こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はBungBungameのハイスペックなAndroid タブレット「KALOS 2」の実機レビューです。先日CPUにAMDを搭載した10.1インチのWindows タブレット「Photon 2」の実機レビューをしたのですが、BungBungameにとってPhoton 2を「ギャラクティカ・マグナム」とするなら、KALOS 2は「ギャラクティカ・ファントム」というべき存在になります。まあ、自分で書いててよくわからない例えなのですが、BungBungameの2枚看板、ということです。
KALOS 2はAndroid タブレットとしてはハイスペックな製品で、Windows タブレットのPhoton 2とは位置づけがかなり異なります。
1.スペック
OS: Android 6.0.1(Marshmallow)
CPU: Samsung Exynos 7420(オクタコア 2.1GHz)
RAM: 3GB
ストレージ: 64GB eMMC
ディスプレイ: 10.5インチ有機EL(2,560 × 1,600)
ネットワーク: 802.11a/b/g/n/ac、MIMO 2×2、Bluetooth 4.1
入出力: USB Type-C、microSDカードスロット、オーディオ、NFC
カメラ: イン5MP /アウト8MP
バッテリー: 5800mAh
サイズ: 246.6 x 176 x 6.4 mm / 430 g
まずはスペックの確認です。OSは最新のAndroid 6.0.1(Marshmallow、マシュマロ)、CPUは「Snapdragon 810とほぼ互角」の性能を持つSamsung Exynos 7420、RAM3GB、ストレージ64GBとかなり期待できるスペックになっています。
またディスプレイは解像度2,560 × 1,600の有機ELということで、非常に高精細かつ美しいものが採用されています。そしてサイズは6.4 mmという極薄にして430 gと超軽量です。ちなみに私が愛してやまない8.3インチWindows タブレット「ThinkPad 8」と同じ重量ですね。ディスプレイははるかに大きいですけど。
2.筐体
本体と同梱物です。割と少なめですね。取扱説明書は日本語表記もあり、かなり丁寧に作られています。ケーブルはUSB(オス)とUSB Type-C(オス)のものがついており、充電ケーブルとしても使います(ACアダプターはついていません)。あとはオーディオ用の変換プラグ、そしてmicroSDカバーを開閉するためのピン(スマホのSIMを取り出すときに使うものと同じです)のみです。
前面です。汚い手のようなものが映り込んでいますが心霊写真ではありませんw ご覧のようにベゼルはかなり細く、そのためデザインが洗練されていると感じます。後述しますがディスプレイ品質もすごいです。
左側面にはポート類やボタン類は何もありません。筐体の薄さがよくわかると思います。
ポート類は上面(横持ちした際に、インカメラが上にくる持ち方)に集中しています。画像左からオーディオジャック、USB Type-C、スピーカー(右のほうにもあります)、赤外線センサーです。
右側面にはボタン類とmicroSDスロットがあります。
microSDスロットはスマホのSIMカバーのように付属のピンを使って開閉する仕組みになっています。低価格帯のタブレットだとスロットがむき出しになっていることが多いのですが、この製品なら意図せず外れてしまったり、落としてしまったりという危険はなさそうです。
すみません、画像があまりキレイではないのですが、背面も「純白」のような美しいホワイトです。筐体は航空宇宙工学技術採用のアルミ合金というメーカー説明がありますが、ガラスっぽいコーティングがなされていて、ゴールドのアクセントとあわせ、かなりの高級感があります。
最近低価格帯の中国タブレットを試用する機会が多いのですが、KALOS 2は明らかにそれらの製品とは段違いの質感があります。中国製品だとTeclastのものがデザイン、質感ともかなり高いのですが、それとも次元が違う感じ。また、製品の価格帯やコンセプトはiPad Air 2に近いと言えますが、質感は決して劣ることはなく、また似てもいない、と思います。全体的にスクエア(直線基調)のデザインで、iPadとは全く違います。この製品はiPadユーザー向けというよりはアンチiPad的な人に注目されるのではないか、と思いますが、「それなら大丈夫!似てないし負けてないから!」と感じました。
