラは評価が高く、3/3XLと同様にアウト側にデュアルピクセル技術を採用していて、少なくともアウトカメラについては3/3XLからスペックダウンしていません。
ポートはType-Cとオーディオジャック。上に書いたとおりmicroSDカードリーダーはありません。バッテリーはPixel 3/3 XLから微妙に大型化されています。3aが3の2,915mAhから3,000mAhに、3a XLが3 XLの3,430mAhから3,700mAhとなっています。ただし、高速充電(USB-PD 2.0)には対応しますが、3/3 XLでは対応していたワイヤレス充電には対応しません。
サイズもPixel 3/Pixel 3 XLと比較してみましょう。
Pixel 3a: 151.3 x 70.1 x 8.2 mm / 147 g
Pixel 3: 145.6 × 68.2 × 7.9 mm / 148 g
Pixel 3a XL: 160.1 x 76.1 x 8.2 mm / 167 g
Pixel 3 XL: 158 × 76.6 × 7.9 mm / 184 g
Pixel 3 XLはノッチを採用したデザインになっているので、3a XLとは少し印象は異なりますが、2モデルとも思ったよりサイズは違いますね。ほんの少し3a/3a XLのほうが大きめになっています。
2.筐体
正面から見ると、割とトラディショナルというか、流行のノッチタイプではないので、ある意味逆に新鮮です。3a/3a XLともノッチは非採用なんですよね。
また、筐体を握るとGoogleアシスタントが起動する「Active Edge」にも対応します。筐体素材はポリカーボネイトで、少しだけコストダウンの影響があるみたいですね。
筐体色は「Just Black」「Purple-ish」「Clearly White」の3色で、3a/3a XL共通です。
背面です。筐体色は若干変わりましたが、雰囲気は3/3 XLによく似ていると思います。側面の電源ボタンに異色が使われ、デザインアクセントになっています。
Pixel 3とPixel 3 XLは同じデザインコンセプトながら、XLのみノッチディスプレイだったり、解像度が高かったりと、相違点も多く見受けられました。3aと3a XLでもディスプレイのアスペクト比が少し異なるなどの相違点はありますが、基本的には「ほぼ同等」と言えるスペックですし、外観上の違いもほとんどわからないレベルです。
3.価格など
Google Pixel 3aとPixel 3a XLはGoogleストアで予約注文を受け付けていて、5月8日現在の価格は3aが税込み48,600円、3a XLが税込み60,000円(59,980円とかにしたほうが日本っぽいんですけどね)となっています。
Pixel 3/3XLが発売時余裕の10万円越え(最低価格は95,000円)だったのに対し、ずいぶんと購入しやすいお値段になりました。ウインタブでは日頃「スペック番長」の中華スマホを多く紹介しているので、カメラの画素数とかが物足りなく見えてしまいますが、画素数が大きければいいってもんじゃない、というのは皆さんご存知のとおりです。Googleらしく、細部まで煮詰められた、お買い得なミッドハイスマホと言っていいでしょう。
4.関連リンク
Google Pixel 3a:Googleストア
コメント
SDが差せるかROMが128GBだったら理想的だったんですけどねー。 でもこのお値段なら悩むなあ。
確かに最近の中華スマホの価格破壊っぷりからすると、
価格とカタログスペックが釣り合わないように見えますが、
最大の利点は3年間のOSとセキュリティアップデートがあることですね。
しかも、Google純正で。
ミッドレンジのスマホを2年間使っていますが、重いゲームをしなければ
十分に3年以上は使えることが分かりましたので、OSのアップデートさえ
あれば問題なさそうです。
その間に5Gの波が来なければ…。