3.使ってみた
しばらく試用してみました。これね、ちょっと使っただけで他のタブレットとの違いがはっきりわかります。まずディスプレイの美しさが半端じゃないです。私がこれまで試用したWindows製品で最も美しいディスプレイだと思うのがDELL XPS 13(4Kディスプレイ)なのですが、それ以上の美しさに感じました。解像度は4Kじゃなくても、発色が鮮やかというか、「深みがある」感じでそれぞれの色がはっきりと表示され、「スゲー!」としかいいようがありません。
そういえばBungBungameってゲームを作ってる会社だよね、ということで同社のゲーム「OMI Shooting」をやってみました。Google Playでダウンロードできますが、日本ではあまり多くのゲームをリリースしていないみたいですね…。しばらく遊んでみましたが、このゲーム自体初めて遊ぶので、他機種との比較ができません…。
ということで、個人的に慣れている「GT Racing 2」を「画質優先」モードでやってみました。ボキャブラリーが貧弱なんですけどここでも「スゲー!」としか言えないですね。このゲームで遊んだことがあるという人はほかにもいると思うんですけど、「逆光が視界に入り、まぶしい」とかのエフェクトは他機種では見たことがありません。また、これだけの高画質でありながら、処理の遅延(カクツキとか)も一切なし。リアルすぎてスコアが伸びませんでした。
4.性能テスト
ウインタブではAndroid機のテストにAntutuを使っています。今回使ったAntutuのバージョンは「6.1.1」です。
参考:
Chuwi HiBook(Atom X5-Z8300): 56,728
Teclast X89 Kindow(Atom Z3735F): 47,495
Teclast X10(MediaTek MT8392): 31,561
Cube T8 Super Version(MediaTek MTK8735P):23,925
ということで、当たり前のように、そして疑う余地なく過去最高のスコアが出ました。Antutuという単一のソフトウェアのスコアなので断定しちゃいけませんが、CherryTrailのAtomよりも段違いに高性能、ということですね。一部のハイスペックスマホで10万越えのスコアが出た、という情報もwebにありますが、スマホと10.5インチタブレットのスコアを単純比較していいのか、ということについては何とも言えません。ただ、おそらくこの製品の性能に不満が出るAndroidユーザーは少ないと思います。
あと、読者の方からのアドバイスで「Geekbench」も使ってみたら?というのがありましたので、比較対象はないのですが、今後のためにスコアのみ掲載します。Geekbenchのバージョンは「3.4.1」です。
Antutu、Geekbenchとも下記のサイトに最新のスコア情報が掲載されていました。
決定版!2016夏スマホ/SIMフリー/タブレット56機種ベンチマーク性能比較!AntutuからCPU、3Dグラフィック/動画再生/バッテリーまで9種類:SOCIUS 101
これを参考にすると、GeekbenchではシングルコアのスコアがiPhone 6(最新の6Sより劣ります)並み、マルチコアだとiPad Proより上、ということになります。また、Antutuはアプリのバージョンが異なるとスコアの表示が全然違ってくるので注意が必要ですね。
5.まとめ
BungBungame KALOS 2はBungBungameの公式オンラインショップで販売中で、価格は税抜き55,815円(税込み60,280円)です。この価格はアップルストアにおけるiPad Air 2(64GB)とほぼ同価格です。
この製品は特性上、キーボード接続をするとかでなく、純粋にコンテンツを楽しむような使い方をする製品なんだろうなあ、と思います。もちろんキーボードを接続して、Excel(Android版)で作業する、というのも可能だし、当然快適に使えるんだろうと思いますが、薄くて軽い筐体を生かしてゲームをやったり動画視聴を楽しんだり、という感じなのかな、と思います。その意味ではWindows製品よりもiPadに近いと思いました。
残念ながら私はiPadユーザーではないので、iPadと比較してどっちがいいのか、ということは言えません。しかし、「絶対的にいい」ということは言えます。ずーっと前ですが、Androidスマホが出始めたころ、操作感が非常に悪いうえに挙動が不安定で、「こんなん、iOSとは比べ物にならないじゃん」と思ったものです。しかし、それって本当に「今は昔」の話で、現行のAndroid 6.0.1にこのハイスペックな製品を組み合わせると、本当に「スゲー!(こればっかりですね)」という感想しか出てきません。もうiOSのほうが使いやすいとかはないですね。
ちょっと値段は張りますが、この製品はAndroidを使ったことのない人、タブレット操作に慣れていない人にむしろおすすめです。挙動は安定しているし、ハードウェア性能を気にすることなく好きなアプリを入れられますし、それらすべてのアプリは快適に使えるはずです。つまり、余計なことを考えずに思う存分楽しめます。実機を試用していて、しばしば「これ、返しなくないなあ」と自己中なことを考えてしまう製品がありますが、KALOS 2ももちろんそのうちの一つになりました。
6.関連リンク
KALOS 2:BungBungame 公式サイト製品情報
BungBungame公式オンラインストア
コメント
BungBungame KALOS 2←なんて読むんですか?
バンバンゲーム カロス(ケイロス?)ツーですかね?
こんにちは、コメントありがとうございます。BungBungameの人は「カロス」って呼んでました。英語読みだとケイロス、あるいはケイラスだと思うんですけどねえ。
自分も欲しいのですが焼き付けが怖くてなかなか購入出来ません。
こんにちは、コメントありがとうございます。はあ、焼き付けですか。有機ELってそういうリスクもあるんですね。私はよく知りませんでした。これはなー、結構使い込まないとわからんだろうしなあ…
たっか・・
gearbestで買ったtbook10(16000円)でいいや
こんにちは、コメントありがとうございます。高いですが、それだけの製品ではある、と。
スナドラ810搭載した手持ちのXperiaZ4Tabletは
Antutu ver.6.1.4で90378
Geekbench ver.3.4.1で4530だったのでスナドラ810と同等というのはホントっぽいですね…
お金さえあれば買って触ってみたいですが値段的に厳しいものがありますね…
もりもりさん、こんにちは、コメントありがとうございます。私は逆にZ4を試用したことがないので比較はできないんですけど、この製品はすごいですわ。お金があれば私もほしいです。
良さげだけど高いから買わないって人が殆どだろうなあ。一流ブランドは高くても欲しいそのブランド好きがいて、中華は安いから買ってみるかって人がいる。
だからこそこういう製品はレビューサイトでその製品をアピールするんだろうけど。
今後もこういう一癖ある製品レビューよろしくお願いします。
こんにちは、コメントありがとうございます。最後の一行がよかったですw こういうメディア露出の少ない製品を実機レビューする、というのが大事だよなあ、と自分でも思います。
初代KALOSを所有しています。Tegra4 搭載、2560 × 1600 のIGZOパネルと言う意欲作でしたが、やっぱり売れた感なかったです。今となっては動作もモッサリなので、Z4Tabletばかり使ってますが、液晶は今みても十分きれいです。
私見ですが、この会社は社名で損してるんじゃないでしょうか。もともとゲーム屋さんだから仕方ないんですが、知らない人には性能は高そうだけど、なんとなく胡散臭い会社、その癖そこそこいい値段するなーって印象だと思います。
個人的に応援してる会社だから、マーケティング含めて一考して欲しいものです。
iiyamaの3735F機をPhoton 2に買い換えようかと検討中です。
こんにちは、コメントありがとうございます。あと、この会社は販促を全然していないようなので、すごくもったいない気がするんですよね…。
詳細なレビューありがとうございます。
最近値段も下がって気になってますが、ケースがあるのか不安で購入に踏み切れません。
これ用に何かいいカバーってありますか?
・画面を3段階くらいに角度つけて自立できる(必須)
・カバーつけたままでもイヤフォンジャックやUSBポートが隠れない(必須)
・画面の隅を爪でとめるタイプで画面の縁があまり隠れない(できれば)
ご存知でしたらよろしくお願いします。
こんにちは、コメントありがとうございます。大変失礼ですが、そこまでニーズが明らかなのであればご自身でAmazonなりをお調べになったほうがいいと思います。私は残念なことにケース系の情報を人並み以上には持っておらず、適切なアドバイスを差し上げられません。
すいません。
レビュー製品の公式サイトで(多分)べつのリンクと思われるハイパーリンクを選んだところ、こちらに転送されてしまいましたのでついでにご報告いたします。
3日前に製品が届き、土日を使ってセットアップをしてみました。
ところが、致命的な不具合がいくつかあるようで、今しがた公式サイトへサポートを依頼したところです。
PCとUSB接続すると再起動を繰り返してまともに動きません。
GooglePlay経由でアップデートをダウンロード(自動)するたびに、無限に警告画面が表示されます。(何かのエラーをGooglePlayに送信するフォーマットを延々と呼び出し続け、電源を切るまで抜け出せません。
GooGLePlay対応と言いながら、他社のGooGLePlay対応タブレットで動作するアプリが動作しません。
購入時にインストール済みの製品情報アプリが全く動かない。
ネットワーク接続型情報機器は、接続のための約束事や、GooglePlay対応といえばある仕様を満たさなければいけいないという約束事、アプリはどのように設計しないと動かないかというような約束事を各社が遵守することによって、能力を発揮していますが、レビュー製品はそういった約束事を無視して設計・運用されています。
スタンドアロンのフォトフレームかビデオプレイヤーとして使うならともかく、通常ユーザーが期待するタブレットとしては使いものになりません。
プレインストールの製品情報アプリが正常に起動しないことを考えると、私が購入した個体に限った問題ではなく、製品全体にあり得ないレベルの「いい加減さ」も組み込まれている気がしてなりません。
これらを踏まえ、当該製品は到底他人に薦められる品質ではなく、時に感情的なまでに推し、否定的なコメントに対して感情的に応答することは、サイト主様と当サイトの公平性・信頼性を損なうものと危惧しますが、いかがなものでしょうか。
kitiさん、こんにちは、コメントありがとうございます。KALOSについては通常通り感じたままのレビューをしており、記載されているような不具合は体験しておりません。それが試用機のみのコンディションだったかはわかりませんが、自分としては誠実に記事を書いております。それともう一つ、「気がしてならない」という文言を入れるにしても、その前段の表現はこういうところに書くには適切ではないと思いますよ。
こんにちは、先日kalos2の購入した者です。
購入前にこちらの記事を拝見し、
とても参考になりましたのでお礼申し上げます。
なかなかぴったりくるケースが見つからず、
もっぱら家での使用ですが、十分満足のいくスペックだと感じました。
デザインもスッキリしており、側面のゴールド部分が綺麗で気に入りました。
しばらくはいろいろ弄って楽しめそうです!
惜しむらくは後継機の可能性がほぼ断たれた点ですね・・・、残念です。
こんにちは、コメントありがとうございます。この製品をご購入とは羨ましいです。あとはおっしゃる通りメーカーが引いちゃったので、後継機の問題とかアフターサービスがどうしても不安になりますね。それ以外は最高でしょう。
このタブレットを買おうか迷っているのですが、「ファイナルファンタジーブレイブエクスヴィアス」が動作するか、動きは滑らかかが不安で購入できません。もし可能でしたら動作確認を取ってもらってもらえないでしょうか。これさえ動けば他のアプリは気にしないので購入したいと思います。
FFBEおんりーさん、こんにちは、コメントありがとうございます。すいません、私はこの製品を所有していないので、無理です。あとはオーナーの方がこのコメントを見てくれれば…